これから売れる新ジャンル!?
「レクサスUX」について企画担当者に聞く
2018.11.30
デイリーコラム
たまたま時代にマッチした
2018年3月のジュネーブモーターショーに出展されてから半年と少々。レクサスのニューモデル「UX」が、世界に先駆けて日本で発売された。
現在レクサスの売れ筋となっているのは、SUVの「RX」に「NX」。“X”付きのコンパクトモデルであるUXもそれらの弟分として……と思ったら、そもそもこのクルマ、「SUVではない」らしい。
「SUVとは言いたくないんです。クロスオーバーモデルという位置づけでして」と照れ笑いするのは、製品企画を担当する江本光輝さん。一体何のクロスオーバー(=交差、越境、混在)かといえば、いわゆるハッチバック車とSUVのよさを併せ持つ、というのが真意だそうだ。
トヨタでは、2014年ごろから市場のリサーチを始め、ほそぼそとUXの開発を進めてきた。
「そもそもマーケットにないところ、つまり新ジャンルを開拓したいという思いで取り組んできました。そして、それがちょうど時代にマッチしてきた。今後はこういったところがトレンドになってくるのかな、という考えはありますね」
直接のライバルはいないのかといえば、そんなこともない。市場ではBMWの「X1」や「X2」、アウディの「Q3」、そしてメルセデスの「GLA」など、比較的コンパクトで背の低いSUV系と争うことになる。
たしかにレクサスには「背の低いコンパクト」はなかったような……。「いやいや、ハッチバックの『CT200h』がありますからね」と江本さんはおっしゃるが、事実上“終了”へと向かっていやしないか……。それに、今回クロスオーバーの要素とされているSUVでは、「高いところから周囲が見える」のが大事なセリングポイントになるはず。
「その通りです。“低さ”は視界のよさに影響してしまう。ですが、新開発プラットフォームのおかげでUXはインストゥルメントパネルも低くできた。着座位置は低めでも、意外に視界がいい。つまり”見晴らしのよさ”は確保されているんです」と、江本さんは、わが意を得たりの様子。乗り降りのしやすさや、小回り性、取り回し性もUXのセリングポイントだ。5.2mの最小回転半径は、前述のCT200hと同じ値である。
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