ポルシェが「911 GT3」をマイナーチェンジ リアシートをオプションで初設定

2024.10.22 自動車ニュース webCG 編集部
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「ポルシェ911 GT3」のマイナーチェンジモデル。従来の路線を歩むサーキット志向の「911 GT3」(写真右)と、固定式リアウイングを廃止し控えめな内外装デザインの採用を特徴とする「911 GT3ツーリングパッケージ」(写真左)の2モデルをラインナップする。
「ポルシェ911 GT3」のマイナーチェンジモデル。従来の路線を歩むサーキット志向の「911 GT3」(写真右)と、固定式リアウイングを廃止し控えめな内外装デザインの採用を特徴とする「911 GT3ツーリングパッケージ」(写真左)の2モデルをラインナップする。拡大

独ポルシェは2024年10月19日(現地時間)、「911 GT3」のマイナーチェンジモデルを発表した。

「911 GT3」のフロントビュー。従来型でバンパー内に設置されていたターンシグナルランプは、LEDマトリクスヘッドランプの内部に移動している。
「911 GT3」のフロントビュー。従来型でバンパー内に設置されていたターンシグナルランプは、LEDマトリクスヘッドランプの内部に移動している。拡大
「911 GT3」のインテリア。フル液晶パネルの新デザインメーターが採用された。
「911 GT3」のインテリア。フル液晶パネルの新デザインメーターが採用された。拡大
「911 GT3」のリアビュー。ディフューザーやエアインレット、リアリッドのデザインが変更されている。
「911 GT3」のリアビュー。ディフューザーやエアインレット、リアリッドのデザインが変更されている。拡大
「911 GT3ツーリングパッケージ」のリアビュー。GT3のアイコンともいうべき大型のリアウイングが廃止され、シンプルなエクステリアに仕上げられている。
「911 GT3ツーリングパッケージ」のリアビュー。GT3のアイコンともいうべき大型のリアウイングが廃止され、シンプルなエクステリアに仕上げられている。拡大
「911 GT3」に比べーシックにまとめられる「911 GT3ツーリングパッケージ」のインテリア。
「911 GT3」に比べーシックにまとめられる「911 GT3ツーリングパッケージ」のインテリア。拡大
「911 GT3ツーリングパッケージ」には、GT3としては初めてリアシートがオプション設定された。
「911 GT3ツーリングパッケージ」には、GT3としては初めてリアシートがオプション設定された。拡大
ルーフがエクステリアカラーと同色となる「ライトウェイトパッケージ」が用意される「911 GT3ツーリングパッケージ」。
ルーフがエクステリアカラーと同色となる「ライトウェイトパッケージ」が用意される「911 GT3ツーリングパッケージ」。拡大
ウエットグリップが向上したフロント:255/35ZR20、リア315/30ZR21サイズのスポーツタイヤを標準装備。オプションで、公道走行が可能なサーキット用タイヤも選択できる。
ウエットグリップが向上したフロント:255/35ZR20、リア315/30ZR21サイズのスポーツタイヤを標準装備。オプションで、公道走行が可能なサーキット用タイヤも選択できる。拡大
「911 GT3」、「911 GT3ツーリングパッケージ」ともにトランスミッションは7段PDKと6段MT(写真)から選択できる。車両本体価格はいずれも2814万円。
「911 GT3」、「911 GT3ツーリングパッケージ」ともにトランスミッションは7段PDKと6段MT(写真)から選択できる。車両本体価格はいずれも2814万円。拡大

エアロダイナミクスを最適化

1999年のデビュー以来、911 GT3はレースの遺伝子と日常の使いやすさの究極の組み合わせを提供。今回、911 GT3の誕生25周年記念として、サーキット志向の「911 GT3」と、固定式リアウイングを廃止し控えめな内外装デザインの採用を特徴とする「911 GT3ツーリングパッケージ」の2つのバージョンが同時にラインナップされた。

