アルファ・ロメオの新型コンパクトSUV「トナーレ」が正式デビュー

2022.02.08 自動車ニュース webCG 編集部
アルファ・ロメオ・トナーレ
アルファ・ロメオ・トナーレ拡大

ステランティスは2022年2月8日(現地時間)、イタリア・ミラノにおいてアルファ・ロメオの新型コンパクトSUV「トナーレ」を発表した。

アルファ・ロメオの新型SUV「トナーレ」のボディーサイズは全長4.53m、全幅1.84m、全高1.6m。
アルファ・ロメオの新型SUV「トナーレ」のボディーサイズは全長4.53m、全幅1.84m、全高1.6m。拡大
「トライローブ」と呼ばれるフロントグリルや、「SZ」「ブレラ」「156」などで用いられた3連ヘッドランプが目を引くフロントマスク。
「トライローブ」と呼ばれるフロントグリルや、「SZ」「ブレラ」「156」などで用いられた3連ヘッドランプが目を引くフロントマスク。拡大
テールランプもヘッドランプに合わせ、3連式のデザインが採用されている。
テールランプもヘッドランプに合わせ、3連式のデザインが採用されている。拡大
12.3インチサイズのメーターパネルと、ドライバーに向けて角度がつけられた10.25インチサイズのタッチ式ディスプレイが備わるコックピット。
12.3インチサイズのメーターパネルと、ドライバーに向けて角度がつけられた10.25インチサイズのタッチ式ディスプレイが備わるコックピット。拡大
「トナーレ」のインテリア。アルカンターラやレザーなどのシート表皮も用意されている。
「トナーレ」のインテリア。アルカンターラやレザーなどのシート表皮も用意されている。拡大
メーターデザインは切り替え式で、「Evolved」「Relax」「Heritage」の3種類から任意に選べるようになっている。
メーターデザインは切り替え式で、「Evolved」「Relax」「Heritage」の3種類から任意に選べるようになっている。拡大
リアハッチゲート中央に備わる「Tonale」のエンブレム。車名はアルプスを臨む峠から命名されている。
リアハッチゲート中央に備わる「Tonale」のエンブレム。車名はアルプスを臨む峠から命名されている。拡大
リアウィンドウの形状や「テレフォンダイヤルデザイン」と呼ばれるホイールの意匠は「8Cコンペティツィオーネ」へのオマージュとして採用されたという。
リアウィンドウの形状や「テレフォンダイヤルデザイン」と呼ばれるホイールの意匠は「8Cコンペティツィオーネ」へのオマージュとして採用されたという。拡大

伝統的なデザインモチーフでDNAを表現

トナーレは、2019年のジュネーブモーターショーで初披露されたコンセプトモデルの市販版である。アルファ・ロメオとしては「ステルヴィオ」に続くSUVの第2弾で、トナーレという車名はステルヴィオと同じくアルプスを臨む峠から命名されている。

全長4.53m、全幅1.84m、全高1.6mというサイズのトナーレは、コンセプトモデルのデザインを忠実に再現。アルファ・ロメオとして初めてプラグインハイブリッド車(PHEV)や48Vハイブリッド車(HV)をラインナップするほか、1.6リッターディーゼルエンジン車など、多彩なパワートレインの設定もセリングポイントとなる。

エクステリアでは、アルファ・ロメオの伝統的なデザインモチーフを多用し同ブランドのDNAを表現。「トライローブ」と呼ばれるフロントグリルや、「SZ」「ブレラ」「156」などのモデルで用いられた3連ヘッドランプを組み込んだフロントマスクに加え、テールランプもヘッドランプに合わせた3連式のデザインとなる。リアウィンドウの形状や「テレフォンダイヤルデザイン」と呼ばれるホイールは、「8Cコンペティツィオーネ」へのオマージュとして採用されている。ボディーサイドでは、「GTライン」と名づけられた、ウエストレール下に設置された長いカーブが特徴となる。

インテリアでは、12.3インチサイズのメーターパネルと、ドライバーに向けて角度がつけられた10.25インチサイズのタッチ式ディスプレイが目を引く。メーターデザインは切り替え式で、「Evolved」「Relax」「Heritage」の3種類から任意に選べるようになっており、Heritageはアルファ・ロメオのアイコンとなった過去のモデルからインスピレーションを得た意匠が採用されている。

最新のスマートフォンにヒントを得たという操作性が特徴となるセンターコンソールのタッチ式ディスプレイは、「Alfa D.N.A.」と呼ばれるドライブモードやラジオ、メディア、電話、衛星ナビゲーション、エアコンディショナー、コネクテッドサービス、ADAS(先進運転支援システム)といった各種項目をスクリーン内に自由に配置可能。操作はセンターコンソールのダイヤルスイッチまたはディスプレイに直接タッチして行え、「Amazon Alexa」音声アシスタントや「Apple CarPlay」と「Android Auto」のワイヤレスミラーリング機能にも対応している。

PHEVのシステム最高出力は275HP

アルファ・ロメオ初となるハイブリッドパワートレインは1.5リッター直4ガソリンターボエンジンと7段デュアルクラッチトランスミッション、48V主電源システム、そして最高出力15kW、最大トルク55N・mを発生する「P2」電気モーターで構成されている。ガソリンエンジンには、最高出力160HPを発生する可変ジオメトリーターボエンジンと最高出力130HPのターボエンジンが設定されており、いずれもHV用に新開発されたパワーユニットになる。

ハイブリッドパワーユニットには、ガソリンエンジンを始動することなく電動モードのみを使用して車両を発進させる「サイレントスタート」や惰力走行「e-コースティング」、減速時にエネルギーを回収する「エネルギー回生」、ホイールに伝達されるトルクを短時間強化する「e-ブースティング」、ガソリンエンジンを使用せず電気モーターのみでの走行を実現する「電動ドライブ」など、さまざまな機能が用意されている。

いっぽうPHEVは、1.3リッターのマルチエアガソリンターボエンジンと、容量15.5kWhのバッテリー、後輪駆動用の電気モーターで構成されている。システム最高出力は275HPで、0-100km/h加速6.2秒の実力を有する。「Q4オールホイールドライブ」と呼ばれる4WDシステムが搭載され、エンジンが前輪を、モーターが後輪を駆動する。一充電あたりのEV走行可能距離は市街地サイクルで最長80km、複合サイクルで60km以上で、7.4kWの急速充電器を使用した場合、2.5時間でバッテリーの充電が完了するという。

ディーゼルエンジンは1.6リッター直4ターボで、最高出力130HP、最大トルク320N・mを発生。6段デュアルクラッチトランスミッションと組み合わされる。HVとディーゼル車が前輪駆動、PHEVが4輪駆動となる。

イタリア本国では、専用ウェブサイトにてトナーレの発売記念エディション「EDIZIONE SPECIALE」の注文受け付けを2022年4月にスタートする。

(webCG)

関連キーワード:
トナーレ, アルファ・ロメオ, ステルヴィオ, 自動車ニュース