「モーターファンフェスタ2019 in 富士スピードウェイ」の会場から
2019.04.23 画像・写真2019年4月14日、「モーターファンフェスタ2019」が富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催された。
今年で4回目となる歴史の浅いイベントながら、来場者数は2万3150人を記録。2016年開催の初回から4年連続で2万人超えと、既にクルマ好きの間ではビッグイベントとして認知されている。その中身は、イベントテーマを「“試乗”最大の自動車体験イベント」と題していることからも分かるとおり、見るだけでなくクルマに触れる楽しみがあるのもポイント。今年も国内外の新型車100台以上が集結する「新車試乗会」をはじめ、アフターパーツメーカー「HKS」や「BLITZ」のデモカーの体験試乗会、ホンダの純正カスタマイズパーツやコンプリートカーを手がける「Modulo」の試乗会など、参加者がステアリングを握る機会も十分に用意されていた。
そのほかの企画に目をやっても、メイン会場となるAパドックでは、国内外の最新モデルや貴重なレーシングカーなどが展示されたほか、自動車関連用品メーカーや専門ショップが100を超えるブースを出展。アイドルグループ「仮面女子」のライブステージも実施された。さらにレーシングコースでは、D1GPのエキシビションや、ルノーやシボレーなどさまざまなブランドのクルマによるパレードランを実施。今回は「ルノー・スポール ジャンボリー」「シボレーファンデー」「アストンマーティン トラック エクスペリエンスデー」といった、インポーター主催のオーナーズミーティングが多数併催されたのもトピックだった。
もはや「すべてを回りきるのは困難!?」とさえ思わせるほどに“クルマ尽くし”となったイベントの模様をお伝えする。
(文と写真=大音安弘)
-
1/34「モーターファンフェスタ」の目玉イベントのひとつがホームストレートでの「グリッドウオーク」。レースのスタート時のように、80台を超える新旧の名車やレーシングカーなどがずらりと並ぶさまは、まさに圧巻のひと言。“フロントロー”はD1GP参戦車の「GRスープラ」(左)とアストンマーティンのサーキット専用車「ヴァルカン」(右)だ。
-
2/34100を超える出展ブースによって埋め尽くされたAパドック。ピットとその前には、国内外メーカーの最新モデルがずらりと並べられた。お気に入りの一台と共に記念撮影を楽しむ来場者の姿も多く見受けられた。
-
3/34メインステージでは、アイドルユニット「仮面女子」のライブステージを中心に、バイク雑誌『モトチャンプ』や、ルノー・ジャポンによるトークショーなどを開催。総合司会はD1GPのMCとしても知られる鈴木 学さんが担当し、ステージを盛り上げた。
-
4/34Aパドックには新車だけでなく、カスタマイズカーやチューニングカーもずらり展示された。写真は『VIDEO OPTION』のブースの様子。
-
5/34メインステージには、モーターファンフェスタアンバサダーを務めた「MFGエンジェルス」が登壇。彼女たちは、『週刊ヤングマガジン』で連載中のしげの秀一氏の漫画『MFゴースト』に登場するレースクイーンを現実化させたグループ。当日は、橘 花凛さん、林ゆめさん、農海姫夏さんの3名が参加した。
-
6/34ピット内には、往年の全日本F3000などで活躍したフォーミュラカーも展示された。
-
7/34メーカーおよびインポーターのブースは、ピット内とピットの前方に展開。ロータスやモーガンなどのインポーターであるLCIの展示では、「ロータス・エリーゼ」や「エキシージ」などはもちろん、“自動車界のシーラカンス”(?)ことモーガンへの注目度も高かった。
-
8/34BMWはフルモデルチェンジした新型「Z4」を展示。来場者からの熱い視線が注がれていた。その後方に写るのは、こちらも今年フルモデルチェンジをしたばかりの新型「3シリーズ」。
-
9/34ボルボブースの一番人気は、1970年式の「アマゾン122S」。ボルボのクラシックガレージがリフレッシュを手がけた車両で、先日の「オートモビル カウンシル」でも展示されていたものだ。このほかにも、新型車では「XC40」や最近導入されたばかりの「V60クロスカントリー」を展示していた。
-
