第1回:MINI NAVIを使って、カーナビの総本山へ
2012.12.25 NAVIeliteの、今とこれから第1回:MINI NAVIを使って、カーナビの総本山へ
カーナビアプリのおすすめは?
対前年で比較すると、その伸び自体は鈍化傾向にあると言われている携帯電話市場。しかしその中で「どこ吹く風」とばかり驚異的な勢いで市場を席巻しているのがスマートフォン(以下スマホ)であることは、読者の皆さんもニュースや実際の世の中の流れから肌で感じているのではないだろうか。
スマホ人気の理由は数々あれど、やはりアプリを追加することでいろいろなことができる“多機能性”にある。クルマの領域でもかなりの数のアプリが有料無料を問わずリリースされているが、やはり代表的なものといえば「カーナビアプリ」になる。
仕事柄、筆者も多くのスマホユーザーから「結局どのアプリがいいのか?」という質問を受けることが多い。その人の使用方法や頻度、クルマによってその答えは異なるが、今回紹介するアイシン・エィ・ダブリュの「NAVIelite」をオススメする機会はマジで多い。
アイシン・エィ・ダブリュはクルマ好きなら誰でも知っている世界ナンバーワンのトランスミッションメーカーであり、カーナビに関しても各自動車メーカーを中心に供給を行うリーディングカンパニーだ。その同社が新規事業として始めたのがスマホナビの開発と販売。ナビアプリ市場が現在ほど盛り上がっていなかった、正確に言えば、決定打不足であった2011年1月にまずiPhone版を、そしてその後ユーザーから要望の高かったAndroid版を2012年3月にリリースしている。
今回、発売から間もなく丸2年を迎えるにあたり、同社のナビ開発の総本山である岡崎工場を表敬(?)訪問。編集部から往復600km余りの行程を実走し、その魅力を再確認することにした。用意した車両は「MINIクーパーS クロスオーバー(ALL4)」。「ははーん」と気が付いた方はよほどの高感度層でしょうね(笑)。実はMINIは2012年10月に新しく“MINIナビゲーションパッケージ”と“MINIコネクテッド”というアプリを含めた新しいユニットを発売している。これはiPhoneを活用して、ナビのほか車両とドライバーとの新しいコミュニケーションを図るものだが、このiPhone用ナビアプリにNAVIeliteが採用されているのだ。
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MINIとしっかりコラボレーション
ここではあまり多くは語らないがNAVIeliteもMINI専用にカスタマイズされている。一例だが自車位置を示すアイコンもMINI各モデルから選択して配置が可能だし、その操作も専用のジョイスティックで行える。しかし、いくらカスタマイズされているとはいえ、メーカー純正採用というハードルは実は結構高い。BMW側からの要求にも答えられる基本性能の高さがNAVIeliteにあったからこそ、このコラボレーションは実現したのだろう。
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まずは出発前に目的地設定を行うわけだが(当たり前だ)、相変わらず「いい感じ」でルートを探索してくれる。非常に抽象的に思われるかもしれないが、まず検索時間が速い。いわゆる「5ルート同時検索」が行われるのだが、岡崎市までの道のりで一番気になるのが「新東名を選択してくれるのか」という部分だ。結果として提示してくれた推奨ルートは、しっかり「新東名経由岡崎IC下車」というものだった。
今回こっそり(?)他のナビアプリを使い、同じ目的地を探索してみたのだが、こちらはひとつ手前の「音羽蒲郡IC」で降りるルートを提案してきた。料金はもちろん違うのだが、こちらの希望は「速く、確実に目的地に到着すること」である。岡崎IC下車の場合、現地へは「戻る」格好になるのだが、ICからの時間、実走距離、渋滞状況など圧倒的にNAVIeliteのほうが「理にかなっている」、つまりドライバーの感覚に近いルートを提案してくれる点が“いい感じ”なのである。あまりにもスムーズに現地に着きすぎてしまったので(安全運転で予定より45分位早かった)これまたNAVIeliteの検索機能を使い、近くのファミレスを見つけ、そこで打ち合わせが行えたくらいである。
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検索機能に関しても多彩で、市販されている据え付け型のナビと同様の方法や情報を持っており、さらにバージョンアップにより『食べログ』や『Yahoo! JAPAN』などのサイトを活用することもできる。もともと情報量の多いNAVIeliteではあるが、スマホという通信機器の利点を生かし、外部から鮮度の高い情報を取得しドライブに生かせる点も利便性を高めているのだ。
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コストパフォーマンスは高いけれど
現地周辺の道はまったく知らない筆者ではあったが、相変わらずきめ細かい交差点拡大案内や高速走行時のジャンクション案内をし、そして音声案内も聴き取りやすく市販のナビと遜色ないので、スムーズに走ることができた。これは発売した時からずっと感じていたことなのだが、要はNAVIeliteは同社で開発している市販向けナビの機能をそのままアプリとして移植したくらいに中身が“濃密”なのである。また前述したように通信機器であることのメリットを最大限に生かすことで渋滞情報の取得やそれを活用した回避ルートの案内も行ってくれる。またナビの根幹ともいえる地図やデータベースなど情報の鮮度も高い。
よく考えてみてほしい。市場がかなりシュリンクしているPNDの場合、地図の更新も1年単位、さらに有償というものもまだまだ存在する。それと比較するのは申し訳ない気もするが、NAVIeliteの場合は年6回の地図&データベース更新は無料、今回走った新東名だって入っていないPNDが多い中、基本中の基本をしっかり、そして早いタイミングでユーザーに提供している点を高く評価したいのである。
さて、そんなNAVIeliteだが、すべてを手放しで褒めるわけにもいかない。それはまずその料金体系である。現在NAVIeliteは年額3800円、渋滞情報が表示されない“mini”版が2800円である。内容を考えればコストパフォーマンスが抜群なのは十分理解できるのだが、年額という扱いが参入障壁になっているという声は私の周りのユーザーからも聞こえている。12回で割れば月額だと約317円、こうした料金体系のほうがよりユーザーも使いやすいのではないだろうか。
また個人的には現在の横画面だけでなく、縦画面への対応にも期待したい。縦にすることで同じ縮尺でも「その先の状況」がつかみやすいことはメーカーサイドもわかっているはずだ。一方でNAVIeliteはユーザーの意見に対し、真摯(しんし)に対応し今までも数多くの機能アップを果たしてきた。アイシン・エィ・ダブリュというとお堅いイメージもあるのだが、NAVIeliteの開発チームはユーザーとのコミュニケーションを積極的に取ることで開発のスピードアップも計っているようだ。この真摯なまでの取り組み姿勢が続く限りNAVIeliteも進化を続けていくはずだ。
(文=高山正寛/写真=峰昌宏、webCG)

高山 正寛
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