MINIクーパーS チェックメイト(FF/6AT)【試乗記】
たまに乗ると欲しくなる 2006.02.17 試乗記 MINIクーパーS チェックメイト(FF/6AT) ……309万9600円 毎年恒例のJAIA(日本自動車輸入組合)が主催する輸入車試乗会で、MINIの新顔に試乗する機会を得た。そのスポーツ指向の「チェックメイト」に試乗した。新しいラインナップ
基本的に1ブランド1ラインのMINIにとって大切なのはバリエーション展開。これなしには大きな成長は期待できないから、デビュー後、さまざまなモデルが追加されてきた。「チェックメイト」もその一つ。この試乗会で乗るまではどんなモデルか知らなかったが、試乗翌日の朝刊に出ていた広告とチラシではっきりした。ポップで若者向けの「セブン」、シック/エレガント路線で大人を狙った「パークレーン」とともに追加されたテスト車「チェックメイト」は、名前が象徴するようにスポーティ・モデル、キャッチフレーズは「クール、スポーティ、エナジー」である。
それぞれいろいろな仕様があるけれど、長くなるから省略して、今回乗ったのはクーパーS仕様のチェックメイトでAT版。従って170psエンジンとCVTならぬ通常の6ATに205/45の17インチサイズのピレリ製ランフラットを履く。スペースブルーと称される深みのあるブルーとシルバーの組み合わせがテーマ(別の色も選べるが)で、外観だけでなくダッシュやシートもこの色でコーディネートされる。
相当に目立つドア前部のチェッカーフラッグ模様がちょっと恥ずかしいと思いながらドアを開くと、スカッフプレートにもあるチェッカー模様はともかくとして、シート、ダッシュ、ステアリングなど同じブルーとシルバーで演出されたルームは何となく未来的でそれなりにいい。スペースブルーの名前どおり、宇宙船のイメージがある(乗ったことはないけれど)。
理想はパーソナライズできるMINI
機構的に変わらないのだから当然だが、走ると紛れもないクーパーSだった。やや固められたあしまわりと17インチのランフラットが与える乗り心地は、特に低速では快適ではないけれど、反対にステアリングに対するレスポンスは気持ちがいい。敏捷に動くし、トルクステアも充分に許容範囲にある。際だって高回転を好むエンジンではなくても、CVTならぬ本格的な6ATの応答はいいから、トルクの一番いいところを拾いながら走るとかなり速い。
MINIというのはとても不思議なクルマで、たまに乗るとそのたびにちょっと欲しいなと感じるが、この日も2台クルマが持てるなら、片割れはMINIかなと思った。でも個人的には同じ時に発表されたシックなパークレーンの色使いがいいな、と考えているうちにだいぶ前に乗ったジョン・クーパー・ワークスチューンのバカッ速さも良かったなと思いだした。実はこれも210psに強化されて、正式にラインナップに加わるという。
だから本当なら、MINIというのはあくまでも素材としてあって、エンジンや変速機だけでなく、ボディ内外装や足まわりなど、さまざまなエレメントを注文で組み合わせ、パーソナライズできれば理想的だと思う。
(文=大川悠/写真=高橋信宏/2006年2月)

大川 悠
1944年生まれ。自動車専門誌『CAR GRAPHIC』編集部に在籍後、自動車専門誌『NAVI』を編集長として創刊。『webCG』の立ち上げにも関わった。現在は隠居生活の傍ら、クルマや建築、都市、デザインなどの雑文書きを楽しんでいる。
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