【東京モーターショー2003】「解説!笹目二朗:ホンダ篇」
2003.10.24 自動車ニュース【東京モーターショー2003】「解説!笹目二朗:ホンダ篇」
自動車ジャーナリストの笹目二朗が「東京モーターショー」の出展車を鋭く斬る「解説!笹目二朗」。「自由発想・自在技術」をテーマに掲げるホンダからは、ローフォルムの4ドアセダンコンセプト「KIWAMI(極)」と、次期「NSX」とウワサされる“謎のクルマ”「HSC」(ホンダ・スポーツ・コンセプト)をチョイス!
■エスパーダに学べ
4ドア4シーターセダンなのに、スポーツカーのごとく低いフォルムの「KIWAMI」。燃料電池技術を使ったコンセプトカーだが、デザイナーの勘違いの好例だ。運転手以外、乗せられて喜ぶ人はいないだろう。まあ、百歩譲っても助手席まで。この手のクルマでリアシートに乗せられる立場なら、ルノー「アヴァンタイム」のリアシートの方が余程マシである。ミニバンにおけるサードシートに等しい。
低いフォルムの4シーターは、ランボルギーニ「エスパーダ」(1968年ジュネーブ)なんてクルマもあったけど、成功しなかったでしょう? デザイナーの気持ちはわかるけど……。それとも、新型「オデッセイ」のデザインバックアップ用か?
■次期「NSX」……じゃないの?
2シーターミドシップスポーツのコンセプト「HSC」(ホンダ・スポーツ・コンセプト)は、誰が見ても「あぁ、NSXの次期モデルか」と思ってしまう。しかし、ハナシを聞くとそうではないらしい。
V6エンジンをミドに横置きする、パワートレインレイアウトはNSXと同じ。ホイールベースを130mm延ばして、シートの後方にゴルフバッグを積めるスペースを稼ぎだしたが、それだけではないという。NSXは、1990年10月の登場から13年経った……、とはいえ違う。なにしろ、聞いても多くを語ってくれないのだ。
視点移動をすくなくするため、レース界で実用化されているカメラを使ったバックミラーを採用するなど、スポーツカーらしい工夫も見られる。これは、法整備が整えば新NSXに採用されるかもしれない。とはいえ、とにかく“謎のクルマ”にしておきたいらしい。
(文=笹目二朗/写真=峰昌宏)
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