911 GT3ツーリングパッケージには911 GT3として初めてリアシートがオプション設定され、いずれのもモデルもオプションパッケージや多彩なオプションアイテムにより、オーナーの好みや用途に合わせてさらにカスタマイズすることができる。

エアロダイナミクスの見直しを受けリファインされたエクステリアデザインでは、フロントのディフューザーやスポイラーリップの形状変更、LEDマトリクスヘッドランプのデザイン変更などが目を引く。アンダーボディーの改良によってダウンフォースを増加させ、最適化されたエアフローも最新モデルのトピックとして紹介される。

リアまわりではディフューザーやエアインレット、リアリッドのデザインを変更。911 GT3のリアウイングには、角度のついた新しいサイドプレートが装備された。

シャシーについてはダブルウイッシュボーン式のフロントアクスルに、エアロダイナミクスに優れた専用開発のティアドロップ型トレーリングアームを採用。高速走行時において、ホイールアーチのダウンフォース増加とブレーキ冷却の改善に寄与するという。

また、ロワトレーリングアームのボールジョイントを、フロントアクスルのより低い位置に設定。高速からのブレーキング時に、フロントアクスルとリアアクスルのダウンフォースバランスが保たれるように沈み込みを抑制している。

従来型と同じく最高出力510PSを発生する自然吸気4リッター水平対向6気筒エンジンはシリンダーヘッドが改良され、「911 GT3 RS」譲りのカムシャフトを採用。流量を最適化したスロットルバルブと、改良されたオイルクーラーも組み合わされる。

ポルシェがPDKと呼ぶ7段DCTと6段MTはいずれも最終減速比が変更された。PDK仕様車が3.4秒、6MT仕様車が3.9秒という100km/h加速タイムは変わらないが、最高速度は前者が311km/h、後者が313km/hとなった。

軽量化を実現するオプションも用意

多彩なパッケージオプションが用意されているのも最新の911 GT3および911 GT3ツーリングパッケージの特徴だ。

911 GT3に用意された「ヴァイザッハパッケージ」はサーキット走行を見据えたもので、リアアクスルにアンチロールバーやカップリングロッドを追加し、シャシーの強化を図っている。ルーフやリアウイングのサイドプレート、エクステリアミラートップシェル、ミラートライアングル、フロントエリアのエアブレードに加え、リアアクスルのシアパネルがCFRP製となる。インテリアトリムはレザーとRace-Texで覆われる。CFRP製のロールケージや、9kgの軽量化に寄与するマグネシウム製の軽量鍛造ホイールもオプションで選択できる。

さらに911 GT3では、サーキット走行用の「クラブスポーツパッケージ」が追加料金なしで選択できる。リアにはボルトで固定されたスチール製ロールケージ、ドライバー用の6点式シートベルト、手持ち式消火器が含まれる。

911 GT3ツーリングパッケージには、「ライトウェイトパッケージ」を設定。ルーフがエクステリアカラーと同色にペイントされ、スタビライザーやカップリングロッド、リアアクスルのシアパネルがCFRP製となり、マグネシウム製の軽量鍛造ホイールと軽量ドアパネルも同パッケージに含まれる。6MT車には「911 S/T」と同じ、ストロークが短縮されたシフトレバーを採用。シフトパネルには「Leichtbau」と刻まれたプレートが備わる。

911 GT3と911 GT3ツーリングパッケージのオーナーは、ポルシェ デザインが手がけた腕時計を購入可能だ。腕時計はフライバック機能を備えたCOSC認定のポルシェデザインムーブメントWERK 01.200搭載の「911 GT3クロノグラフ」と「911 GT3ツーリング クロノグラフ」の2種類で、ダイヤルリングを実車の外板色と同じカラーで仕上げることができる。

911 GT3、911 GT3ツーリングパッケージともに7段PDK、6段MT、左右のハンドル位置から仕様を選択でき、価格はいずれも2814万円。ポルシェジャパンは、2024年内に予約注文の受け付けを開始する予定だ。

(webCG)

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