スペックだけでワクワクが止まらない! 新型「BMW M2」の仕上がりがスゴそうだ
2022.10.26 デイリーコラム中身が詰まった新型M2
さる10月12日に発表された新型「M2」はどんなクルマになっているか? と問われなば、現行BMWきってのスポーツクーペに仕上がっているだろう。と答えたい。
BMW M社創立50周年の年に発表した「純粋なドライビングプレジャーを約束する」スポーツカーだというBMWの主張どおりで、まったくひねりのない、フツーの答えですけれど、誰が考えてもそうなのだから致し方がない。1+1は2みたいなもので、これに異議を唱えるのは難しい。
M2は基本的に「M3」「M4」と同じ3リッター直6ターボを搭載する後輪駆動の2ドアクーペである。ギアボックスには8段ATに加え、オプションで6段MTの設定もあるところがうれしい。もっとも、M4クーペは6MTのみで、8ATの設定はないという潔さだけれど。
ともかく、ドアの枚数と駆動方式が同じということで、日本未導入ながら、M4クーペとスペックを比較してみよう。M2の直6の最高出力は460PSで、M4の480PSより20PS抑えられている。そのかわり、最大トルクは同一の550N・mを発生する。
メーカー発表の0-100km/h加速タイムは4.1秒。対するM4は4.2秒で、M2のほうがコンマ1秒速い。ただし、M4のタイムは6MT仕様(8ATは「コンペティション」にしかない)で、M2の6MTは4.3秒と発表されている。BMW内の上下関係もあって、馬力が20PS抑えられていることもあるし、なによりM2の車重はM4と同じ1700kgある。これはM2のタイヤサイズが前275/35ZR19、後285/30ZR20と、M4より1インチ、標準でサイズアップしていることに起因しているかもしれない。
原点を忘れない
パワー・トゥ・ウェイト・レシオは当然、M4の4.8kg/kWに対して、M2は5.0kg/kWにとどまっている。PS換算すると、M4は6.5kg/PS、M2は6.8kg/PSになる。
もちろん加速性能とか馬力荷重とかがスポーツカーのすべてではない。M2の魅力というのは、スタイリングの違いはともかくとして、M4よりボディーがコンパクトなことにある。M2の前/後トレッドは1617/1605mmと、M4クーペと同一で、2747mmのホイールベースは、2855mmのM4より110mm短く、全長は214mm短いのである(以上の数字はいずれも本国の6MT仕様)。
M2というのはつまり、M4クーペのSWB(ショートホイールベース)版なのだ。ホイールベースが短くて、相対的にワイドトレッドで、タイヤをインチアップしているとなれば、当然曲がる能力と制動力が高くなるし、より機敏に動くことが期待できる。伝家の宝刀、ストレート6を備えたBMWで最もコンパクトなMモデル。というだけで、ペトロールヘッドの読者諸兄がワクワクするのも当然だ。
さらに過激な動力性能をお望みの方には、より高性能な「M2コンペティション」や「CSL」の登場もあるかもしれないし、「コンバーチブル」や「xDrive」の追加もあるかもしれない。BMWは電動化を急ぐ一方で、バイエルンのエンジン製造会社という原点を忘れていない。
新型M2の発売は2023年春。春よ、来い。6MTのM2とともに。
(文=今尾直樹/写真=BMW/編集=藤沢 勝)

今尾 直樹
1960年岐阜県生まれ。1983年秋、就職活動中にCG誌で、「新雑誌創刊につき編集部員募集」を知り、郵送では間に合わなかったため、締め切り日に水道橋にあった二玄社まで履歴書を持参する。筆記試験の会場は忘れたけれど、監督官のひとりが下野康史さんで、もうひとりの見知らぬひとが鈴木正文さんだった。合格通知が届いたのは11月23日勤労感謝の日。あれからはや幾年。少年老い易く学成り難し。つづく。
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