「21st ジャパンミニデイin筑波」の会場から
2013.05.01 画像・写真2013年4月29日、好天に恵まれた茨城県下妻市の筑波サーキットで、「21st ジャパン ミニデイ in筑波」が開かれた。これは全国のクラシック・ミニのスペシャルショップが加盟する団体「JMSA」(Japan MINI’s Specialist Association)が主催する、毎年春恒例のサーキットイベントで、このほかJMSAでは毎年秋に浜名湖周辺でピクニックイベントを開催している。プログラムは定番であるスプリントから耐久までのクラシック・ミニのレースとスポーツ走行、これもおなじみとなったヒストリック・フォーミュラカーのレースに加え、今回はナンバー付きの純正インジェクション車両によるレースや、初代の国内発売から11年を経たニューミニ(BMWミニ)のスポーツ走行も新設された。クラブスタンドやオートジャンブルなども設けられ、多くのミニ愛好家でにぎわった会場から、リポーターの印象に残ったマシンとシーンを紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)

ミニならなんでもOKの「ミニ・スポーツ走行」から。アイボリーにブルーのストライプというカラーリングに見覚えがあると思ったら、40年以上前に高橋国光氏がハコスカGT-Rに通算50勝をもたらした際の、ワークスGT-R(KPGC10)に倣っているのではないだろうか? ミニとハコスカ、不思議な組み合わせである。
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ミニならなんでもOKの「ミニ・スポーツ走行」から。アイボリーにブルーのストライプというカラーリングに見覚えがあると思ったら、40年以上前に高橋国光氏がハコスカGT-Rに通算50勝をもたらした際の、ワークスGT-R(KPGC10)に倣っているのではないだろうか? ミニとハコスカ、不思議な組み合わせである。
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同じくスポーツ走行から。ヘアピンで一瞬タコ踊りしそうになったが、まるでドリコンのようなカウンターステアをあてて見事にリカバリー。
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これもスポーツ走行から、激しくモディファイされたクラブマン顔のミニ。
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スポーツ走行には「ミニ・ピックアップ」も走っていた。かわいらしい姿だが、前後ともオーバーフェンダーを装着して太いタイヤを履いている。
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今回から新設された「ニューミニ・スポーツ走行」。初回ということもあって、参加は5台にとどまった。このほかBパドックにはニューミニが集う「ニューミニ・パーク」も設けられた。
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高度なチューニングを施されたマシンが最速のミニの座を争う「ミニ・スプリント」。スターティンググリッドに並んだのは9台と、どういうわけか昨年の20台の半分以下だった。
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ポールポジションからスタートした昨年のこのレースの覇者である「Super CANTIC」のミニ(手前)と、予選2番手の「ミニーレーシングチーム」のミニ・モークが、いきなり激しいバトルを展開。
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モノトーンでまとめたシックなカラーリングの「BL Cars Racing」のクラブマンは総合4位、T2(1300チューニング)クラス2位。
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1990年代に由良拓也氏が「ミニ・モーク」をベースに製作、ワンメイクレースも開催された「モークスポーツ」。軽主体の耐久レース「K4GP」でもおなじみのマシンだ。
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デッドヒートの末、「Super CANTIC」のミニに5秒少々の差をつけて優勝したのは、関一美選手の駆る「ミニーレーシングチーム」の「ミニ・モーク」だった。ちなみにレース中のファステストラップは「Super CANTIC」ミニの1分07秒772で、「マツダ・ロードスター」のパーティーレースでのベストラップより速い。
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これも恒例となっている、1960年代のF2、F3、FJなどのフォーミュラマシンによる「ヒストリック・フォーミュラ・レジスター」のレースには21台が参加した。これは中団グループで、先頭の日の丸カラーはクラス3(F2など)の「ブラバムBT21」。
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前を行くのは総合5位に入ったクラス3の「テクノTF70 FB」。テクノは1970年代の一時期、F1にも参戦したことがあるイタリアのコンストラクターである。
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唯一のクラス1(F3、FJ)参戦車両だった「ロータス18」。1960年に登場したロータス初のミドシップのシングルシーターで、当時の規格である2.5リッターエンジンを積んでF1にも参戦、スターリング・モスのドライブで2勝を挙げている。タイヤの細いこと!
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序盤でトップ争いをする、予選1位の「シェブロンB15」と、昨年の覇者である予選2位の「ロータス41C」というクラス3の2台。結局、この順列のままフィニッシュを迎えたが、臼井栄二選手のドライブしたシェブロンはすばらしく速く、ロータスとの差を30秒以上に広げていた。ファステストラップは59秒520で、もちろん全レースを通じてこの日のベストタイムだった。
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シェブロン、ロータスに次いで3位に入ったクラス3の「クーパーT-75アルファ・ロメオ」。ちなみにトップのシェブロンに周回遅れにされなかったのは、このクーパーまでだった。
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色とりどりのクラシック・ミニとヒストリック・フォーミュラが並んだパドック。
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1985〜91年に生産された「ミニ1000」ベースのマシンのみで争われるワンメイクレース「モチュール998チャレンジ」。22台が出走して午前中にヒート1、午後にヒート2が行われた。これはヒート1の序盤でトップ争いをする3台。
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ヒート1の優勝争いは最終的に2台に絞られ、この順位のままフィニッシュしたが、なんと優勝した木村博之選手と2位の濱野孝幸選手のタイム差は0秒000! ファステストラップは濱野選手が出した1分20秒046だった。
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「モチュール998チャレンジ」のヒート2。ヒート1の結果順に並んだグリッドから、22台が一斉にスタート。
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ヒート2は7周目に1台がコース上でストップしたため赤旗中断、6周+3周の2ヒート制となった。3周という超スプリントで争われたヒート2のヒート2(ややこしいが)を制し、トータルタイムでも優勝したのは、ヒート1で4位だった仮谷恵太選手だった。
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コース上で行われた「モチュール998チャレンジ」ヒート2の表彰式。シャンパンファイトに興じる1位仮谷恵太、2位濱野孝幸、3位木村博之の3選手。
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最後のプログラムは27台が出走した「ミニ60分耐久」。3人までのチームで戦う耐久レースである。スターティンググリッドは抽選、スタート方法は第1ドライバーの右手ドライビンググローブを持ったドライバー/チームスタッフがコース反対側から駆け寄るという変則ルマン式で、写真はまさにその瞬間。
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インフィールドの芝生広場にはクラブサイトが設けられ、クラブやショップが出展していた。
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「ミニ・マーク1」と「ライレー・エルフ」に挟まれた真ん中のキミ、ちょっと背が低くないか?
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トランクが突き出た3ボックスの高級ミニである「ライレー・エルフ」と「ウーズレー・ホーネット」を並べた「エルフ&ホーネット・クラブ」。