「ハイオクにも違いがある?」
2002.07.18 クルマ生活Q&A ガソリン・オイル「ハイオクにも違いがある?」
私は横浜在住でパサートに乗っています。使用燃料はメーカー指定でハイオクを入れています。以前、友人から、石油会社によってハイオクといっても内容がけっこう違うんだよ、と言われ、以来気になっています。ずっと利用しているいまのSSに不満はありません。でも地方にいって、同じ石油会社のSSがないこととか考えると不安だし。実際にハイオクに違いがあるのでしょうか。(横浜市YTさん)
お答えします。お友達が言うように石油メーカーによって確かにオクタン価の違いがあっもおかしくありません。少し説明しますと、日本のガソリンオクタン価は日本工業規格(JIS)が規定を決めていて、2種類の基準が定義されています。それはリサーチオクタン価(RON)とモーターオクタン価(MON)です。日本のガソリンスタンドでは前者のRON表示になっています。
国によってはモーターオクタン価(MON)を使用しているところもあり、またアメリカなどはRONとMONをたして2で割るという表示もがありますので、旅行に行った時などに、「日本に比べてオクタン価が低いな〜」と安易に思わないでください。日本の規定によると、レギュラーガソリンは89オクタン以上、ハイオクガソリンは96以上とされています。
少し横道にそれましたが、ようするにオクタン価が96以上であればハイオクの規格に適合しているのです。ちなみに日本の大手石油会社のほとんどがオクタン価100のハイオクを扱っています。先ほど述べたようにオクタン価が98でもクルマへの悪い影響を心配する必要はありません。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。