フェラーリのオープンPHEV「SF90スパイダー」上陸 14秒で動作が完了する電動ハードトップを搭載
2021.04.02 自動車ニュース![]() |
フェラーリ・ジャパンは2021年4月2日、東京・南青山においてオープントップのPHEV「SF90スパイダー」の日本導入を発表した。すでに注文受け付けを開始しており、同年後半にデリバリーがスタートする見通しだ。
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今回のSF90スパイダーは、2019年10月9日に初披露されたフェラーリ初の市販PHEV「SF90ストラダーレ」に続く、同モデルのオープントップバージョン。ルーフには、センターコンソールのスイッチ操作でオープン/クローズのアクションがそれぞれ14秒で完了するリトラクタブルハードトップ(RHT)が採用されている。
RHTのパーツの多くはアルミニウム製で、軽量・コンパクトに設計されている。一般的な同クラスの電動ルーフシステムが150リッターから200リッターの収納スペースを必要とするのに対して、フェラーリのRHTは収納容量が100リッターに抑えられ、約40kg軽量に仕上げられているという。走行中でも45km/hまでであればルーフの開閉が行える。
ほぼ垂直となるリアウィンドウは、独立して開閉が可能。オープン走行時にリアウィンドウを上げると、キャビンへの風の巻き込みを抑えるディフューザーとして機能する。
SF90スパイダーのボディーサイズは全長×全幅×全高=4704×1973×1191mmで、ホイールベースは2649mm。車重(乾燥重量)は1670kg、前後重量配分は45:55と発表されている。
リアミドの極めて低い位置に搭載されている4リッターV8ツインターボエンジンは、最高出力780PS、最大トルク800N・mを発生。赤くペイントされたシリンダーヘッドは、ガラス製のリアハッチを通して外部からも確認できるようになっている。
ハイブリッドシステムにおいては、前輪の駆動用として「RAC-e(コーナリングアングルレギュレーター・エレクトリックシステム)」の一部となるモーターが、左右のフロントアクスルに独立して1基ずつ搭載される。さらにF1マシンで開発された「MGUK(モータージェネレーターユニット・キネティック)」と呼ばれるリア用モーターが、エンジンと新開発された8段DCTの間に1基組み込まれている。
これら3基のモーターによる合計出力は220PSで、V8エンジンとモーターを合わせたパワートレインのシステム最高出力は1000PSとなる。車重はSF90ストラダーレよりも100kg重いが、340km/hの最高速度と2.5秒の0-100km/h加速タイムについてはSF90ストラダーレと変わらない。前輪モーターのみによる最高速度135km/h、最長25km(公称値)のフル電動走行も行える。
SF90ストラダーレと同じく、SF90スパイダーにもハイブリッドパワートレイン専用として開発されたドライビングモードセレクター「eマネッティーノ」が搭載されている。EV走行を行う「eDrive」、通常走行時に用いる「Hybrid」、積極的に充電を行う「Performance」、そしてサーキット走行に適した「Qualify」の4種類から任意に走行モードが切り替えられる。
インテリアでは、16インチサイズのフルデジタル曲面メーターが目を引く。フラットボトムデザインのステアリングホイールにはタッチパッドが備わり、コマンドの選択や実行をステアリングから手を離さずに行えるようになっている。
SF90スパイダーの価格は5856万円。専用カーボンリアスポイラーや専用アルミ製ダンパーとチタン製スプリング、専用カーボンインテリアパーツなどが含まれるオプションパッケージ「Assetto Fiorano(アセットフィオラーノ)」は631万4000円となる。
(webCG)