ランドローバー・レンジローバー スポーツP530(4WD/8AT)/レンジローバー スポーツP510e(4WD/8AT)【海外試乗記】
さらなる高みへ 2022.11.30 アウトビルトジャパン Road with Muscle(ロードウィズマッスル)。これが新型「レンジローバー スポーツV8」あるいは「プラグイン」の走りだ。2005年のデビュー以来、レンジスポーツはSUVのなかでも特に美意識の高いモデルとして知られている。3代目も……、本当に高い。※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
レンジローバーに近づいた
第3世代のレンジローバー スポーツ。おなじみのラインと技術は「レンジローバー」からそのまま受け継がれ、残念ながら価格もその水準に近づいている。一部のエンジン仕様は2万ユーロ(約300万円)ほども高くなり、もはや10万ユーロ(約1500万円)以下では手に入らない存在となった。
コックピットには新しい世界が広がっている。ポインター付きの丸いメーターは廃止され、ランバーサポートやシートボルスターの設定もセンターメニューに移された。シート調整ボタンをタップすると、自動的にシート調整ページが開くようになっている。レンジローバーよりは少し低い位置に座ることになるが、それでも堂々とした高さだ。
早速、2種類の新エンジンのうちの1つ、4.4リッターV8、最高出力530PSの「P530」を試してみることにしよう。このサウンド! 英国での評価は高く、貴族的だがまぎれもなくV8の音である。非常にバランスがいい。
レンジスポーツは、レンジローバーよりも地に足がついていてフリゲート艦っぽくはないものの、BMW製の強力な8気筒エンジンが2.5tのトラックをスポーツカーに変えることはない。ダイナミックモードではロールバランスやステアリングがハードになるが、それほど大きな差はない。よりアグレッシブな「SVR」バージョンについては通常の1年半遅れで登場するはずで、まだその余地はある。
拡大 |
オフロード走行はお手のもの
また、3リッター直列6気筒ガソリンエンジンと電動モーターを搭載し、システム総出力510PS、電動航続距離113kmを約束する新しいプラグインバージョン「P510e」にも試乗してみたが、主観的にはV8と比較してもほとんどもたつくことはなかった。そして、より低い燃費で走ることができる。緩やかな地形とスペインの120km/hに制限された高速道路を初めて走ったとき、オンボードコンピューターは11.7km/リッターを示し、バッテリーはほとんど空になっていた。
そしてオフロードでは、レンジローバー スポーツはすぐにその本領を発揮する。ニュートラルにシフトし、オフロードモードとギア比を選択すると、いとも簡単に混乱した状況を切り抜けられる。
幅が2m以上あるにもかかわらず、全周囲カメラとほぼクリアな前面によって簡単に全地形型オフローダーとして躍動する。All-Terrain Progress Control(オフロードクルーズコントロール)も装備されており、ドライバーは何も知らなくてもオフロードを得意にすることができるのだ。
P510eとP530に標準装備される全輪操舵によって、回転半径は11mに短縮される。暑いスペインでは、ウルトラファブリックスのパンチングレザーも印象的だった。シートベンチレーションをオフにしても背中が汗ばむことはなかった。
拡大 |
V8は納車までに約1年
249PS、300PS、350PSの3リッターディーゼルエンジンと、同排気量のマイルドハイブリッドガソリンエンジン(すべて直列6気筒)は引き続きラインナップされている。予約した購入客のうち、なんと3割の人々がV8を注文しているという。脈動する8気筒エンジンの感動的な付加価値は、わずか4000ユーロ(約60万円)の追加費用で実現する。納期は4~6カ月、特別な色を選べばさらに長くなる。V8の場合は納車までに10~12カ月待たされる。
結論
レンジローバー スポーツは、直接のライバルがいないため、ユニークな存在であり続けている。長距離、オフロード、トレーラーのけん引……と、オールラウンダーだ。しかし今回の価格高騰で、ついに中流階級の予算からははじき出されてしまった。
(Text=Rolf Klein/Photos=Jaguar Land Rover Automotive)
【レンジローバー スポーツの欧州での車両価格】
- D250(直6ディーゼルターボ、249PS)=9万3000ユーロ(約1390万円)より
- D300(直6ディーゼルターボ、300PS)=9万6800ユーロ(約1450万円)より
- D350(直6ディーゼルターボ、350PS)=12万2100ユーロ(約1830万円)より
- P400(直6ターボ、400PS)=11万4000ユーロ(約1700万円)より
- P440e(直6ターボ+Eモーター、440PS)=10万0200ユーロ(約1500万円)より
- P510e(直6ターボ+Eモーター、510PS)=13万8500ユーロ(約2070万円)より
- P530(V8ツインターボ、530PS)=14万2600ユーロ(約2140万円)より
記事提供:AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパン)
拡大 |

AUTO BILD 編集部
世界最大級のクルマ情報サイトAUTO BILDの日本版。いち早い新車情報。高品質なオリジナル動画ビデオ満載。チューニングカー、ネオクラシックなど世界のクルマ情報は「アウトビルトジャパン」でゲット!
