「エアクリーナー、湿式と乾式でどう違う?」
2006.07.01 クルマ生活Q&A エンジン「エアクリーナー、湿式と乾式でどう違う?」
はじめまして、いつも楽しく拝見しております。エアクリーナーについて質問があります。私のクルマ(ユーノス・ロードスター)のエアクリーナーは現在社外品(湿式)です。汚れてきたこともあり、今度交換しようかと思っていますが、乾式と湿式ではどちらがよいのか、また、湿式のものはメンテナンスをどの程度すればよいのか、どうかご指南の程よろしくお願いします。
お答えします。エアクリーナーは、エンジンに送り込む空気中のチリやゴミを取り除くものですが、一般的には、湿式より乾式のほうがゴミを通しやすいといわれています。
湿式のエアクリーナーフィルターは、油をウレタン製のスポンジやフィルター専用の紙に染み込ませるため、多少吸入抵抗はありますが、きっちりと細かなゴミをキャッチします。
湿式はホコリをよく吸着するので、そのホコリを取るメンテナンスが重要になります。社外品の多くは洗うことができ、オイルを少し染み込ませることで、その性能をある程度まで回復できます。専用の洗剤やオイルなどがない場合は、灯油で洗った後、2サイクル用のオイルに浸し、軽く絞ってから再装着するという方法もあります。
いっぽう、ゴミを通しやすいといわれる乾式ですが、メンテナンスが楽で、値段が安いというメリットがあります。しかし、乾式は洗うことができないため、エアなどでホコリを飛ばすなどはできますが、性能が落ちてきたときには交換する必要がでてきます。
乾式と湿式、一概にどちらがいいかということはいえませんが、リサイクル性の高い湿式が今の時勢にはあっているかもしれません。
いずれにしてもエンジンのコンディションや燃費を悪くさせないためには、こまめにフィルターをチェックすることが必要になりますね。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。