【ニューモデル情報】 メルセデス・ベンツCLA
最新型「メルセデス・ベンツCLA」はこうなる! 2023.02.07 アウトビルトジャパン 今度は「CLA」の番だ! 「Aクラス」「Bクラス」に続いて、メルセデス・ベンツは「CLA」と「CLAシューティングブレーク」をモデルチェンジさせる。今回のモデルチェンジでは、主にエンジンレンジと標準装備に注力している。一方で、ビジュアル的なフェイスリフトは最小限にとどめられるだろう。※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
LEDヘッドライトを標準装備
2019年1月にラスベガスで開催された「CES」で発表された2代目メルセデス・ベンツCLA(社内呼称:C118/X118)は、4年たった今でもモダンな印象がある。それだけに、ビジュアル面でメルセデスがわずかな変化にとどめようとしているのは当然のことといえる。フェイスリフト前のモデルとの最も顕著な違いは、これまで親しまれてきたダイヤモンドグリルの代わりに、メルセデスの小さな星がたくさん並ぶ、いわゆる「スターパターン」のラジエーターグリルと、新しいイルミネーショングラフィックである。いずれもAクラスとBクラスのフェイスリフトですでに明らかになっているポイントだ。ただし、AクラスとBクラスには旧式のハロゲンヘッドライトが標準装備となるが、新型CLAには「LEDハイパフォーマンス」ヘッドライトが標準装備される。
また、フロントエプロンを丁寧に修正し、サルーンおよびシューティングブレークのLEDリアライトに新しいグラフィックを施している。さらに、ホイールデザインの追加(17インチを標準装備)、新色「スペクトラルブルー」と「ハイパーブルー」の追加によって、ビジュアルチャプターを完成させている。後者はCLA専用に設定されるカラーだ。
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センターコンソールを大幅に変更
当然のことながら、CLAもインテリアのアップデートに関してはAクラスと共有するため、レイアウトはほぼ同一のものとなる。マルチメディアディスプレイは10.25インチを標準装備している(従来は7インチ)。ドライバーの前にあるディスプレイは7インチのままだが、オプションで10.25インチに交換することができ、その場合はワイドスクリーンのような外観になる。もちろん、おなじみのゼロレイヤーコンセプトや音声アシスタント「ヘイ、メルセデス」の改良など、最新世代のMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)システムが搭載されている。
センターコンソールが大幅に変更されたため、操作は優れたボイスコントロールかタッチスクリーンのみとなっている。Aクラス、Bクラスと同様、トラックパッドとクイックセレクトボタンは省略されている。その代わりに、CLAとCLAシューティングブレークの標準装備は改良されている。コンフォートシート、最新世代のレザーステアリング(オプションで初のヒーター付き)、ハイビームアシスト、リバースカメラ、USBパッケージなどが標準装備となる。
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全ガソリンエンジン車に48V電気系統を搭載
今回のモデルチェンジで、CLAのすべてのガソリンエンジンの一部が電動化されるため、最大の変更点はエンジンレンジに関するものとなる。Aクラスと同様、将来的には48Vの電気系統とベルト駆動のスタータージェネレーターを持つマイルドハイブリッドのみとなる。これはマニュアルのギアボックスがなくなるということでもあるのだ。
CLAサルーンには、4種類のガソリンエンジン車(CLA180、CLA200、CLA220 4MATIC、CLA250 4MATIC)と3種類のディーゼル車(CLA180 d、CLA200 d、CLA220 d)、1種類のプラグインハイブリッド車(CLA250 e)が、CLAシューティングブレークには、3種類のガソリンエンジン車(CLA180、CLA 200、CLA250 4MATIC)と3種類のディーゼル車(CLA180 d、CLA200 d、CLA220 d)、1種類のプラグインハイブリッド車(CLA250 e)が設定される予定である。
また、プラグインハイブリッドにも新しいものがある。「CLA250 e」は、書類上のシステム出力は従来と同じ218PSだが、電動モーターの駆動系出力は5kWアップの80kWとなっている。
