フェラーリ12チリンドリ(後編)

2026.01.18 思考するドライバー 山野哲也の“目” 山野 哲也 レーシングドライバー山野哲也が「フェラーリ12チリンドリ」に試乗。前編では伝家の宝刀であるV12エンジンを絶賛した山野。後編ではコンビを組むシャシーの印象を余すところなく聞いてみた。
【webCG】クルマを高く手軽に売りたいですか? 車一括査定サービスのおすすめランキングを紹介!

縦方向と横方向の違い

山野哲也がテストしているのはフェラーリの最新フラッグシップたる12チリンドリ。シャシーの印象を聞く前に確認しておくと、ボディーのスリーサイズは全長×全幅×全高=4733×2176×1292mmで、ホイールベースは2700mm。V12ユニットのフロントミドへの搭載や8段DCTのトランスアクスルレイアウトなどにより、車両重量の1770kgは前軸850kg:後軸920kgの48:52に配分されている。フェラーリが「バーチャルショートホイールベース」と呼ぶ後輪操舵機構も搭載している。

「動きの特性はフォーミュラカーに近いです。ボディーの剛性感などもまるまるフォーミュラカーに似ていて、遊びがまるでないという印象を受けました。でも率直に言うと、足まわりはかなりデチューンしてある感じがします」

「横方向はまるっきりフォーミュラカーなんですが、縦方向に関しては、サスペンションがすごくストロークしていて、乗り心地がいい。足まわりがデチューンされていると感じたのは、エンジンの有り余るほどのパワーに対してですね」

「それは悪い意味ではなく、より一般道向け、日常使用向けのセッティングにしているということです。本来はもっとフォーミュラカーみたいなガチガチの乗り心地にもできるはずです。あえてそうしなかったのは、民主的な乗り心地を得るためでしょうね」

「でも横方向の剛性は、ロール姿勢などにやっぱりフォーミュラカーらしさを感じます。遊びが全くないので、ソリッドなコーナリングが楽しめる。ゴムブッシュなどは使っていないんだろうなという印象です。フロントサスの動きなどはフォーミュラカーそのものです」

「フロントとリアのグリップを探りながらテストをしてみましたが、ワイドなトレッドが効いています。全幅が2m以上あるので、横方向への突っ張り感がすごい。その突っ張り感によって優れたロードホールディング性が得られていて、道路に溝があるんじゃないかっていうぐらいにレール感のあるコーナリングができる。フロントの接地感はジェットコースターに乗っているかのようです。高い剛性感を持つ足まわりがあり、それをさらに支えるのが、このたっぷりとしたトレッド幅なのです。そこから生み出されるハンドリングは極めてシャープ。緩みも遊びもありません」

 
フェラーリ12チリンドリ(後編)の画像拡大
 
フェラーリ12チリンドリ(後編)の画像拡大
 
フェラーリ12チリンドリ(後編)の画像拡大
【フェラーリ12チリンドリのスペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4733×2176×1292mm/ホイールベース:2700mm/車重:1770kg/駆動方式:FR/エンジン:6.5リッターV12 DOHC 48バルブ/トランスミッション:8段AT/最高出力:830PS(610kW)/9250rpm/最大トルク:678N・m(69.1kgf・m)/7250rpm/タイヤ:(前)275/35ZR21 103Y XL/(後)315/35ZR21 111Y XL(ミシュラン・パイロットスポーツS 5)/燃費:--km/リッター/価格:5674万円

【取材時の燃費データ】
テスト距離:286.0km(市街地2:高速道路5:山岳路3)/使用燃料:82.9リッター(ハイオクガソリン)/参考燃費:3.4km/リッター(満タン法)
【フェラーリ12チリンドリのスペック】
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4733×2176×1292mm/ホイールベース:2700mm/車重:1770kg/駆動方式:FR/エンジン:6.5リッターV12 DOHC 48バルブ/トランスミッション:8段AT/最高出力:830PS(610kW)/9250rpm/最大トルク:678N・m(69.1kgf・m)/7250rpm/タイヤ:(前)275/35ZR21 103Y XL/(後)315/35ZR21 111Y XL(ミシュラン・パイロットスポーツS 5)/燃費:--km/リッター/価格:5674万円
	
	【取材時の燃費データ】
	テスト距離:286.0km(市街地2:高速道路5:山岳路3)/使用燃料:82.9リッター(ハイオクガソリン)/参考燃費:3.4km/リッター(満タン法)拡大