10/34所狭しとテントが並んだAパドックには、有名パーツメーカーやショップのブースもずらり。各社のスペシャリストたちが常駐していることもあり、新たな情報を仕入れようと来場者が積極的にコミュニケーションを取る様子も見受けられた。
-
11/34ジャガーは、ユニークな試乗プログラム「スマートコーンチャレンジ」を開催。GPSを搭載した最新ジャガーモデルで、ランダムに点灯するコーンの間を走行するというもの。単に速く走ればよいのではなく、走行ラインの正確さも問われるのが難しい。同イベントを皮切りに、今年も全国各地で同チャレンジプログラムが実施される。試乗車には、ジャガー初の電気自動車「Iペース」も使用されていた。
-
12/34「MFJ親子バイク祭り」のキッズ試乗会は、5歳から小学生の子供を対象にした、エンジン付きミニバイクの試乗プログラムだ。これがバイク初体験の子供も多く、最初はよろよろ走っていたものの、すぐにコツをつかんでライディングを楽しんでいた。試乗するミニバイクは、レーサーやモトクロスなど3タイプが用意されていた。
-
13/34こちらは二輪免許を所持する大人向けの二輪車試乗会。ホンダ、ヤマハ、スズキの3社が販売する最新の50㏄~250㏄のバイクに試乗することができた。写真に写るのは「ヤマハYZF-R25」。ヤマハのスポーツバイクのエントリーモデルだ。
-
14/34ぬれた路面を「トヨタ・プリウス」で駆け抜ける、横浜ゴムのウエット試乗会の様子。最新タイヤのウエットグリップ性能を体感するもので、性能の異なるタイヤによる比較も行われた。
-
15/34軽自動車、高級セダン、スポーツカー、SUV、ミニバンと、国内外の多彩な車両がそろった新車試乗会は、同イベントの目玉企画のひとつ。スーパーカーと同じくらい試乗することが難しい、「トヨタ・センチュリー」のような特殊なモデルも用意されていた。
-
16/34サーキットプログラムで最も観客が白熱するのが「D1GPエキシビション」。D1GPの本番さながらに、ドライバーたちはすご腕のドリフトテクニックを披露する。特に複数台が同時にコーナーでドリフトを披露する“追走”では、接触してしまうのではないかと思うほどに車両同士が接近。見るものも思わず手に汗を握ってしまう迫力だ。
-
17/34併催された「シボレーファンデー」のパレードランの様子。「カマロ」や「コルベット」が中心だが、フルサイズSUVの「タホ」などといったクルマも参加していた。シボレーファンデーでは、ショートサーキットで走行プログラムも行われた。
-
18/34アバルト車のみのパレード走行「アバルトパレードラン」には、オーナー車に加え、全日本ラリーで活躍する「500ラリーR3T」とスーパー耐久に参戦する「695アセットコルサ」といった競技車両も参加。写真はスーパー耐久参戦車(手前)と、アバルトとイタリアの高級ボートメーカー「リーヴァ」とのコラボモデル「695Cリヴァーレ」(奥)の2台だ。
-
19/34アストンマーティンのファンミーティング「アストン マーティン トラックエクスペリエンスデー」では、全国から約30台のアストンマーティンが集結。会場ではオーナー同士の交流に加え、パレードランも実施された。写真に写るのは「DBSクーペ」(手前)と「DB11ヴォランテ」(奥)。
-
20/34世界に24台しか存在しないアストンマーティンのサーキット専用車「ヴァルカン」のデモンストレーションランも実施された。2015年に発売されたスペシャルモデルで、7リッター12気筒エンジンを搭載し、最高出力は831psを発生する。ちなみに当時の新車価格は、約2億6000万円というのも衝撃的。
-
21/34Cパドックで開催されていた、ルノー・ジャポン公式ファンミーティング「ルノー・スポール ジャンボリー」。ルノー・スポールの車両を中心としたファン向けのイベントで、スポーツモデルが主役であることから、レーシングコースでの走行会なども実施されるのが特徴だ。ゲストに井出有治選手を迎え、新型「メガーヌ ルノースポール」についてのトークショーも行われた。
-
22/34今年もルノースポールモデルを中心に287台のルノー車とオーナーたちが集結。「メガーヌ ルノースポール」や「ルーテシア ルノースポール」の姿が多いが、中には「ルーテシアV6」や「サンク ターボ」などの希少車も……。また、近年はファンミーティングのひとつとしても人気を得ているようで、歴代の「カングー」や「トゥインゴ」なども集まるようになってきた。
