アストンマーティン・ヴァンテージ ロードスター(後編)

2020.12.17 谷口信輝の新車試乗 ワインディングロードで「アストンマーティン・ヴァンテージ ロードスター」を走らせ、エンジンや内装のつくりをチェックした谷口信輝は、至極満足の様子。走りのプロは、この新型スポーツカーのどこが気に入ったのか?

調律のうまさにニヤリ

箱根のワインディングロードでアストンマーティン・ヴァンテージ ロードスターの魅力にどっぷりと漬かった谷口信輝。前編では主にシャシーについて語ってもらったが、後編ではまずエンジンの印象を尋ねてみた。
「エンジンのパワーは十二分ですね」

最高出力510PSを生み出すメルセデスAMG製4リッターV8ツインターボエンジンのパフォーマンスには、谷口も納得がいったようだ。
「でも、それ以上にうれしかったのが、電スロ(電子制御スロットル)が過保護な設定になっていないこと。もちろん、いろんな電子デバイスがサポートしてくれてはいるんですが、ドライバーがアクセルペダルを踏んでも電スロが思ったように開かないというストレスは少ないですね」

“電スロが開かない”とは、「ドライバーがアクセルペダルを踏み込んだ量をそのままエンジン出力に反映すると、パワーが過剰になり駆動輪が空転する恐れがある」と判断されたとき、クルマ側がドライバーの踏み込み量よりも少なめにスロットルバルブを開く制御のことを指す。ただし、谷口くらいの腕前になると、最初から駆動輪が滑ることを織り込んでアクセルペダルを踏んでいるので、それを勝手に抑え込まれると思うようなコントロールができず、ストレスにつながる恐れがある。ところがヴァンテージは“電スロによる抑制”が相対的に小さいため、ドライバーが思いどおりにコントロールしやすいと谷口は言っているのだ。
「あと、エンジンサウンドがめちゃめちゃ気持ちいい」

谷口はそう言葉をつないだ。
「うるさすぎず、静かすぎず、本当にちょうどいいボリューム。しかも音がいい。これが、もしも自然吸気エンジンだったら、アクセルペダルを踏み込んでいく途中でどこかお下劣な音量と音質になっちゃうと思うんですよ。でも、これはターボが付いているから、排気音が大気中にモロに解放されるわけではなく、ワンクッション挟まっている感じがする。それがほどよくて、とても心地いい。……と言いつつ、オープンにしてペースを上げれば、それなりに車内にエンジン音は入ってくるんですけどね」

 
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