【F1 2025】第17戦アゼルバイジャンGPでフェルスタッペンがポールから今季4勝目、ポイントリーダーのピアストリは痛恨のクラッシュ
2025.09.21 自動車ニュースF1世界選手権第17戦アゼルバイジャンGP決勝が、2025年9月21日、アゼルバイジャンのバクー・シティ・サーキット(6.003km)を51周して行われた。
前日の予選では、風と小雨に翻弄(ほんろう)されたドライバーが次々とウォールの餌食となり、過去最多6回もの赤旗中断を記録。チャンピオンシップ首位のオスカー・ピアストリや、バクーで過去4回ポールシッターとなったシャルル・ルクレールも壁に突き刺さるなど大荒れのセッションとなった。
レースも、ジャンプスタートで最後尾に落ちたピアストリがオープニングラップ中にクラッシュする波乱の幕開け。慌ただしいライバル陣営を尻目に、余裕すら感じさせる走りを見せたのが、レッドブル・ホンダRBPTのマックス・フェルスタッペンだった。予選では0.478秒もの大差をつけ、今年誰よりも多い6回目、通算46回目のポールポジションを獲得。レースでも終始トップを快走し、前戦イタリアGPから2連勝、今季4勝目、通算67勝目を飾った。
2位はメルセデスのジョージ・ラッセル。定位置となりつつある5番グリッドから、最初のスティントをハードタイヤで快調に飛ばしたことでポジションアップを果たすことができた。
3位はウィリアムズ・メルセデスのカルロス・サインツJr.。値千金の予選2位からタイヤ交換まで2位をキープするも、後ろから追い上げてきたラッセルにポジションを奪われた。それでもチームとしては2021年ベルギーGP以来となるポディウム、フェラーリから今季ウィリアムズに移籍したばかりのサインツJr.にとってはこの新天地でのうれしい表彰台となったことには変わりはなかった。
メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは予選順位と同じ4位でフィニッシュ。レーシングブルズ・ホンダRBPTのリアム・ローソンは、キャリアベストとなる予選3位からスタート、メルセデスの2台に先を越されるも自身最高の5位でチェッカードフラッグを受けた。
角田裕毅は、レッドブル移籍後最高となる6位でゴール。6番グリッドから序盤はラッセルと5位を争い、終盤はローソンの真後ろまで迫るなど健闘した。
マクラーレン・メルセデスのランド・ノリスはグリッド順位と同じ7位。このレースでコンストラクターズタイトルを確定させる可能性があったマクラーレンは脇役となり、戴冠は次戦以降にお預けとなった。
プラクティスで好調だったフェラーリ勢は、ルイス・ハミルトン8位、シャルル・ルクレール9位とポイント圏内後方でフィニッシュ。そして10位で最後の1点を獲得したのは、レーシングブルズのアイザック・ハジャーだった。
以下、11位ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー・フェラーリ)、12位オリバー・ベアマン(ハース・フェラーリ)、13位アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)、14位エステバン・オコン(ハース)、15位フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)、16位ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、17位ランス・ストロール(アストンマーティン)、18位ピエール・ガスリー(アルピーヌ・ルノー)、19位フランコ・コラピント(アルピーヌ)が完走した。
ドライバーズチャンピオンシップは、1位ピアストリは324点のまま、2位ノリスは299点となり、31点のギャップは1勝分の25点に縮小。3位フェルスタッペンは255点までポイントを積み上げてきた。4位ラッセル212点、5位ルクレール165点と続く。
コンストラクターズチャンピオンシップは、1位マクラーレン623点、2位にメルセデスが上がり290点、3位に落ちたフェラーリは286点、4位レッドブル272点、5位ウィリアムズ101点というオーダー。レッドブルのコンストラクターズタイトルの可能性はこの時点で消滅、つまり数字上はメルセデスとフェラーリにわずかなチャンスが残されている。
次の第18戦シンガポールGP決勝は、10月5日に行われる。
(文=bg)
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