「クラシック・ミニ フェスティバル 富士スピードウェイ2015」の会場から
2015.08.26 画像・写真2015年8月23日、静岡県小山町の富士スピードウェイで「クラシック・ミニ フェスティバル 富士スピードウェイ2015」が開かれた。これは最速ミニ日本一決定戦を頂点とする、クラシック・ミニのレースを中心としたイベントである。クラシック・ミニのサーキットイベントは、西は岡山県の岡山国際サーキット、東は茨城県の筑波サーキット、北は福島県のエビスサーキットなどで開催されているが、富士スピードウェイを舞台とするのは久々のことだという。地理的にも規模的にも全国大会という感じだったが、それにふさわしい盛り上がりだった。カテゴリー別に5つ実施されたレースのエントリー車両が計160台、スポーツ走行がフォーミュラ・クラシックスと呼ばれる葉巻型のシングルシーターを含め158台、そしてファミリー走行が242台で、合わせて560台ものマシンが本コースを走ったのである。そのほかパドックやピットビルには車両展示をはじめ、クラブサイト、ショップ&フリーマーケットなどのコーナーが設けられ、特設ステージではレースクイーンの撮影会やダンサーによる洗車ショーなどのパフォーマンスも実施。広い富士スピードウェイを埋め尽くしたクラシック・ミニのファンを楽しませた。そんな会場から、サーキット走行車両を中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)

38台が出走したミニジャック998チャレンジ決勝のスタート。排気量998ccの「ミニ1000」をベースとする、改造範囲の狭いワンメイクレースである。この日のレースは、すべて周回数4ラップの超スプリントレースだった。
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38台が出走したミニジャック998チャレンジ決勝のスタート。排気量998ccの「ミニ1000」をベースとする、改造範囲の狭いワンメイクレースである。この日のレースは、すべて周回数4ラップの超スプリントレースだった。
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ミニジャック998チャレンジの2周目の1コーナー。タイヤスモークを上げて激しく争っている。
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ミニジャック998チャレンジでポール・トゥ・ウィンを飾った「THMCK-R」。ベストラップは2分39秒353(レースのファステストラップは2分36秒939)だった。
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これも38台が出走した、バトル・オブ・ミニ1000 & 1300T決勝におけるトップグループのバトル。先頭を行くナンバー188の「BGレーシングミニ」は最初にチェッカーを受けたが、ジャンプスタートにより40秒加算のペナルティーを受けて9位に後退した。
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ミニ9台と60年代の英国車5台が混走したバイアスタイヤクラス。独走優勝した「フォード・エスコートMk1」に続いて、TEAM TURTLEの2台のミニが「ロータス・エランS3」を抑えて2、3位に入った。
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この日最多の39台が出走した最速ミニ日本一決定戦の決勝。グリッド前方を占めたMOTOクラスのマシンは、ミニ版シルエットフォーミュラともいうべきモンスターである。
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4周の超スプリントレースで、2位に18秒近い差をつけて独走、見事日本一に輝いたミニ・クラブマン顔の「KAD TWINCAM」。ベストラップは1分57秒221で、予選も合わせてこの日唯一2分を切った。
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2位は出走マシン中、最も車高が低かったと思われるニューミニ顔の「ミニデルタ緑亀」。ベストラップは2分01秒372。
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5位に入った「ミニモーク」風の「MINNIE-BOSS」。ベストラップは2分11秒617。
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MOTOクラスの「DFRレーシングBMSC」。ウィンドウグラフィクスとテールランプがミニであることを主張している。
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1コーナーをサイド・バイ・サイドで抜けるMOTOクラスの「クーパーズ レジェンド モンスター」と、OPENクラス(ノーマルボディー)の「M.Original ミニ」。同じ「マークⅠ」顔だが、これだけ車高が違う。
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優勝した「KAD TWINCAM」。MOTOクラスはフレームからオリジナルで、エンジン型式も排気量も無制限。横置きされたエンジンがトランスミッションの上に位置する、オリジナルと同様のいわゆるイシゴニス式FFレイアウトのため、エンジン高が高い。
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2位に入った「ミニデルタ緑亀」は、エンジンを前傾させることで低いノーズを実現。最高出力が200ps近いというMOTOクラスでは、ご覧のようにスリックタイヤの着用が許されている。
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ピットロードで予選開始を待つインジェクションクラスのエントリー車両。22台が参加した。
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インジェクションクラス決勝における中団以降のバトル。
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本コースではレースのほかに、ミニ以外の欧州車も参加可能なスポーツ走行とファミリー走行が行われた。先導車付きでヘルメット着用義務なし、定員乗車OKのファミリー走行には242台が参加。写真は、3グループに分けられ、コースインを待つファミリー走行の参加車両。
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「ママがミニをうんてんして、ふじスピードウェイをはしりました」という夏休みの絵日記の一節が聞こえてきそうな、これぞファミリー走行という光景。
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ファミリー走行では、ユニークなミニの走る姿が見られた。これは「ローバー・ミニ・カブリオレ」。
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超ショートホイールベースのカスタムである「ミニ ミニ」がいたかと思えば……。
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逆にストレッチされた、ダックスフントを思わせる4ドア版ミニの姿も。
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女性がドライブしていた「ミニ・モーク」。
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パドックにはクラブやチームでの参加も見られた。このエリアには俗に“長モノ”と呼ばれる、ロングホイールベースのワゴンやバン、ピックアップが集まっていた。
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こちらには、トランクルームが突き出た3ボックスの高級版ミニである「ライレー・エルフ」と「ウーズレー・ホーネット」が。
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ライセンス生産していたミニのシャシーに独自のボディーを着せたイタリアの「イノチェンティ・ミニ」。2台ともモディファイされており、左側はレーシング仕様である。
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プログラムに華を添えた、フォーミュラ・クラシックスと呼ばれる葉巻型シングルシーター。22台が集まり、スポーツ走行を行った。