【ニューモデル情報】 ポルシェ・カイエン
ポルシェのフラッグシップSUV、新型「カイエン」プロトタイプの最終テストドライブに参加 2023.02.09 アウトビルトジャパン ポルシェは、「カイエン」のフェイスリフトに全力で取り組んでいる。われわれは、カムフラージュされたプロトタイプの、最後のテストドライブに参加させてもらった。その性能と実力はいかほどのものだったのか?※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
デザイン、駆動、シャシー、コックピットを見直し
2017年、ポルシェは社内で「E3」と呼ばれる3代目カイエンを発表し、2018年に市場投入した。それ以来、社内のエキスパートたちは今回のフェイスリフトの準備に取り組んできた。
ポルシェは、大型SUVの将来計画についてまだコメントしていないものの、同社の電動化戦略をよく見れば、新型カイエンがおそらく純粋な電動車になることには、それほど想像力を必要としないことだろう。しかし、内燃機関を重視する市場はまだ存在するため、あと数年は現世代が並行して走り続ける可能性がある。これは、ポルシェがSUVとクーペのアップデートに多大な努力を払っている理由にもなっている。
インフォテインメントシステムを含むデザイン、ドライブトレイン、シャシー、コックピットは、開発者のこだわりが詰まったものだ。後者はまだ膝の上の、黒く厚いフェルトに隠れているが、誰も見ていない時にちょっとだけその下をのぞくことができた。
あまり多くを語ることはできないものの、センターコンソールはより整然とし、インストゥルメントクラスターはデジタル化されて新しいディスプレイが搭載され、一見するとまだ完成していないように見える。またデザインの面でも、カイエンはまだベールを脱ぎ捨てていないのだ。しかし、ラッピングしてはいても見えてくるものもある。テールゲートやボンネットはもちろん、スカートやヘッドライトも一新されていて、開発段階ではあるが、しっかりとつくり込まれている。
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新たなV8エンジンは475PSを発生する
新たにチューニングされたシャシー、そして新しいパワートレインをじっくりと見ることが許された。ポルシェは「カイエンS」に搭載されていた6気筒エンジンをやめ、ほぼ新開発となるV型8気筒エンジンを採用している。もはや古いターボユニットとの共通点はほとんどない。小型化・電動化の時代には、それだけでもニュースになる。
そしてなにより、この新型エンジンはテスト状態でも優秀な数値を示してくれた。8気筒は、Sモデルの最高出力を440PSから475PSに押し上げ、600N・mの最大トルクを発生するようになり(従来は550N・m)、2tをはるかに超える重量のSUVを、明らかに自信を持ってハリウッドヒルズに押し上げることができるようになっている。
従来どおりZF製の8段ATがパワーを制御し、スロットルを開けると、V8特有の咆哮(ほうこう)とともに、エンジンは自発的に力を発揮する。
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欧州向けには「ターボGT」は用意されない
ポルシェはまだコメントしていないが、この新エンジンが後に「GTS」「ターボ」「ターボS Eハイブリッド」にも搭載されることは明らかだ。しかしこの8気筒エンジンは、クーペボディーしかない「ターボGT」には搭載されない。
そして現在のエンジンは、将来の排ガス規制をクリアできなくなるため、少なくとも欧州ではターボGTは2年後には価格表から姿を消すことになるのだ。早い段階ですでに予定していた販売目標を超えてしまった大型SUVの高性能モデルの消滅は営業マンたちを大いに悩ませるだろうが、GTに続くもうひとつのパワープラグインが発表されたことは、彼らに希望を与えるはずだ。
ポルシェは、3リッターV6の出力をわずかに向上させたベースモデル(354PS)と、エントリーレベルのプラグインもアップグレードした。プラグインは、6気筒エンジンに最高出力177PSの電動モーター(従来は同136PS)と大型バッテリーを組み合わせたものだ。一方では純粋な電気駆動を続け、他方では、より強力な電動モーターがその地位にふさわしいと感じる。加えて、大型化したバッテリーをより早く満タンにするために、最大充電電力を11kWに向上させた。
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快適性を追求した新シャシーチューニング
また、サスペンションのチューニングも変更された。標準装備のアダプティブダンパーは、2つのバルブで動作するようになり、伸び側と縮み側を別々に調整することができるようになった。これによって快適性が向上し、カイエンはノーマルモードでは路面を滑らかに滑走し、パシフィックコーストハイウェイの長い段差を、優しく弾むように走る。
同時に、よりワイドな広がりを実現することで、(さらに)スポーティーな走りを可能にしている。ロサンゼルス北部のマルホランドドライブとサンセット大通りの間にある曲がりくねった山道で、「スポーツ」または「スポーツプラス」モードのカイエンがSUVのトップアスリートであることを再び証明してみせた。エアサスペンションであるかスチールサスペンションであるかにかかわらず、カイエンはまるで数百kg軽くなったかのようにコーナーをクリアしていく。
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2023年4月に受注開始か
コーナリングの際にタイヤが鳴くことがあるが、これは意図的なものではない。ミシュラン製のヨーロッパ向けタイヤに比べてやや柔らかい、アメリカ向けのネクセン製タイヤで走っているからだ。そしてここ数日で、テストドライバーたちはすでにその能力を発揮している。
新型カイエンからカムフラージュが外されるのは、SUVがワールドプレミアを迎え、注文が可能になる2023年4月以降となる予定だ。価格は? それはまだわからない。ベーシックな「カイエン」は現在でも8万2000ユーロ(約1150万円)と高価だが、フェイスリフト版ではさらに数千ユーロ(数十万円)の追加となると予想される。
(Text=Michael Gebhardt/Photos=Porsche AG)
記事提供:AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパン)
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AUTO BILD 編集部
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