-
23/34「ルノー・スポール ジャンボリー」ではサーキットプログラムとして、走行会の「ルノー・スポール カップ」とルノー車によるパレードラン「オール・ルノー・ラン」を実施。走行会では、1960~1970年代に活躍した”元祖”「アルピーヌA110」の姿を見ることもできた。もちろん、複数台の新型「A110」もイベントに参加していた。このスポーツカーもルノーの「ルノースポール」シリーズと同じく、フランス・ディエップ生まれだ。
-
24/34午後のビッグイベントである「グリッドウオーク」。展示車は80台を超えるので、準備だけでも約30分の時間が必要となる。もちろん、観覧時間もしっかり1時間取ってあり、参加者たちは“お宝グルマ”たちの鑑賞をしっかりと楽しんだ。
-
25/34グリッドには日本が世界に誇る名車「トヨタ2000GT」の姿も。今年もオーナーの協力により、同乗走行会が実施された。グリッドウオークには白とシルバーの2台の2000GTが参加しており、その後方には“和製スーパーカー”の新旧「ホンダNSX」が続いた。写真後方にチラリと写るシルバーの初代NSXは、固定式ヘッドライトを備えた最終型の「タイプS」。
-
26/34ピットウオークに集結した歴代「マツダ・ロードスター」。NA(1.8Vスペシャル)、NB(RS)、NC(RS)の、いずれもマツダが所有する車両だ。2018年にはマツダによる初代のレストアサービスがスタートし、今年は誕生30周年を祝う記念限定車も発売されるなど、再び注目が高まっている。
-
27/34特撮ドラマ『ウルトラセブン』に登場した、ウルトラ警備隊の専用車「ポインター」。残念ながらオリジナルは現存していない。こちらはファンの手によるレプリカで、本物と誤解されてもしかたないほどにリアルに再現されている。ベース車は「クライスラー・インペリアル」。
-
28/34「ITOHAM 89G」は富士グランチャンピオンレースの最終年となる1989年に参戦していたマシン。ローラのF3000用シャシーに、セルモ製のレーシングカウルをかぶせたもので、パワーユニットにはマツダの3ローターエンジン「RE20B」を搭載していた。
-
29/34「レイトンハウス マーチ85」。1985年より本格的に活動を開始したレーシングチーム「レイトンハウス」が、富士グランチャンピオンレースに投入したマシン。こちらは同チームのエースドライバーであった萩原 光選手がドライブした車両である。萩原選手は1986年に、レイトンハウスのレーシングカーのテスト中に事故に遭い、29歳という若さでこの世を去った。日産ワークスチームからのルマン24時間レース参戦を目前に控えての出来事だった。
-
30/34Z32型「日産フェアレディZ」のレーシングカーで、米国の「IMSAシリーズ」をメインに1990~1995年にかけて活躍した「IMSA 300ZX-GTS-1」。その後、日本でもSUPER GTの前身であるJGTC選手権に参戦していた。細部は異なるものの、カラーリングは日米で共通。現在はレストアが施され、再び走行可能な状態となっている。
-
31/341997年よりF1に参戦した「スチュワート・グランプリ」が、最後の年となる1999年に投入した「スチュワートSF-3フォード」。創設者は往年のF1ドライバーであるジャッキー・スチュワート。フォードからエンジンの供給を受けていた。エースドライバーはルーベンス・バリチェロである。チームは後にフォードに買収され、「ジャガー・レーシング」として活動。2004年に「レッドブル・レーシング」へと生まれ変わった。
-
32/341987年にフェラーリの創立40周年を記念して製作された「フェラーリF40」。フェラーリの限定車としては、生産台数が多いのも特徴である。今日でもスーパースター級の人気モデルだ。
-
33/34ランボルギーニ初のSUV「ランボルギーニLM002」。「ウルス」の登場で再び注目を集めている同車は、もともと軍用車として開発されただけに、高級クロカンでありながらかなりワイルドな雰囲気を持つ。
-
34/342002年開催のパリ・ダカールラリーで総合優勝を果たした「三菱パジェロ」の実車。ドライバーは増岡 浩選手である。このころ三菱のワークス活動は最盛期を向かえており、2001年大会からパリダカ7連覇の偉業を達成した。