ポルシェ911 GT3 RS(後編)

2020.10.18 思考するドライバー 山野哲也の“目” 山野 哲也 山野哲也が箱根のワインディングロードで市販車を試す新企画。991型「ポルシェ911」の最終進化形「GT3 RS」に試乗し、そのリアに積まれる4リッター水平対向自然吸気エンジンについて、レーシングドライバーとしての視点から語ってもらおう。
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ヤル気にさせる吸気音

前編では911 GT3 RSの足まわりのセッティングに、最大級の賛辞を送った山野哲也。後編ではパワートレインの仕上がりについて語るとともに、911を911たらしめているリアエンジン・リアドライブ(RR)レイアウトについて解説する。

リッター130PSを豪語する自然吸気(NA)エンジンはどうでしょう?
「トルクのおばけ! ……ではありません。4リッターの排気量がありますが、むしろNAエンジンらしい高回転型です」

確かに、520PSの最高出力は8250rpmで発生します。
「一般的なターボエンジンだと、2500~4000rpmくらいで太いトルクが出ますが、GT3 RSは、6000rpmを超えてからでもホイールスピンするくらい、高回転域で本領を発揮します。その際の、クルマ全体で加速する感じがいいですね。レスポンスも素晴らしい。加えて、アクセルオンした瞬間の吸気音にシビレます」

「さらに、トランスミッションのPDKもシフトが俊敏。超高速走行しなくとも、例えば40~50km/h走行でも、ギアを落とす操作に瞬時に応えてブリッピング、シフトダウン。同時に聞こえる吸気音が乗り手をヤル気にさせます!」と、変速機の出来栄えのよさにも感心したようだ。

 
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