フォルクスワーゲン、新型ゴルフカブリオレ発売
2011.09.08 自動車ニュース新型「フォルクスワーゲン・ゴルフカブリオレ」発売
フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンは2011年9月8日、オープンモデル「ゴルフカブリオレ」を発表した。10月1日に販売を開始する。
■最新の「ゴルフ」がベース
「ゴルフカブリオレ」がマーケットに再び現れた。
日本での「ゴルフカブリオレ」は、3世代目となる先代が2002年の輸入を最後にラインナップから消滅していた。さらに、他のオープンモデル「ニュービートルカブリオレ」と「イオス」は、前者は世代交代で消え、後者は日本市場から撤退。空白状態が続いていたポジションを埋めるべく投入されたのが、今回の新型ゴルフカブリオレとなる。
先代モデルは3世代目と称しながらも、実は2世代目のフェイスリフトモデルで、その中身は「ゴルフ3」をベースとするものだった。4世代目となる今作のベースは「ゴルフ6」、つまり現行の最新ゴルフである。
ルーフは、歴代モデルと同様にソフトトップが採用された。しかし後述するポップアップ式のロールオーバーバーを採用したことにより、歴代モデルのトレードマークでもあった、固定式のロールオーバーバーは姿を消し、オープン時のスタイリングはスッキリしたものとなった。フルオートとなるソフトトップは、30km/h以下であれば走行中でも開閉が可能で、9.5秒でオープン状態に変身する。
■静粛性の高さも売り
ディメンションは全長×全幅×全高=4260×1780×1430mm。ベースとなる現行「ゴルフ」よりも全高が55m低められている。これはAピラーの傾斜を強めたことと、長さを抑えたことによるものだ。クローズ時のサイドビューは、さながら“ゴルフクーペ”のようで、従来のようなボックス型とは趣を異にしている。見た目だけではなく、ドライバーの頭上の開放感向上にも貢献している。
エクステリアでは、オープン時だけでなくクローズ時にもアクセントとなる、Aピラー根元からキャビンを取り囲むクロームのモールディングが特徴。欧州仕様に備わるヘッドライト内のLEDデイタイムランニングライトは、日本仕様では採用されなかった。
一方インテリアは、標準装備されるレザーシートに注目。クールレザーと呼ばれる素材が用いられており、炎天下での温度上昇を抑える加工が施されているという。
上質感が高められた室内は、現行ゴルフ同様、静粛性の高さもセリングポイントとされる。車体の剛性アップやドア周りのシーリングに加え、ルーフ全体をカバーする遮音フィルターも採用。風切り音対策も施された。
トランクルームはルーフの開閉によって容量が変わることはなく、250リッターを確保する。
■0.25秒で飛び出す
パワートレインは1.4リッターのツインチャージャー付き直4エンジン(160ps、24.5kgm)に7段DSGの組み合わせ。足まわりもゴルフと共通の、前マクファーソンストラット式、後4リンク式を採用する。
衝突対策としてのボディ補強がなされたほか、運転席ニーエアバッグを含む5エアバッグを標準装備。さらに横転時などに乗員を守る、ロールオーバーバーも付与される。これは車体のロール角が一定以上になると、0.25秒以内に後部座席後方からバーが飛び出すというものだ。
なお車両重量は1470kgで、同エンジンを搭載する「ゴルフTSIハイライン」より130kg増となった。
以上のスペックを備えた新型ゴルフカブリオレは、日本市場ではモノグレードの展開。右ハンドルのみが用意され、価格は399万9000円。
(webCG 本諏訪)