日産ノートe-POWER X モード・プレミア(後編)
2017.05.25 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTや86/BRZ Raceで活躍中のレーシングドライバー谷口信輝が、本音でクルマを語り尽くす! 今回も引き続き「日産ノートe-POWER」に試乗する。「モード・プレミア」のスポーティーな走りに感心する谷口。ずばり、“電気自動車のまったく新しいカタチ”はお薦めか。じっくり語ってもらおう!この後席の広さはすごい!
「うわ、ひっろい。すごいですね、この広さは……」
日産ノートe-POWERの後席に腰掛けた谷口信輝が思わず感嘆の声を上げた。
「ほら、僕は身長がかなり高いでしょ。だから、コンパクトカーの後席に座ると膝がフロントシートにぶつかっちゃうことがあるんですが、これは全然大丈夫。この広さはすごいね。たぶん、かなり大きなサイズのSUVと比べても、ノートの後席のほうが広いはずですよ」
ちなみに、このときフロントシートはまだ谷口のポジションに合わせたまま。つまり、平均的な日本人が座った状態よりもかなり後ろよりにスライドしてあったはずなのだが、それでもリアシートの谷口は余裕で膝を組みかえたりしている。全長4.1mのコンパクトカーとしては恐るべき室内空間といっていいだろう。
続いて谷口は前席の居住性を試してみることにしたようだ。
「うーん、こっちも結構広いですね。決して窮屈な感じはしません。ただし、僕が乗るとウエストラインが相対的に低く感じられて、上半身がむき出しになっているような恥ずかしさがありますね。もうちょっと囲まれ感があったほうが、落ち着くかな」
「あと、このクルマはメーターパネルの真っ正面にドーンとタコメーターがあるのが印象的ですね」
谷口がそう語ったので、ここでノートe-POWERのハイブリッドシステムを簡単に説明することにした。よく知られているとおり、ノートe-POWERに搭載された電気モーターは駆動輪である前輪と機械的に連結されていない。エンジンはあくまでも発電機を回すのが役割であって、ここで発生した電力が小型のバッテリーを経由してモーターに導かれ、推進力を生み出すことになる。
「え? だったらエンジンでそのまま前輪を駆動したほうが効率的でしょ?」
お、さすが谷口、鋭い指摘である。電気モーターであろうとエンジンであろうと、原動機でエネルギーを仕事に変換すれば、必ずそこに変換ロスが生じる。この変換ロスをいかに減らすかが、すなわちエネルギー効率の改善に結び付くのだが、ノートe-POWERではガソリン→(エンジン)→(発電機)→電気→(モーター)→(前輪)となり、通常のガソリン車のガソリン→(エンジン)→(前輪)よりも変換の手間が多い(カッコ内はクルマに搭載されたハードウエア。それ以外はエネルギーの種類を指す)。つまり、それだけエネルギー効率が低下する恐れがあるのだ。
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