急逝セルジオ・マルキオンネ
“彼の時代”を振り返る
2018.08.03
デイリーコラム
極秘治療の果てに
フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)のCEOを14年にわたり務めたセルジオ・マルキオンネが2018年7月25日、スイスで死去した。66歳だった。
マルキオンネは2018年6月末、軍警察への納入式を終えた後、肩の手術のためにチューリッヒで入院。7月上旬に職務に復帰する予定だった。しかし7月21日、FCAは彼の健康回復が極めて困難な状態にあることを発表。急きょ後任としてジープ部門のトップを務めていたマイケル・マンレイを選任した。マルキオンネの詳しい死因は発表されていないが、1年にわたり極秘で治療を受けていたことが、関係者の話から明らかになっている。葬儀は近親者のみで執り行われ、別に米・伊双方で記念する会が行われる予定だ。
セルジオ・マルキオンネは1952年イタリア中部のキエーティに生まれた。伊紙『クオティディアーノ・ナツィオナーレ』の2018年7月26日版が「当時を知る人の話」として紹介するところによると、頭のいい少年として知られていたという。
軍警察官だった父親が退職し、第2の人生を送る場所としてカナダを選択したため、彼は14歳のとき家族とともにトロントに移民した。同地の大学で哲学、経済学、法学の学士号と経営学の修士号を取得。会計士および弁護士として社会人の一歩を踏み出したあと、監査法人デロイト トウシュをはじめ、カナダ・欧州双方で実務経験を積んだ。
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