実はF1への挑戦が目的だった!?
ルノー・スポールの歴史を振り返る
2018.09.24
デイリーコラム
ルノー・スポールの源流にある2つのチューナー
日本を代表するホットハッチ「ホンダ・シビック タイプR」と“ニュルFF市販車最速”の座をかけて競う「ルノー・メガーヌ ルノースポール(R.S.)」。その存在は、今や日本の自動車ファンの間でも広く知られている。「メガーヌ4」ベースの新型が登場したことで、心中穏やかではないホンダファンもいるに違いない。
昨年(2017年)の年間販売台数は7121台(日本自動車輸入組合発表値)と、ルノーにとって日本は依然としてニッチで小さな市場だが、それがハイパフォーマンスモデル「R.S.」に限ると話は一変。日本の販売実績は世界5位へと躍り出る。ルノーのハイパフォーマンスモデルが日本で高い人気を誇るのは、日本人好みのコンパクトで高性能なホットハッチであることも大きいのだろう。それらを送り出しているのが、同社のモータースポーツ活動や高性能モデルの開発を担う「ルノー・スポール」である。
ルノー・スポール誕生には、フランスのチューナーであるゴルディーニとアルピーヌの買収が、深く関係している。それぞれについて簡単に紹介すると、1937年にアメデ・ゴルディーニにより創業されたゴルディーニは、フランスを拠点にシムカと提携してモータースポーツ活動を行っていたチューナーであり、結果こそ残せなかったがF1参戦の経験も持つ。1956年にルノーと提携してからは、「ドーフィン ゴルディーニ」を皮切りに、代表作である「8ゴルディーニ」などを世に送り出した。ルノー傘下に収まったのは1969年のことである。
一方アルピーヌは、レーシングドライバーでルノーディーラーの経営者でもあったジャン・レデレにより、1955年に設立。自動車メーカー色が強く、ルノー車をベースとした独自のマシンを製作、販売していた。代表作はラリーで圧巻の強さを見せた「A110」である。このクルマが、このほどアルピーヌブランド復活の第1弾としてよみがえったことは、皆さんもよくご存じだろう。こちらも1973年にルノーの傘下へと収まり、ルノー・アルピーヌとなった。ルノーは、関係性の深い2社を傘下に収めることで、独立したモータースポーツ部門の設立を目指したのである。
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