マツダCX-5 L(前編)

2026.09.24 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 マツダの基幹モデル「CX-5」がフルモデルチェンジ。世の注目を集める新型は、期待に応えられる出来なのか? 元トヨタの車両開発者である多田哲哉さんが、ワインディングロードで試乗して確かめた。
【webCG】クルマを高く手軽に売りたいですか? 車一括査定サービスのおすすめランキングを紹介!

ダメなところはないけれど

通算3代目となるCX-5は、マツダファン、そしてマツダ関係者にとって、まさに待望のニューモデルだ。CX-5は2代目のモデル末期も末期……の昨2025年も“世界で一番売れるマツダ”だった。そして2012年の初代発売から世界で積み上げた販売台数は500万台。マツダの屋台骨の中の屋台骨である。

もっとも、マツダは一時期、そのCX-5のオーナーの多くに、より高付加価値の「CX-60(北米では『CX-70』)」に乗り換えてもらうという戦略を進めた。しかし、新型CX-5の開発主査によると、その真っただ中にも、世界中から次期CX-5を期待する声が世界中から届いたという。少なくともこれまでは、CX-60/CX-70の販売は、当初の期待ほどではないようだ。

当連載でも、CX-60のロングモデルともいうべき「CX-80」を取り上げているが、その時の多田さん評も、特に乗り心地については芳しいものではなかった。

「CX-80に乗った時には『マツダはこれで大丈夫か?』と思ったのは事実ですが、新しいCX-5は、乗り心地とハンドリングのバランスも悪くなく、よくいえば『王道』という印象ではあります」

マツダの走りといえば「人馬一体」。少なくとも走りについては、良くも悪くも自分たちの理想を追求する姿勢が特徴だった。しかし、CX-60やCX-80といったラージ商品群における市場の声に対する反省もあって、新型CX-5では、あらためて顧客の声に耳を傾けながら、乗り味をイチから見直したという。

「以前に乗ったCX-80と比較すると、確かに普通の人が普通に乗っても不都合のないクルマになっています。ただ、それは言葉を換えると、取り立てて文句はないけれど、驚きもないということでもあります」

 
マツダCX-5 L(前編)の画像拡大
 
マツダCX-5 L(前編)の画像拡大
 
マツダCX-5 L(前編)の画像拡大
 
マツダCX-5 L(前編)の画像拡大