第75回:ほんとうの「カーiPod」を楽しんでますか?
2008.08.07 エディターから一言第75回:ほんとうの「カーiPod」を楽しんでますか?
あらためてわかるiPod人気の秘密
iPodが便利なオーディオツールということは、すでにご承知のはず。iPod nanoは名刺より小さいコンパクトボディに何百曲も取り込めるし、iPod touchやいま話題のiPhone 3Gに至っては、パソコンを経由せずにiTunes Storeから直接、音楽をダウンロードすることもできる。
家庭用オーディオ・プレーヤーとしてiPodを使う人もふえているし、もちろん携帯できるとなれば、クルマの中でだって大丈夫。いつも聞いている音楽やビデオをクルマの中で簡単に楽しめたら、というのは多くの人の夢であった。その夢を叶えたのがiPodなのだ。読者の中には「とっくに始めているよ」という人は多いだろう。でも悩みも多いのでは? たとえば音質と操作性。もしiPodの音楽をFMでカーラジオに飛ばしているのなら、そこそこの音質にしかならない。そういう人にまず試してほしいのが専用ケーブルによるiPodとのダイレクト接続だ。いま販売されているカーオーディオやカーナビは、ほとんどの製品がiPodと簡単に接続できるようになっている。なかでもカーナビは、7インチサイズのタッチパネルを採用しているため、視覚的に操作することができ、なかにはiPod本体を操作するよりも使い勝手がよい場合さえある。
iPodを操作するより使いやすい?
たとえばアルパインの最新カーナビ、X075。このカーナビ、いやメーカー言うところの「モービル・メディア・ステーション」は、オプションで用意されているiPod接続ケーブルをつなげるだけで、手間なくiPod内の楽曲を楽しむことができる。しかも第5世代のiPodやiPod nanoでは、iPod内に取り込んだビデオも再生できるのだ。
操作はいたって簡単。設定画面で「メディア」にiPodを選び、「ミュージック」か「ビデオ」かを選択。あとはアルバムや曲を選ぶだけ。アルバムタイトルや曲名、アーティスト名だけでなく、ジャケット写真も表示(第3世代iPod nano/iPod touchは非対応)されるので、いまどの曲が再生されているのかがひと目でわかる。またアルバムを1曲目から再生したい時には、アルバム名の右端にある矢印を押すだけでスタートし、10分割されたバーでアルバムタイトルを手早く探すこともできる。もちろん曲名を表示させて聴きたい曲を選ぶことも可能だ。このように、操作フィールに関しては、iPod classicやiPod nanoを本体で操作するより使いやすい、といってもいいくらいだ。
カーナビと呼ばない理由はここにあった!
音質に関しても、X075はカーナビ(ではないってば!)とは思えないクオリティを誇る。デジタルクロスオーバーやイコライザーを搭載し、音楽再生の場としてはけっしてよくない車室内環境を簡単に改善してくれる。実際、今回の取材では、X075の内蔵アンプ+アルパインのDDリニアスピーカー(定価3万円のトレードインタイプ)というごく一般的なシステムで聴かせてもらったが、思わず「いいじゃん!」と口にしてしまうくらい上質なサウンドを聴かせてくれた。別体式のパワーアンプや高級スピーカーを使えば、それなりに予算のかかったホームオーディオに負けないくらいの迫力あるサウンドを堪能させてくれるはずだ。
「iPodでどこまで鳴らせるか、もっと極めたい」という人にはカーナビを用いず、iPod対応のカーオーディオで音質追求する手もある。アルパインの「iDA-X100」(4万2000円)はなんとiPod(とUSBメモリー)専用のヘッドユニットで、CD再生は最初から念頭にない、超割り切りモデルだ。そのメリットはこんなところに表われている。iPodとの接続はデジタル(X075など一般的な製品はほとんどアナログ接続)で行うため、音質的な劣化がほとんどないのだ。加えて上質グレードのDAコンバーターやパワーアンプを内蔵しており、iPodの性能をほぼ100%引き出してくれる。1DINサイズのためX075に比べると操作性は多少劣るが、アルバムタイトルも表示されるし、操作体系はiPodとさほど変わらないので、カーオーディオにそれほど詳しくない人でもすぐに馴染めるだろう。
操作性も音質も、iPodの良さを最大限に引き出してくれる「カーiPod」。皆さんも是非カーナビやカーオーディオにiPodを直接つないで、「マイフェバリットミュージック&ビデオ」を、いい音、いい絵で存分に楽しんで欲しい。
(文と写真=野村憲司)

野村 憲司
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