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【ニュース】ルノーが新型「セニックE-TECHエレクトリック」を発表【IAAモビリティー2023】

ファミリーバンから電動SUVへ 2023.09.12 アウトビルトジャパン AUTO BILD 編集部 ルノーは、おなじみの名前のニューモデルで電気自動車(BEV)のポートフォリオを拡大している。しかし、かつてのミニバンはSUVになる。「IAAモビリティー2023」で発表された、新型「ルノー・セニックE-TECHエレクトリック」の情報をお届けしよう。

※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
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「クリオ」と「エスパス」から拝借したビジュアル

1996年に、当時は「メガーヌ セニック」として登場したルノー・セニック。「エスパス」の弟分でもあるこのクルマは、コンパクトバンとして30年近い歴史を持つ。2022年、ルノーは「セニック コンセプト」で将来的に進むべき方向性、すなわち電動モビリティーとしての姿を示し、そして今、ミュンヘンで開催されるIAAに合わせて、新型セニックE-TECHエレクトリックを発表した。

しかしその新型の姿は、かつての丸みを帯びたファミリーバンとはかけ離れている。外見上は角張ったデザインだが、同時にルノー車であることは明らかで、すでにおなじみのモデルから要素を取り入れている。例えばリフレッシュされた「クリオ」から拝借したデイタイムランニングライトや、新型エスパスをベースとした六角形のエレメントを組み込んだグリルデザインなどである。

ただし、エアロダイナミクスの観点からBEVによく見られるように、グリルは閉じられている。セニックのサイドラインも明らかにエスパスの方向に向かっており、ファミリーバンのボディースタイルからSUVに向かっている。

リアセクションも同様に角張っているが、L字型リアライトは比較的目立たない。サイドのエアロディテールとディフューザーがルックスを強調する。残念なことに、やや実用的ではない。セニックはリアウィンドウが非常に狭く、ローディングシルが高すぎる。普段使いでは減点対象となりそうだ。

新しいL字型のリアライトは、消灯時にはほとんど目立たない。
新しいL字型のリアライトは、消灯時にはほとんど目立たない。拡大
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インテリアにリサイクル素材を多用

ちょっとマイナスをもらってしまった電動SUVだが、おそらくインテリアではいくつかポイントを取り返す。というのも、他のルノーのモデルと同様「OpenR」インフォテインメントシステムが採用され、グーグルのサービスが利用可能で、「Apple CarPlay」「Android Auto」がワイヤレスで使えるからだ。

さらに、ワイヤレス充電機能付きのクレードルや、その他多くの収納オプションがあり、実に実用的だ。特に後部座席の広さには目を見張るものがあり、全長4.5mの新型セニックは、レッグルームとヘッドルームで高得点を得ている。ラゲッジルームは最大545リッターまでの荷物を収納可能。さらに、インテリアの採光性を高める、リサイクルガラスを使用した巨大なパノラミックルーフを注文することもできる。

ダッシュボードの約80%、ステアリングホイールの51%がリサイクル素材でできている。ルノーはリアルレザーを一切使用していない。

【サイズ一覧】

  • 長さ:4470mm
  • 幅:1864mm
  • 全高:1571mm
  • ホイールベース:2785mm
  • ラゲッジコンパートメント容量:545~1607リッター

駆動システムも、少なくとも地域によってはサステイナブルである。搭載される電動モーターは、市場導入時に2種類用意される。最高出力170PS(125kW)、最大トルク280N・mのものと、最高出力220PS(162kW)、最大トルク300N・mのもので、どちらも前輪駆動。0-100km/h加速は8.4秒、最高速度は170km/h(小出力版は150km/h)。

60kWhと87kWhという2種類の容量のバッテリーパックが用意されており、一充電走行距離はそれぞれ420km、620km以上とされている。出力150kWまでの急速充電にも対応しており、自宅のウォールボックスでは出力22kWでの充電が可能だ。

フロントには、10インチのコックピットディスプレイと12.3インチのセンタースクリーンを備えたグーグルベースのインフォテインメントシステムがある。各部の素材は完全にリアルレザーフリーだ。
フロントには、10インチのコックピットディスプレイと12.3インチのセンタースクリーンを備えたグーグルベースのインフォテインメントシステムがある。各部の素材は完全にリアルレザーフリーだ。拡大
リアシートには十分なスペースがあり、背の高い人でもゆったりと座ることができる。
リアシートには十分なスペースがあり、背の高い人でもゆったりと座ることができる。拡大
ラゲッジスペースの容量は5人乗車時で545リッター、リアシートを倒せば1607リッターとなる。テールゲートを開けると床面に段差があって、使い勝手はあまりよくない。
ラゲッジスペースの容量は5人乗車時で545リッター、リアシートを倒せば1607リッターとなる。テールゲートを開けると床面に段差があって、使い勝手はあまりよくない。拡大

価格は4万5000ユーロ以上となりそう

詳細は、新型セニックがディーラーに到着する2024年2月ごろに明らかになるだろう。ルノーはその価格をまだ明らかにしたがらない。「メガーヌE-TECHエレクトリック」よりも車体が大きいため、ベース価格は高くなる可能性は高い。電気自動車のメガーヌは4万2000ユーロ(約670万円)からディーラーで購入できるので、セニックは4万5000ユーロ(約720万円)前後になる可能性が高い。

結論

新型セニックは、丸いファミリーバンからエッジの効いた電動SUVへと進化した。最新技術を搭載しており、航続距離でも得点を稼ぎたいところだが、小さな問題点もある。しかし、全体としてはいい第一印象だ。

(Text=Sebastian Friemel/Photos=Renault Deutschland AG)

記事提供:AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパン)

サンルーフにはアクティブコーティングが施されており、ボタンに触れるだけで、数秒で不透明にすることができる。
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AUTO BILD 編集部

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