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【ニューモデル情報】フェイスリフトされた新型「アウディA3」を徹底チェック

広がった選択肢 2024.05.22 アウトビルトジャパン AUTO BILD 編集部 マイナーチェンジしたアウディのコンパクトハッチバック「A3スポーツバック」。注目は、内外装のブラッシュアップと装備の充実、そして「allstreet(オールストリート)」と名づけられたクロスオーバーモデルの登場である。

※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
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クロスオーバーモデルが登場

2020年、アウディのコンパクトモデル「A3」が第4世代に進化した。インゴルシュタットで発表されたこのモデルは、外観的には革命というよりもむしろ進化であり、最大の変化はボンネットの下で起こっている。先代モデルと同じく現行モデルにも4ドアの「セダン」を用意しているが、3ドアやコンバーチブルのバージョンはなくなった。

4年後、つまり2024年に行われたフェイスリフトでは、ビジュアルや中身が一新されたにもかかわらず、「MQB Evo」と呼ばれるプラットフォームは維持されている。しかし本当に驚くべきは、アウディがオールストリートと呼ぶクロスオーバーモデルを導入することである。

なぜ「オールロード」ではないのか? その理由は簡単だ。アウディがオールロードという名前をつけるのは全輪駆動モデルに限られるからである。今回登場したオールストリートは、前輪のみが駆動する。

新たにチームに加わったA3オールストリートは3万7450ユーロ(約618万円)から購入が可能で、標準仕様のA3に比べ1800ユーロ(約30万円)、セダンに比べ1000ユーロ(約17万円)高い価格設定だ。従って、3万6650ユーロ(約605万円)がフェイスリフトされたA3の基本価格となる。

2024年に行われた「アウディA3」のフェイスリフトでは、ビジュアルや中身を一新。新しいクロスオーバーモデル「A3 allstreet(オールストリート)」も登場した。
2024年に行われた「アウディA3」のフェイスリフトでは、ビジュアルや中身を一新。新しいクロスオーバーモデル「A3 allstreet(オールストリート)」も登場した。拡大
インテリアでは、アウディがシフターと呼ぶ小さなATセレクタースイッチを備えた新しいセンターコンソールが印象的だ。
インテリアでは、アウディがシフターと呼ぶ小さなATセレクタースイッチを備えた新しいセンターコンソールが印象的だ。拡大
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新しいライトシグネチャーを採用

新しいアウディA3を一目見ただけで、従来型とはヘッドランプデザインが異なっていることに気づく。希望すれば、メインヘッドランプの上で変化するデイタイムランニングランプのシグネチャーを4種類から選ぶことができる。リアには新しいデザインのLEDコンビランプも標準で装備されている。

アウディA3オールストリートは、SUVの感覚を呼び起こすまったく新しいモデルだ。視覚的な違いとして、SUVのようなグリル、アンダーガード、樹脂製フェンダーガードの採用が挙げられる。

しかし、オールストリートを支持する最大のポイントは、標準仕様車よりも30mm高い最低地上高だろう。田舎道や悪路といった路面コンディションはもちろんのこと、縁石からボディーを守ることにも役に立つ。当然、乗り降りも楽になる。快適性を重視するドライバーにとって重要なことだ。さらに、17インチホイールが標準で装備され、オプションで18インチや19インチのホイールも選べる。

スポーツバックやセダンに比べ、より大胆なリアデザインを採用しているのもオールストリートの特徴だ。

「アウディA3オールストリート」は、SUVの感覚を呼び起こすまったく新しいモデル。タフなエクステリアデザインが特徴だ。
「アウディA3オールストリート」は、SUVの感覚を呼び起こすまったく新しいモデル。タフなエクステリアデザインが特徴だ。拡大
「オールストリート」の注目ポイントは、標準仕様車よりも30mm高い最低地上高。「スポーツバック」や「セダン」に比べ、より大胆なリアデザインが採用されている。
「オールストリート」の注目ポイントは、標準仕様車よりも30mm高い最低地上高。「スポーツバック」や「セダン」に比べ、より大胆なリアデザインが採用されている。拡大

まずは2種類のエンジンからスタート

フェイスリフトされたA3には、最高出力150PSを発生する1.5リッター直4ガソリンに48Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた「35 TFSI」と、同150PSを発生する2リッター直4ディーゼルの「35 TDI」がまずは用意される。どちらも7段デュアルクラッチトランスミッション「Sトロニック」と組み合わされ、マニュアルトランスミッションはその後に、さらに今夏には他の内燃エンジンのバリエーション、2024年末にはプラグインハイブリッドが登場する予定だ。

