【Casa e Garage】イタリアを代表するファニチャーブランド「パオラ・レンティ」
インスピレーションにあふれた場所 2024.07.16 Casa e Garage 2024 SUMMER ラグジュアリーな家具を手がけるブランドは少なくないが、パオラ・レンティは、従来の高級家具とは一線を画す。自然をインスピレーションの源とし、ウェルビーイングを追求している。東京・麻布台の旗艦店は、足を踏み入れるだけで感性が刺激される、ミュージアムのような空間だった。“色の魔術師”の仕事
1994年にイタリア・ミラノに創業したパオラ・レンティは、比較的歴史の浅い家具ブランドであるけれど、瞬く間に成長を遂げ、いまやミラノ・サローネの常連になっている。ミラノ・サローネ2024でも、佐藤オオキ氏が率いるデザインオフィスnendoとのコラボレーションで注目を集めた。
パオラ・レンティが支持される理由は、大きく3つ。自然をモチーフにした美しい色と豊富なカラーバリエーション、常に最先端を追求する素材の開発、そして手作業で仕上げるクラフツマンシップだ。
グラフィックデザイナー出身のブランド創設者パオラ・レンティは起業の際に、ヨットに使われる素材を家具に用いるアイデアを思いついたという。同社の家具の高い耐久性、耐候性により、高級リゾートホテルのプールサイドのソファなど、アウトドアファニチャーの分野でも第一人者として認められている。
モダンなイタリアを体現するファニチャーブランドの日本におけるフラッグシップショップ「Paola Lenti Tokyo」が、2024年2月に東京・麻布台にオープンした。ショールームのウィンドウからは、東京の新しいランドスケープである麻布台ヒルズを正面から望むことができるという立地だ。
インドアとアウトドアの家具がひとつのフロアで展開され、カラフルなアイテムを引き立てるために、壁と床はあえてホワイトとベージュというニュートラルな色合いになっている。
溶岩石とガラスで構築するテーブル「Sciara」のグリーンとターコイズの組み合わせなど、“色の魔術師”とも称されるパオラ・レンティの特徴がつぶさに表現されており、インテリアショップにいるような、ミュージアムに来たような、不思議な気分を味わう。
「クルマ好きは時計好き」とか、「クルマ好きはカメラも好き」と言われるけれど、クルマ好きは間違いなく家具も好きなはずだ。というのも、われわれは、シートの掛け心地とか、ウッドの質感やレザーの発色といったものにこだわっているからだ。そして、モノトーンでまとめたシックなインテリアというのは比較的容易に見つかるけれど、きれいなカラーコーディネートの家具をそろえることは意外と難しい。ご興味を持った方は、一度麻布台のPaola Lenti Tokyoを尋ねてみてはいかがだろうか。イタリア車の内外装の鮮やかなカラーリングで気分が上がるように、このブランドの家具も前向きな気持ちにしてくれる。
(文=サトータケシ)
問い合わせ:Paola Lenti Tokyo
03-6712-5354
オフィシャルサイト

サトータケシ
ライター/エディター。2022年12月時点での愛車は2010年型の「シトロエンC6」。最近、ちょいちょいお金がかかるようになったのが悩みのタネ。いまほしいクルマは「スズキ・ジムニー」と「ルノー・トゥインゴS」。でも2台持ちする甲斐性はなし。残念……。
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