しかし、それだけではない。CLAのAMGバージョンも、もちろんフェイスリフトされるからだ。「CLA35 4MATIC」もモデルチェンジにより、マイルドハイブリッドになる。最高出力306PS、最大トルク400N・mと数値は変わらないが、マイルドハイブリッドは発進時に10kWのアシストを行うことができる。4MATIC全輪駆動と新型8段AMGスピードシフトDCT 8Gデュアルクラッチトランスミッション(従来は7G)により、CLA35は、0-100km/hを4.9秒で加速する。
「メルセデスAMG CLA45 S 4MATIC+」は、おなじみの2リッター4気筒ターボ(最高出力421PS、最大トルク500N・m)を踏襲している。0-100km/hのスプリントタイムは4.1秒、最高速度は270km/hとなる。
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AMGバージョンもフェイスリフト
CLA35が大幅な改良を受けたのに対し、421PSのCLA45 Sには、特別限定車「AMGストリートスタイルエディション」が設定されている。
今回のモデルチェンジで、「CLA35 4MATIC」のサルーンとシューティングブレークは、垂直ストラット付きのパナメリカーナラジエーターグリルを採用し、バックミラーに映る姿がよりアグレッシブになっている。フロントとリアのイルミネーショングラフィックは、通常モデルと同様に適用され、またCLA35では3種類の新しいホイールデザインが選択可能となる。
「C63 S Eパフォーマンス」では、ラジエーターグリルの上にメルセデスの星型バッジではなく、丸いAMGバッジが初めて採用されている。これは小さなことだが、徐々に新しいAMGの全モデルに拡大していく予定だ。
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特別仕様車CLA45 S 4MATIC+の内容は?
「CLA45 S 4MATIC+」がモデルアップデートに乗り遅れないよう、メルセデスは1年間限定の特別モデル「CLA45 S AMGストリートスタイルエディション」で時間差をもてなす。「マウンテングレーマグノ」のボディーカラーと、ドアに大きく描かれたAMGの文字とオレンジ色のアクセントが目を引くステッカーが目印となる。
AMGストリートスタイルエディションのインテリアは、730PSの「GTブラックシリーズ」をほうふつとさせるオレンジ色のアクセントが主役だ。初代「AMGパフォーマンスシート」のヘッドレストには、「CLA 45 S」の文字が刺しゅうされ、すべてのステッチがオレンジ色に光っている。
AMGバージョンのインテリアは、おなじみの表示ボタンを含む新しいAMGパフォーマンスステアリングホイールによって強化されている。このステアリングホイールは標準装備で、グリップ部分にアルカンターラを使用することも可能だ(オプション)。丸いステアリングホイールのボタンは、見た目がいいだけでなく、走行モードの素早い選択にも役立っている。
初代からおなじみのAMGパフォーマンスシートは、アップグレードを必要としない。しかし今回新たに、スポーツシートのカラーを「セージグレー」に変更できるようにもなっている。
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Aクラスと同様に大幅な値上げ!?
現時点では、メルセデスは価格や市場投入に関する情報を一切与えていない。しかし経験上、バージョンアップした機種は発表後すぐに注文できる。市場投入は2023年第2四半期と推測される。
価格についても興味深い。現在、136PS、マニュアルトランスミッションの「CLA180」は3万4694ユーロ(約495万円)から、「CLA180シューティングブレーク」は3万5432ユーロ(約505万円)から販売されている。CLAも価格面でAクラスを踏襲するとすれば、フェイスリフトで「A180」のベース価格が2万9851ユーロ(約425万円)から3万6866ユーロ(約525万円)に、つまり約7000ユーロ(約100万円)もアップしたので、新型CLAのベース価格は、4万ユーロ(約570万円)を超えるのではないかと推測される。
(Text=Jan Götze/Photos=Mercedes-Benz Group AG)

AUTO BILD 編集部
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