メルセデスAMG SL43(前編)
2023.04.27 谷口信輝の新車試乗 長年にわたりメルセデス・ベンツの最上級オープンカーと位置づけられてきた「SL」。その血統を受け継ぐ「メルセデスAMG SL43」を峠で走らせた、レーシングドライバー谷口信輝の感想は?スペックは驚異的
今回、谷口信輝に試乗してもらうのは、2022年10月に国内デビューを果たしたメルセデスAMGの「SL43」である。
もともとメルセデス・ベンツのスポーツモデルとして1954年にデビューしたSL(Super Light=超軽量の頭文字)は、最新の7代目で初めてメルセデスAMG専用モデルとされた。アルミ、スチール、マグネシウム、繊維複合材などで構成されるボディーシェルもメルセデスAMGが開発した専用のアーキテクチャーに基づくもので、軽量でありながらボディーのねじり剛性は先代比で18%も向上。同じメルセデスAMGの「GTロードスター」に対しては50%も改善したという。なお、これまではリトラクタブル式ハードトップだったものが、軽量で格納性に優れたソフトトップとされたことも新型のトピックといえる。
エンジンは、メルセデスAMGのコンパクトモデルに搭載されてきた2リッター4気筒のM139がベース。ここに、ターボチャージャーと電動スーパーチャージャーを一体化したようなエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーを世界で初めて搭載し、パフォーマンス、レスポンス、そして効率などを改善した。ちなみに最高出力は381PS、最大トルクは480N・mと、2リッターエンジンとは思えないパフォーマンスを誇る。
なお、取材の時点で日本で販売されているのは、この2リッターエンジンを搭載したSL43のワングレードのみだが、ヨーロッパでは4リッターV8ツインターボエンジンを積んだ「SL63 4MATIC+」、そして「SL55 4MATIC+」もラインナップされている。
「なるほど、日本に入ってきているのはSLシリーズのエントリーグレードだけなんですね」。 箱根のワインディングロードで試乗を終えたばかりの谷口は、これを聞いてなにかに納得した様子だった。
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