自動運転社会は永遠にこない!? 河村康彦の2019年“私的”8大ニュース!
2019.12.25 デイリーコラム今年もとうとうあとわずか! 「恒例の10大ニュースをお願いします」との依頼を受けたので、これまた恒例ながら、残り少なくなった今年分の手帳を最初からめくってみた。
その結果として判明した今年の“試乗会への参加数”は、概算で50ほど。仮に1イベントあたり3種類のバリエーションに乗っていたとすれば、メーカー/インポーターから個別に借り出して取材した分を除いた、試乗会のみでのチェック台数は、150ほどという計算だ。
ちなみに“10大”と請われたものの、今でもすぐに脳裏に浮かぶ、真に心に響いたトピックスは以下の限り……。
ということで、今年は“8大ニュース”にてご容赦を。
やっぱり自動運転は難しい
8位:「17km」のカリナン試乗車にびっくり
某誌からの試乗依頼を受け、取材車両の引き取りへと出向くことに。
指定のパーキングに到着し、怪しい紫色に彩られた試乗車のドライバーズシートへと乗り込んでびっくり! オドメーターの数字はわずかに17km! 「えっ?」と思い、車検証をチェックすれば、登録年月日は何と“昨日”!!
ロールス・ロイス車では当たり前なのか、はたまた今回だけがレアケースなのか。オプション込みでほとんど4000万円というそんな“ド新車”にさすがにちょっとビビリつつ、それでも辞退するわけにはいかず、箱根の待ち合わせ場所へと向かうことに。
7位:プロパイロット2.0に自動運転の難しさを再認識
技術水準としては「レベル2」ながら、特定条件下で“ハンズオフ”を可能とすることが売り物の「日産スカイライン」をテストドライブ。
しかし、標識を読み込んで速度制限を律義に守るゆえの、周囲のクルマの流れとの隔たりが大問題。ある日一斉に“手動運転”は禁止するか、速度制限の大改革を行わない限り、「あぶな過ぎて自動運転なんてできっこない!」ことを再認識。
ボディーサイズの拡大傾向にモノ申す!
6位:10ベストカーにがくぜん……
日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)本賞決定に向けての予選的な意味合いをもった「10ベストカー」の選出。さして迷うことなく10台を選んだものの、結果が発表されてビックリ。なんと、当方推薦車のうち6台が「いなくなってしまう」(=落選)というかつてない事態に。え~、どーするどーする!?
5位:トップは「RAV4」……
かくして「仕切り直し」を迫られたCOTYの投票で、当方が迷わずトップ点を投じたのは「トヨタ・カローラ」。富士スピードウェイをベースとしたテストドライブで、どの仕様も乗れば乗るほどに良さがにじみ出ることを再確認。
新型カローラに初めて乗ったのは横浜市の中心部を基点とした試乗会だったのだが、舞台が舞台なら試乗時間もわずか1時間ほど。あれだけでは「やっぱりよく分からない部分があるよね」ということがよく分かるという結果となった。
そして今年の本賞受賞は「トヨタRAV4」。なるほどいいクルマだけど、全幅が1.8mを大きく超えるようなモデルは、日本ではあまり売れないでほしい……。
4位:歯止めの利かないサイズ拡大
というわけで「いつの間にやら日本市場は捨てていた」……そんなRAV4のみならず、世界の市場を狙ったモデルのサイズ拡大が止まらないのは、「2大マーケットが中国とアメリカ」という状況ではやむを得ないところか。でも、全幅が1.9mを超えるクルマは(ホントに)日本ではあまり売れないでほしい……。
「タイカン」に大感動
3位:スバル豪雪試乗会
昨2018年は青森県の八甲田山から岩手県安比高原周辺で行われたスバルの冬の試乗会は、その好評ぶりに味をしめた(?)のか、今年は山形県は月山周辺での開催。とはいえ、出発地と到着地が異なるプログラムゆえのスタッフの負担や東京からの移動手段の確保、試乗車両の運搬等々、運営の大変さは並大抵ではないはず。そもそも、雪深い公道を走行させることのリスクを考えただけで、普通なら躊躇(ちゅうちょ)してしまいそう。が、おかげでそんな環境の厳しさや、そうした中でのスバル車の強さをリアルに体験。心に残る大感謝のイベントだった。
2位:「ルノー・メガーヌR.S.トロフィー」は“大バーゲン”
今や最高出力500PS超えをうたうモデルも少なくない中で、このモデルの心臓は“わずか”に300PS。が、そんな出力の大小と走りの楽しさが比例しないことを、筑波サーキットでの試乗で実感。“アンダー知らず”のハンドリングやタフなブレーキが生み出す骨太な走りのテイストは、「これで500万円切りは超安い!」と思わずつぶやきそうになることに。
1位:「ポルシェ・タイカン」に大感動
かくもボディーサイズの拡大傾向にモノ申した後に、全幅が2mに迫るモデルを褒めるのも何なれど、それにしても衝撃的だったのはその走り。動力性能がすごいのはすでに幾多のEV体験から予想ができたものの、かつて経験したことのない完璧なまでのボディー挙動のコントロール能力は驚きの一語。「『パナメーラ』以上にポルシェな仕上がり」にはアッパレ。
……というわけで、今年もまたこの時期に妄言多謝!
(文=河村康彦/写真=ロールス・ロイス、日産自動車、トヨタ自動車、スバル、ルノー、ポルシェ/編集=藤沢 勝)

河村 康彦
フリーランサー。大学で機械工学を学び、自動車関連出版社に新卒で入社。老舗の自動車専門誌編集部に在籍するも約3年でフリーランスへと転身し、気がつけばそろそろ40年というキャリアを迎える。日々アップデートされる自動車技術に関して深い造詣と興味を持つ。現在の愛車は2013年式「ポルシェ・ケイマンS」と2008年式「スマート・フォーツー」。2001年から16年以上もの間、ドイツでフォルクスワーゲン・ルポGTIを所有し、欧州での取材の足として10万km以上のマイレージを刻んだ。
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