「S3」も技術データが明らかにされている。最高出力333PS、最大トルク420N・mの出力は、先代より10%も向上している。改良されたS3は、停止状態から100km/hまでの加速を4.7秒でクリアし、最高速は250km/hに達する。

パワートレインを整理すると、3種類のガソリンエンジン、3種類の出力が設定されたディーゼルエンジン、2種類のパワーレベルのプラグインハイブリッド、そして天然ガスエンジンというラインナップになる。データシートには116PSから333PS(もちろんS3の場合)までの最高出力が記載される。

メインヘッドランプの上で変化するデイタイムランニングランプのシグネチャーは、4種類から選ぶことができる。
メインヘッドランプの上で変化するデイタイムランニングランプのシグネチャーは、4種類から選ぶことができる。拡大
今回のマイナーチェンジで、リアバンパー形状やリアコンビランプ内側のデザインも変更された。
今回のマイナーチェンジで、リアバンパー形状やリアコンビランプ内側のデザインも変更された。拡大

インテリアはクリーンでミニマル

トランクリッドは、多くのプレミアムコンパクトカーに採用されている自動開閉式ではない。その中には380リッターの収納スペースがあり、リアシートを倒すと1200リッターに拡大できる。車内のスペースは今回のマイナーチェンジでも変わっておらず、シート表皮も快適だ。

しかし、コックピットはまた別の話となる。標準装備のレベルが上がったのだ。マルチファンクションプラス付きの3本スポークレザーステアリングホイール、オートエアコン、アンビエントライティングパッケージ、センターアームレスト(これが追加装備だったとは驚きだ)がフロントに標準装備された。

「バーチャルコックピット」も標準装備となった。クラシックなアナログ式の丸型メーターは、もうない。デジタルメータークラスターは10.25インチが標準仕様で、フルHDの12.3インチもオプションで選択できる。中央の10.25インチタッチディスプレイはそのままで、デジタルラジオももちろん残っている。

アウディがシフターと呼ぶ小さなATセレクタースイッチを備えた新しいセンターコンソールは印象的だ。すべてが非常にクリーンでミニマルに見える。興味深いのは、アウディが多くの運転支援システムをアドオンで提供していることだ。例えば、長旅を計画している人は、クルーズコントロールと自動車間距離制御を1カ月間単位で利用でき、その後キャンセルすることもできる。

今後中古車でA3を購入した場合には、最初のオーナーが望まなかったものを追加することができる。例えば、ワイヤレスのApple CarPlayやAndroid Autoなどだ。

荷室容量は従来モデルと同じく380リッター。リアシートを倒すと1200リッターに拡大できる。
荷室容量は従来モデルと同じく380リッター。リアシートを倒すと1200リッターに拡大できる。拡大
デジタルメータークラスターは10.25インチが標準仕様。フルHDの12.3インチをオプションで選択できる。
デジタルメータークラスターは10.25インチが標準仕様。フルHDの12.3インチをオプションで選択できる。拡大

S3の新しいドライビングモード

オプションアイテムの選択によって、S3を「RS 3」に近づけることができる。アクラポヴィッチのチタンエキゾーストシステムや2種類のスポーティーなタイヤが選べるようになった。

設定可能な新しいモードもある。アウディはこれを「ダイナミックプラス」と名づけた。ダイナミックプラスでは、エンジンとトランスミッションが専用プログラムによってチューニングされ、スロットルレスポンスがよりダイレクトなものになった。可能な限り多くのトルクがリアアクスルに送られ、オーバーステア傾向が生じる。

結論
フェイスリフトによってA3はフレッシュさを保っている。そして、A3はオールストリートによって、幅広く顧客の好みに応えることができるようになった。

(Text=Dennis Peterman/Photos=アウディ)

記事提供:AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパン)

「A3」は「オールストリート」の登場によって、より幅広い顧客の好みに応えることができるようになった。
「A3」は「オールストリート」の登場によって、より幅広い顧客の好みに応えることができるようになった。拡大
マルチファンクションプラス付きの3本スポークレザーステアリングホイールやオートエアコン、アンビエントライティングパッケージ、センターアームレストが標準で装備される。
マルチファンクションプラス付きの3本スポークレザーステアリングホイールやオートエアコン、アンビエントライティングパッケージ、センターアームレストが標準で装備される。拡大
AUTO BILD 編集部

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