ポルシェ・パナメーラ ターボS(前編)

2021.03.04 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 ポルシェが開発したパワフルな4ドアサルーン「パナメーラ ターボS」の走りやいかに? ワインディングロードでステアリングを握ったレーシングドライバー谷口信輝に、その第一印象を語ってもらった。
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ライバルよりも好きなのが……

この日、根っからのポルシェ好きである谷口信輝に試乗してもらったのはマイナーチェンジを受けたばかりのパナメーラ。それもフラッグシップに相当するターボSというグレードだ。価格は車両単体で2882万円。試乗車に搭載されたオプションも込みで計算すると実に3300万円を超える高価格車である。もっとも、4ドアサルーンであるパナメーラはポルシェの保守本流である「911」とは別物のモデルとの指摘があるのも事実。では、端的に言って谷口はパナメーラが好きなのか、否か。まずはこの点を聞いてみた。
「僕は『メルセデスAMG GT 4ドアクーペ』に以前乗っていたことがあるんですが、あれってパナメーラの対抗馬として開発されたんですよね」

おや、谷口はそんなことまで知っていたのか。実はメルセデスAMG GT 4ドアクーペが発表される直前、メルセデスAMGでCEOを務めていたトビアス・ムアースから「AMGオーナーが上級モデルを購入する際、AMGの『Sクラス』ではなくパナメーラを選ぶケースが少なくない。これを防ぐためにAMG GT 4ドアクーペを開発している」という話を聞いたことがある。つまり、パナメーラとAMG GT 4ドアクーペは直接的なライバル関係にあるのだ。

谷口が続ける。
「乗り味についていえばAMG GT 4ドアクーペも気に入っていたんですが、外観は断然パナメーラのほうが好きでしたね。特にリアまわりとかヘッドライトまわりとかが大好きです」

AMG GT 4ドアクーペとパナメーラのプロポーションはよく似ているが、リアエンドの位置はパナメーラのほうが低く下がっていてよりスマートに見える。オプションとはいえ固定式リアウイングが設定されているAMG GT 4ドアクーペと違って、格納式リアウイングによってあくまでもテールエンドの美しさにこだわっている点もパナメーラの特徴といえる。そしてそういったパナメーラのスタイリングは、2代目になってさらに魅力的になったといえるだろう。

 
ポルシェ・パナメーラ ターボS(前編)の画像拡大
 
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