ポルシェ911 GT3 RS(後編)
2024.02.08 谷口信輝の新車試乗 百戦錬磨の“走りのプロ”谷口信輝をも感心させた、ポルシェのハイパフォーマンスモデル「911 GT3 RS」。その走りはどのような点で際立っているのか? “すごさ”の核心に迫る。プロもその気になる走り
「911 GT3」のパフォーマンスをさらに高めただけでなく、サスペンションダンパーや電子制御式デフロックに調整機構を盛り込むことにより、レーシングカーに迫る多彩なセッティングが可能になった911 GT3 RS。後編では、SUPER GTの最前線で戦うレーシングドライバーの谷口信輝に、その魅力を思う存分語ってもらおう。
「コーナリングは、基本的にリアがべったりと安定しているので、安心してステアリングを切っていけますが、ステアリングを切れば切ったぶんだけグイグイとフロントがイン側に入ってくれる。つまり、リアがちゃんとグリップしているのに、フロントもちゃんとインに入っていく。だから『うわ! これはものすごいマシンだ!!』と感じましたが、これだけしっかり走ってくれると、どんどんペースを上げたくなる。そうすると、さすがに『うーん、もうちょっとサスペンションの動きを抑制したいなあ』と思うようになります。そんなときにステアリングを見たら『あ、ここにあった!』と気づいちゃったんです」
このとき谷口が“気づいた”のが、前編で説明したサスペンションダンパーの調節機構だった。これを用いれば、前後ダンパーの伸び側と縮み側をそれぞれ個別にコントロールできるのだが、この組み合わせだけでも合計6561通りにのぼる。ドライバーがワインディングロードを走行中に最適解を見つけ出すのは不可能といってもいいくらいだ。
「それで取りあえず、1段階ずつ全部締め上げた(減衰力を引き上げた)ら、走りがもっと安定してきて、さらに1段階上げたらもっともっと安定して、めちゃくちゃ楽しくなってきた。もう、本当にいろいろ試したくなっちゃいますね」
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