シトロエンのオープン・コンセプト「C5エアスケープ」がお目見え【フランクフルトショー07】
2007.08.24 自動車ニュース【フランクフルトショー07】シトロエンのオープン・コンセプト「C5エアスケープ」がお目見え
仏シトロエンは、2007年9月11日から23日までドイツで開催される第62回フランクフルトモーターショーで、ミドル級サルーン「C5」のオープンバージョンたるコンセプトカー「C5エアスケープ」を世界初披露する。
■カーボンルーフのクーペカブリオレ
次期「C5」の登場が噂されるシトロエンは、同じネーミングを持つ2ドア4シーターの高級オープンカー「C5エアスケープ」の写真を公開した。
そのエレガントなエクステリアは、シトロエンのアイディンティティがひと目でわかる力強いもの。現行の「C4」や「C6」にも共通する、ダブルシェブロンから左右に伸びるラインとシャープなヘッドライトのフェイスをもち、大きめのエアインテークが印象的である。
注目のルーフは、折りたたみ式の電動開閉式。素材はカーボンファイバーだ。エクステリアは、ラクシャリー感漂うメタリック系の明るいグレー。内装にはレザーがふんだんに使われる。
パワーユニットに関しては、最高出力208bhp/4000rpm、最大トルク44.8kgm/1900rpmを発生する、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)付、2.7リッターV6ターボディーゼル「2.7V6HDi」を搭載。バイオディーゼルにも対応している。トランスミッションは6段オートマチックを採用している。
■コンセプトカーならではの新技術
特筆すべきは、「アーバン・ハイブリッド」と呼ばれるシステムだ。車速が6km/h以下になるか、ドライバーがブレーキペダルに足を置いている状況ではエンジンが停止状態に。ブレーキペダルから足を離すと、自動的にエンジンが再始動する。
結果、停車時の振動や騒音が大幅に軽減されて室内の快適性が向上するだけでなく、CO2排出量も減少(24g/km)。環境面にも配慮している。
また、新世代のトラクションコントロールシステム「スノーモーション」も備える。雪道などで効果が高く、発進加速力は4WD車に迫るという。
コンセプトカーならではの新技術が盛り込まれている。
■「C5」に光ふたたび
小型車が人気のフランスでは、シトロエンの「C3」や「C4」、ルノーは「ルーテシア」「メガーヌ」、プジョーならば「307」「206」といった、コンパクトモデルが人気で、大きめなクルマが市場に占める割合はさほど大きくない。
それだけに、「シトロエンC5」は、全メーカーのモデルを対象にした2006年のフランス国内販売数のトップ25にも入らなかった。長らくモデルチェンジが行われなかったことも影響しているが、近年デビューした最高級モデル「C6」の影に隠れて、同メーカー内での存在感も薄くなっていた。
その点、すぐに量産化されても不思議ではない「C5の高級オープン・コンセプト」発表の意義は、大きいといえよう。
(文=野口友莉/YUYU、写真=シトロエン)
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