マツダ、2020年に独自開発の電気自動車を導入
2018.10.02 自動車ニュース![]() |
マツダは2018年10月2日、パワートレインの電動化とコネクティビティーについての技術戦略を発表した。
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今回、明らかにされた技術戦略は、マツダが2017年に発表した長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」に基づくものだ。
電動化については、マツダは将来においても大多数のクルマに内燃機関が搭載されると見込むため、内燃機関を磨き上げながら小型軽量な電動化技術を展開し、CO2排出量削減と「走る歓び」を追求。その一方で、クリーンな発電によって電力をまかなえる地域や、大気汚染抑制のために自動車に関する規制のある地域においては、電気自動車を最適なソリューションとして位置づけ、導入を進める。具体的には、独自開発の電気自動車を、2020年をめどに市場に投入。航続距離を延ばすため、新開発のロータリーエンジンをレンジエクステンダーとして採用する。
電動化技術に関する具体的な内容は以下の通り。
- 「Well-to-Wheel(燃料採掘から車両走行まで)」視点で企業平均CO2排出量を2050年までに2010年比で90%削減することを視野に、2030年時点で生産するすべての車両に電動化技術を搭載。
- 2030年時点におけるマツダの電動化技術搭載車両の構成比は、電動化技術を搭載した内燃機関車が95%、電気自動車は5%を想定。
- 独自開発の電気自動車は、電気駆動ならではの利点を生かし、人間の特性や感覚を第一に考えたマツダならではの「人間中心」のアプローチで開発。
- 電気自動車は、バッテリーのみで駆動するモデルと、マツダ独自の小型・軽量で静粛性に優れたロータリーエンジン(以下、RE)を組み合わせ、バッテリーが一定レベルに減ると発電し航続距離を延ばす新開発の「ロータリーエンジンレンジエクステンダー」を搭載したモデルを開発。
- ロータリーエンジンレンジエクステンダーは、REのコンパクトかつ出力の高さを生かし、共通のパッケージングでも電動化技術のマルチソリューション化を可能とする将来構想をもとに開発。
- ロータリーエンジンレンジエクステンダーは、REと気体燃料との親和性を生かし、LPG(液化石油ガス)を利用した災害時における緊急給電も想定して開発。
コネクティビティー技術については、「利便性」と「人とのつながり」の両立を目指す。具体的な技術内容については触れられていないが、システムの根幹的な部分ではトヨタ自動車とのアライアンス関係を活用し、ユーザーインターフェイスの部分などで独自性をアピールするという。
コネクティビティー技術の具体的な内容は以下の通り。
- コネクティビティー技術によって人と人・社会をつなげることで、社会構造の変化にともなう、人と人とのつながりの希薄化といった社会的な課題解決へ貢献。
- モデルベース開発と連携し製品開発に反映することで、品質とユーザー満足度をさらに向上。
- トヨタ自動車とのアライアンスを最大限に活用して開発。
(webCG)