フォード、新型「エクスプローラー」を発表
2011.05.24 自動車ニュースフォード、新型「エクスプローラー」を発表
フォード・ジャパン・リミテッドは2011年5月24日、新型「エクスプローラー」を発表し、同日受注を開始した。デリバリー開始は2011年9月頃を予定している。
■デザインからエンジンまで一新
外観が一新された新型は、ボディ構造も大きく見直されている。これまで「エクスプローラー」にはピックアップトラックと同じラダーフレーム構造が採用されてきたが、FF乗用車ベースのモノコックに変更され、あわせてエンジンの搭載方向も縦置きから横置きに改められた。
これにともない、エンジンラインナップやドライブトレインも見直されている。エンジンは従来存在したV8が廃止され、3.5リッターV6(294ps、35.2kgm)のみの設定となった。Ti-VCT(吸排気独立可変バルブタイミング機構)やADFSO(減速時燃料遮断機構)といった技術が採用されたおかげで燃費性能が改善されており、従来の4リッターV6と比較して20%の改善に相当する7.6km/リッター(10・15モード)を達成した。
ドライブトレインは、走行路ごとに最適な4WD設定を選べる電子制御システム「テレインマネージメントシステム」を備えたオンデマンド式に変更された。通常時の平坦路では、駆動力がほぼ100%前輪に配分される一方、前輪のトラクションが得られない環境下では後輪に100%分配することができる。
サスペンションは従来が前後ショート&ロングアーム式だったのに対し、新型では前マクファーソンストラット、後マルチリンクへ。トランスミッションは「セレクトシフト」付きの6段ATとなり、セレクターノブの横に位置する「サムスイッチ」でマニュアルシフトが可能だ。
■「MyFord Touch」を搭載
話を再びボディに戻すと、ボディサイズは全長5020mm×全幅2000mm×全高1805mmと、従来型よりひとまわり大きくなっている。「フォード・エッジ」(日本未導入)と足並みをそろえた、フォードの新世代SUVのエクステリアデザインが採用されている。外観同様、内装も一新されている。素材にもこだわり、ヨーロッパのプレミアムSUVをベンチマークにしているという。シートは3列配置で、乗車定員は7名とされる。
装備面での見どころは、エアコン、オーディオ、携帯電話のハンズフリー通話など、車内のさまざまな装備や情報を一元化して操作できる「MyFord Touch(マイ・フォード・タッチ)」が搭載されたことだろう。タッチパネルのほか、ステアリングスイッチや音声でも操作することができる。
一方、安全面では、オーバースピードでコーナーに進入したときにエンジン出力制御とABSを併用して車両の安定化を図る「カーブコントロール」が新たに採用された。
グレードは「XLT」と「リミテッド」の2種類。パワートレインや安全装備は共通で、上級のリミテッドには本革シート、デュアルパネルサンルーフ、パワーリフトリアゲートなどが標準装備となるほか、3列目シートにパワーフォールディング機能が付く。価格はXLTが440万円で、リミテッドが530万円。左ハンドルのみの設定となる。
発表会場でティム・タッカー社長は「今年の秋に導入するエクスプローラーをはじめ、2012年までに大幅なモデルチェンジを含めて6車種の新商品を日本市場に投入する」と述べた。また2011年末から2012年の初頭にかけて、経済性に優れた2リッター直4の「エコブーストエンジン」を追加する予定であることも明らかにした。
(webCG 竹下)
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