ヒョンデが燃料電池車の新型「ネッソ」を初披露 2026年に国内販売がスタート【ジャパンモビリティショー2025】
2025.10.29 自動車ニュース 拡大 |
ヒョンデモビリティジャパンは2025年10月29日、「ジャパンモビリティショー2025」(会期:11月9日まで)の会場でプレスカンファレンスを実施。燃料電池車(FCEV)の新型「NEXO(ネッソ)」を日本初披露した。
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ヒョンデのプレスカンファレンスで最初に登壇したのは、韓国から駆けつけた本社バイスプレジデントの鄭 裕錫氏であった。鄭氏は、ヒョンデが「Progress for Humanity(プログレス・フォー・ヒューマニティー=人類のより良い未来のために)」を掲げていると説明する。BEVのラインナップを充実させ、また水素プロジェクトに力を入れるのは、そうしたヒョンデのビジョンが存在するからと述べる。
ヒョンデの水素技術開発の歴史は長く、その原点は1998年の「マーキュリープロジェクト」になるという。つまり現在まで27年にわたる研究開発の歴史を持っているのだ。また、水素で走るだけでなく、製造から輸送、貯蔵まで含む、水素バリューチェーン「HTWO(エイチツー)」も事業展開している。乗用車だけでなく、商用車分野でも水素活用を推進している。
そんな話の流れで紹介されたのが、新型ネッソだ。FCEV専用モデルの第2世代となる。2025年4月のソウルモーターショーでグローバルデビューを飾った最新モデルが日本に上陸したのだ。
新型ネッソがアンベールされたあと、ステージに登場したのはヒョンデモビリティジャパンの社長 七五三木敏幸氏だ。七五三木氏は本社バイスプレジデントの鄭氏が、このプレゼンのためだけに韓国からやってきたことを説明し、「これはヒョンデ本社が日本のマーケット、そして日本のお客さまをどれほど大切に思っているかの表れです。ヒョンデは本気です。日本のマーケットに対して本気に取り組みます」と強調した。
そして「ネッソはヒョンデが27年にわたり描いてきた水素へのビジョンを象徴するモデルであり、世界で最も多く売れている量産型水素電気自動車です」と、新型モデルの説明をスタートした。
新型ネッソは、ヒョンデの新しいデザイン言語「Art of Steel(アート・オブ・スチール=鋼が持つ強さとしなやかさ、造形美の表現)」を具現したモデルであるという。また、フロントのデイタイムランニングランプは、ヒョンデの水素バリューチェーン「HTWO」のシンボルがモチーフになっている。ブランドのビジョンと技術力を、デザインとして表現しているのだ。
燃料電池スタックとパワートレインは大きく進化している。燃料電池スタックのシステム最高出力は従来比16%増の150PS(110kW)となり、水素タンク容量も従来の6.33kgから6.69kgに増量。一充填(じゅうてん)の走行可能距離はWLTPモードで最大826kmとなった。システム最高出力も184PS(135kW)から258PS(190kW)にアップし、0-100km/h加速タイムは9.2秒から7.8秒に短縮された。
「さらに環境への配慮だけではなく、商品の強化にも注力しました。実用的で快適な空間、静粛性、動力性能を向上させ、所有する喜びを感じていただけるようなクルマに仕上げました」と七五三木氏。そんな新型ネッソの日本での発売は、2026年上半期を予定している。また七五三木氏は、ヒョンデの日本における拠点が27カ所、全国アフターサービスネットワークが63カ所となっていることを挙げ、「私たちは今後もヒョンデのネットワークを拡充し、日本中のお客さまに寄り添うブランドを目指します」と述べた。
そして「日本での歩みのなかで、皆さまとの絆が私たちの原動力となり、その一つひとつの声がヒョンデの進化を支えてきました。今後もお客さまとのつながりを深めながら、より良いモビリティーライフを共に築いていきたいと考えています」とスピーチを締めくくった。
(文=鈴木ケンイチ)
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