-
【ニュース】高性能を誇るBMWのラグジュアリーエステート「M5ツーリング」が復活! その魅力とは? 2024.9.6 高性能サルーン新型「BMW M5」に続き、そのワゴンバージョンたる新型「M5ツーリング」が登場。ユーティリティーからスリルまで幅広いニーズをパーフェクトに満たす“スーパーワゴン”とは、どんなクルマなのか?
-
MINIクーパーSE(FWD)【海外試乗記】 2024.8.21 電気自動車でも内燃機関車でも、常に「クーパー」と呼ばれるようになった新型MINIのハッチバック。価格にデザイン、パワーユニット、装備、そしてドライビングテストリポートと、新しくなったMINIクーパーの全情報をお届けする!
-
スズキ・スイフト(FF/5MT)【海外試乗記】 2024.8.20 世界で900万台以上が販売されてきた大人気モデル「スズキ・スイフト」。7代目となる新型は、海外でどのように評価されているのか? これまでの成功をさらに発展させることを目指し、スズキが投入した小さな巨人に、『AUTO BILD』のスタッフが試乗した。
-
スマート#1ピュア(RWD)/#1ブラバス(4WD)【海外試乗記】 2024.8.20 続々とラインナップを拡大している、スマートブランドのフル電動SUV「スマート#1」とはどんなクルマなのか? その価格とデザインからパワーユニット、イクイップメント、試乗した印象まで、すべての情報をお届けしよう。
-
【ニュース】電動ルノー・トゥインゴの最新情報 2024.8.15 ルノーの電気自動車(BEV)を手がける新会社アンペアが、2025年にコンパクトBEVとして「トゥインゴ」を復活させる。初代トゥインゴを想起させるデザインや価格、そしてパワーユニットまで、現時点でのすべての情報をお届けする。
-
NEW
ホンダがコンセプトモデル「アキュラ・ネクセラ ビジョン」を発表 次世代デザインを読み解く
2026.9.3デイリーコラム本田技研工業の米国現地法人アメリカン・ホンダモーターが、アキュラブランドの次世代デザインを示すというコンセプトモデル「ネクセラ ビジョン」を初公開した。バタフライドアを採用するこのスポーツカーは、次世代アキュラの何を表現しているのか。 -
NEW
BMW iX3 50 xDrive Mスポーツ(後編)
2026.9.3あの多田哲哉の自動車放談ワインディングロードで新型「BMW iX3」のステアリングを握った多田哲哉さんは、その走りに感心した様子。どんなところが優れているのか、トヨタのエンジニアの視点で語ってもらおう。 -
NEW
新型「三菱パジェロ」の外装・内装を写真でチェックする
2026.9.2画像・写真5年間のブランクを経て、三菱のフラッグシップSUV「パジェロ」がついに復活! 「グランドカリスマ -泰然自若-」をコンセプトにデザインされた本格クロスカントリーモデルは、どのような姿をしているのか? 内外装の詳細を、写真で紹介する。 -
NEW
復活の決め手はこっくりさん!? 新生「三菱パジェロ」誕生の経緯とその狙い
2026.9.2デイリーコラム5年間の沈黙を経て、ついに登場した新型「三菱パジェロ」。スリーダイヤモンドが誇る荒野のフラッグシップは、いかにして復活を遂げたのか? 開発の経緯や内外装デザインの詳細、パワートレインに見るクルマの“狙い”をリポートする。 -
第127回:新型BMW X5(後編) ―迷走するBMW 結局アナタは“ノイエクラッセ”でなにがしたかったの?―
2026.9.2カーデザイン曼荼羅その姿が明らかとなるや、賛否両論を巻き起こしている新型「BMW X5」。このクルマは既存のBMW製SUVとはなにがちがうのか? そもそもBMWは“ノイエクラッセ・デザイン”になにを託していたのか? カーデザインの識者と、迷走するBMWの明日を探った。 -
BMW X1 sDrive20iオリジナル(FF/7AT)【試乗記】
2026.9.2試乗記BMWのコンパクトSUV「X1」に新グレードの「オリジナル」が登場。走りの楽しさをはじめとしたBMWらしさをキープしつつ、装備の厳選によって価格抑制を図った新たなエントリーグレードだ。都市部におけるドライバビリティーとユーザービリティーをリポートする。
































