日産GT-R NISMOスペシャルエディション(前編)

2022.03.06 思考するドライバー 山野哲也の“目” 山野 哲也 レーシングドライバー山野哲也が「日産GT-R NISMO」に試乗。ニッポンが誇るスーパースポーツも、すでにデビューから15年がたった。モデル末期!? といううわさの真偽はともかく、熟成の進んだ最新バージョンの印象を語ってもらおう。
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パフォーマンスを視覚的にも誇示

今回、「思考するドライバー」こと山野哲也に乗ってもらうのは、「日産GT-R NISMOスペシャルエディション」である。

同車は、2021年4月に価格未定のまま(!)予約注文受け付けが開始され、8月に2420万円(スペシャルエディションは2464万円)の車両本体価格が発表された時点で、いきなり「完売御礼」となった恐るべき人気モデルである。予定生産台数を超えるオーダーが得られたためだという。ちなみに、GT-Rデビュー当初のベース価格は777万円だったから、最新のNISMOバージョンには、3倍を超えるプライスタグが付いたことになる。

環境問題と安全面から、世界的にスポーツカーへの世間からの風当たりが強まるなか、(イヤーモデルが発表されるたびの恒例行事になった感もあるが)「いよいよGT-Rも生産中止か!」とのうわさがまことしやかにささやかれたことも、大いに影響したはずだ。

日産が誇るハイパフォーマンスモデルのトップ・オブ・トップに君臨するのが、GT-RのNISMOバージョン。過給機にレースカーそのもののタービンを与え、ボディーと足まわりを強化。さらに空力パーツにも手を加えたモンスターマシンである。

2019年からは、軽量化のためにカーボンパーツを大規模に導入。2022年モデルでは、ルーフやエンジンフード、フロントフェンダー、バンパー、そしてトランクリッドをカーボン素材としている。車重は1720kg。ちなみに、ベーシックな「GT-Rピュアエディション」のそれは、1760kgだ。

山野がステアリングホイールを握る試乗車は、GT-R NISMOにさらに特別な仕様が追加されたスペシャルエディション。これはNISMOによる性能アップを視覚化したモデルで、NISMO専用エンジンフード(NACAダクト付き)には下地が見えるクリア塗装を施してカーボン製であることを誇示。20インチの専用RAYS製アルミ鍛造ホイールは、リムを赤く縁取りすることで足もとのおしゃれをキメている。薄く巻かれるラバーは、前255/40ZRF20、後ろ285/35ZRF20サイズのランフラットタイヤ「ダンロップSP SPORTMAXX GT600 DSST」である。

 
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