コロナ禍に揺れるモーターショー この先どうなっていく?
2021.01.08 デイリーコラム東京モーターショーは大丈夫……か?
2021年1月の東京オートサロンが中止になってしまいました。昨年に続き3月のジュネーブモーターショーも中止になりました。すべてやむなしであります。
ただ、秋の東京モーターショーは開催されます。なぜって、東京オリンピックが開催されるんですから! それより後の東京モーターショーが開催されないはずがない! インポーターの出展はゼロだろうけど、まあいいじゃないですか国内のお祭りで!
私のシナリオではこうなってます。
「今年6月、新型コロナウイルス感染症は、ワクチンによって急速に終息に向かい、開催が危ぶまれた東京オリンピックは、薄氷を踏むように挙行され、全世界から喝采を浴びる」
私は昨年春の延期決定の段階で、「オリンピックは2021年夏、薄氷を踏むように開催される」と予想しているのです! それがズバリ的中する予定になってます! よって東京モーターショーの開催は確実です! 私が保証します! ダメだったらどうするかって? うーん、土下座します! すみませんでした!
話を戻しますが、オートサロンについては、入場無料のバーチャルオートサロンをオンライン開催するとのことです。これはもう仕方ないです。バーチャルモーターショーは昨年のジュネーブモーターショーでも実績がありますし、今年のオートサロンは、日本でのバーチャルモーターショーの先駆けとして、ステキな成功例となることを期待します。
バーチャルとリアルの併用でいこう
もともと私は、モーターショーというものがあまり好きではありません。なぜって、モーターショーは基本的に見るだけだから。クルマは見て、乗って、できれば買ってナンボだと思うのです。見るだけにせよ、せめて自然光の下で見たい。故・前澤義雄氏(元日産チーフデザイナー)もおっしゃっていました。「オンナとクルマは自然光の下で見ろ」と。
モーターショーで見るクルマは、キャバクラで見るキャバ嬢みたいなもので、真実の姿ではない! それを見るならバーチャルでヨシ! 夢マボロシなんだから。
いやもちろん、お祭りとしては現場じゃないと盛り上がりませんが、私は古戦場とか山城とか、誰もいないところに行くのが好きなタイプで、お祭りのような人がたくさん集まるイベントがそもそも苦手なので、バーチャルショーは大歓迎なのです。
東京モーターショーも、個人的にはバーチャルで可であります。なにせあの“バカ混み”が耐えられない。あんなに狂ったように混んでるのに、「入場者数の減少に歯止めをかけねば!」とかって本気か!? と思ってました。本音では。
いやもちろん東京モーターショーも、日本の自動車業界にとって大切なお祭りですから、リアルで開催されて多数の入場者を集めてほしいなァとは思いますが、同時にバーチャルでも見られるようにしていただけたら幸いです。古戦場から見ますから。つーかバーチャルも間違いなくやるでしょう。それが時代の流れだから。
今後のモーターショーは、リアルとバーチャルの2本立てがアタリマエになるでしょう。お祭りが好きな人はリアルに入場して、私みたいな古戦場好きはバーチャルで楽しむ。古戦場好きがリアル会場からいなくなれば、そのぶん混雑も緩和されるので一石二鳥! バーチャルでも広告収入を稼ぐことはできるので、たぶん収益的にも問題なし。八方丸くおさまって万々歳! だといいな。
(文=清水草一/写真=webCG/編集=関 顕也)

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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