ロイヤルエンフィールドが“最初の一台”のレプリカを日本初公開 走る姿を披露
2024.03.21 自動車ニュース![]() |
ロイヤルエンフィールドは2024年3月21日、東京・広尾で、同社が初めて製作したモーターサイクルのレプリカ「プロジェクト・オリジン」を日本初公開した。
ブランドの原点にあたる一台を再現
ロイヤルエンフィールドは英国にルーフを持つインドのバイクメーカーであり、二輪車製造に乗り出したのは1901年と、実に123年もの歴史を誇る。創立は1855年で、英レディッチでニードル(針)の製造からスタート。自転車、火器類と次第に事業を拡大し、1898年に四輪車、三輪車をリリース。既述のとおり、1901年に初のモーターサイクルを世に送り出した。その後、インド軍での制式採用を受けて1955年にインド現地製造を開始。現在は印アイシャー・モーターの傘下で、バイクの製造を続けている。
今回、日本で初公開されたプロジェクト・オリジンは、ロイヤルエンフィールドがバイク製造に乗り出してから120年を迎えた2021年に発表されたもので、同社が1901年に製作した初のモデルを忠実に再現したレプリカとなっている。このプロジェクトには、印・英の有志のスタッフがボランティアで参加。完成した車両は2021年11月に発表され、同年のEICMA(ミラノモーターサイクルショー)に出展された。
エンジンは250ccの空冷単気筒で、1.75PSの最高出力を発生。排気は機械駆動のバルブで行うが、吸気側に動弁機構はなく、シリンダー内の負圧で空気と燃料を取り込む仕組みだった。ドライブトレインは、ハンドル前に取り付けられたエンジンと後輪のプーリーをベルトでつないだだけの簡便なもので、ベルトのテンショナーはあるものの変速機やクラッチなどは非採用。いっぽうで、近代的な電装システムを備えていたり、リアのみならずフロントにもブレーキを装備していたりと、各所に先進的な設計が取り入れられていた。操作に関しては、出発時にライダーがペダルをこいでエンジンを始動。スロットルはないので、ハンドルレバーで開くバルブリフターで加減速を操作したという。
このモデルは二輪車の歴史のなかでも草創期の一台で、当時はまだマーケットがなかったことから、ロイヤルエンフィールドはロンドンのスタンレー自転車ショーで車両を披露。モーターサイクルの所有や走行に際して、免許も登録もナンバープレートの装着も必要なかった時代で、人々は薬局でベンジンを購入して燃料にしていたという。
ロイヤルエンフィールドで自社の歴史を研究するゴードン・メイ氏によると、長年にわたりブランドのオリジンに当たるモデルを探していたものの、ついに現存する個体を見つけられなかったことから、今回のプロジェクトはスタート。「図面などは残っておらず、分かっているのはタイヤのサイズだけ」という状況だったことから、当時の写真やパンフレットのイラストなどをもとにCADで図面を引いたという。車両に用いられた部品の3割は現存する当時のもの、残りの7割はあらためて製作したもので、各コンポーネントは鋳造または機械加工でつくられた。
今回お披露目会では、ゴードン・メイ氏のライディングにより敷地内の取り付け道路でデモランも実施。報道陣に走る姿を披露した。
アパレルブランド「TAICHI」とのコラボレーションも発表
またプロジェクト・オリジンのお披露目会では、サプライズとしてロイヤルエンフィールドとライディングウエアブランド「TAICHI(タイチ)」とのコラボレーションも発表。アイテムはプロテクター入りのジャケットや、Tシャツ、パーカー、シューズ、グローブの全5種類で、Tシャツとパーカーは2024年4月20日に、その他のアイテムは同年10月に発売予定となっている。
各アイテムの価格は以下のとおり。
- ROYAL ENFIELD×RS TAICHI OVER SIZE T-SHIRT(S、M、L、XL):4730円
- ROYAL ENFIELD×RS PULLOVER HOODIE(S、M、L、XL):7810円
- ROYAL ENFIELD×RS TAICHI MONSTER ALL SEASON PARKA:4万1580円
- ROYAL ENFIELD×RS TAICHI ARMED WINTER GLOVES:1万4080円
- ROYAL ENFIELD×RS TAICHI DRYMASTER-FIT HOOP SHOES:2万6180円
(webCG)
関連キーワード:
バイク,
ロイヤルエンフィールド, 自動車ニュース