アウディS5クーペ(後編)
2017.08.17 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTや86/BRZ Raceで活躍中のレーシングドライバー谷口信輝が、本音でクルマを語り尽くす! 今回も引き続き新型「アウディS5クーペ」に試乗する。クーペにとって大事なのは走りか、それともスタイリングか? 谷口が自身のクーペ論を展開する!このスタイリングは難解!?
アウディS5クーペのかたわらにたたずんだ谷口信輝とwebCGのスタッフTが、そのデザインについて議論を交わし始めた。
スタッフT:谷口さん、S5クーペのスタイリングはいかがですか?
谷口信輝(以下、谷口):うーん、正直に言うと、あんまり好きじゃないかも。
スタッフT:どうしてですか?
谷口:なんだろう。なんか、形がぐっとこないんですよ。あんまりセクシーに感じないというか。世の中的には、いまどうなんでしょうね、アウディのデザインって。
スタッフT:一時はちょっとしたブームみたいなものがありましたが、いまは少し落ち着いた気もします。
谷口:うーん、そうなんだ。乗ればとってもいいクルマで、印象もぐーんと上がるんだけれど、乗らないと印象に残らないっていうか、良さがわかりにくいクルマかもしれませんね。
ここでスタッフTが話題を変えて、「谷口さんの奥さんだったら、なんと言うでしょうか?」と続けた。
谷口:いやー、たぶんダメでしょ。ウチの妻はセダンとかクーペを全然評価しないから。SUVみたいに大きいクルマが好きなんですよ。だから、うちにはたくさんスポーツカーがあるけれど、妻に言わせると「ポルシェ・カイエン」が一番かっこいいということになっちゃう。だから、このS5もきっとダメだと思いますよ。
スタッフT:そうですか……。
谷口:フロントセクションだと、このボンネットのところなんか、少しチリがあっていないみたいで、日本の真面目な大工さんが見たら怒るかもしれませんね。
話が少しネガティブな方向に行き始めたところで、スタッフTが、「じゃあ、悪いところを探すんじゃなくて、どこか気に入ったところはありませんか?」と“軌道修正”を試みた。
谷口:このプレスラインはいいですよね。
スタッフT:あ、リアフェンダーのところですか?
谷口:そうそう。あと、テールライトも好きですよ。僕ね、テールライトは赤が好きなんです。一時期はやった、レンズが白で中が銀色に見えるようなヤツはあんまり得意じゃない。でも、このテールライトは赤いし、カタチもいいですね。
スタッフT:ちょっと後席に乗ってもらえませんか?
谷口:はーい。あ、これはダメだな。ちょっとしんどいよね。
スタッフT:近くの駅まで送ってもらうのもダメですか?
谷口:いやいや、駅くらいならガマンしますよ。
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