メルセデスAMG GT R(後編)
2020.04.23 谷口信輝の新車試乗 「メルセデスAMG GT」シリーズの最高峰モデル「AMG GT R」に、レーシングドライバー谷口信輝が試乗。熟成の進んだその走りや、“R”ならではの仕立てについてリポートする。こだわりのトラコンに注目
今回、谷口信輝に試乗してもらったメルセデスAMG GT Rはおよそ1年前にフェイスリフトを受けたモデルで、メーカーからの正式なアナウンスこそないものの外観だけでなく足まわりの設定なども細かく熟成が図られており、それだけ完成度は高まったと考えられる最新作なのである。
「ただね、決して過保護なクルマではありません」と谷口。
「コーナーで攻めると、タイヤが少し滑るくらいのところまでスタビリティーコントロールも許してくれますからね。だから、本当に刺激バリバリです」
もっとも、谷口自身はスタビリティーコントロールをオフにして試乗したという。これは谷口のいつもの流儀でもあるのだが、AMG GT Rの場合は、スタビリティーコントロールをオフにしない限り、例の9段階調整式トラクションコントロールが使えないことも関係している。そういえば、谷口はこのトラクションコントロールの何段階目を使っているのだろうか?
「本当は『完全にオフにしています』って言いたいところですが、正直に言えば、少し効かせているくらいがちょうどいいですね。何番目にするかはコースによりますが、ちょっと効かせているくらいだと、コーナーの立ち上がりとかで少し無理にスロットルペダルを踏み込んでもエンジンが反応してくれるので楽しいですよ」
このトラクションコントロールの切り替えダイヤル、あえてよく目立つイエローにペイントして“TC”という文字を大きく書き込んでいるあたり、いかにもレース用の装備といったいでたちだ。
「このクルマはシートベルトも黄色だし、シート地に縫い込まれているステッチも黄色。要所要所に黄色を使ってレーシーな印象を強めているんです」
谷口が自ら進んでインテリアについて解説してくれるなんて、これまでなかったことだ。
ステアリングホイールの握り心地はどうか?
「握った印象はなんの問題もありません。何度も言いますが、僕の場合、『なんの問題もありません』はホメ言葉ですからね。ただし、ステアリングに巻いてあるこのヌバックはダメです。最初は滑りにくくていいんだけれど、長年使っていると汗などでテカテカになってかえって滑りやすくなる。だから、僕はスムーズレザー巻きのステアリングのほうが好きです」
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