「第22回カフェカブミーティングin青山」の会場から
2018.11.13 画像・写真毎年恒例となっている、ホンダの原付バイク「カブ」ユーザーの交流イベント「カフェカブミーティングin青山」が2018年11月3日と4日の2日間、東京・青山のHondaウエルカムプラザ青山で開催された。
いつもはホンダの新型乗用車が並んでいる屋外展示スペースには、所狭しとたくさんのカブの姿が。これはすべて参加者たちが自宅から乗り付けたものだ。最も遠い人は、九州の宮崎から自走してきたというから驚く。2018年は、初代モデル「スーパーカブC100」の誕生60周年にあたるだけに、参加者たちの盛り上がり方も熱く、愛車に60周年を祝うデコレーションを施している車両も多数見かけた。300台以上のカブが集まった、初日の様子をお届けする。
(文と写真=大音安弘)
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1/45本田技研工業本社にあるHondaウエルカムプラザ青山で開催された「カフェカブミーティングin青山」は、1997年の初開催から今回で22回目となる。「スーパーカブ」誕生60周年にあたる記念すべき今年も、全国各地から多くのファンが集結した。
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2/45普段はホンダの四輪車が並ぶ展示スペースは、右を見ても左を見ても「カブ」だらけ。この所狭しと並んだ多くの参加車両を対象に、人気投票が行われるのだ。参加者たちは、多種多様なカスタムが加えられた“オンリーワン”のカブに見入っていた。
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3/45オーナー同士でメンテナンスやカスタマイズなどユーザーならではの情報交換をする場面が多く見受けられた。
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4/45エントランスだけでは収まりきらない「カブ」たちは、会場裏の駐車スペースにも展示された。
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5/45館内には、現行型「カブ」シリーズの展示も行われ、自由に触れることができた。左から「クロスカブ50」「クロスカブ110」「スーパーカブC125」。その隣の小さなバイクは、生まれ変わった新型「モンキー125」だ。
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6/45ステージではトークショーなどが行われたほか、販売ブースにはさまざまなホンダグッズが並び、来場者でにぎわっていた。
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7/45ステージでは新型車「スーパーカブC125」をテーマとしたトークショーも。この日のゲストはC125の開発に携わった本田技術研究所の松本安弘さん。開発秘話に加え、生産が行われるタイのカブ事情などが紹介された。
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8/45ほかにもトークショーのゲストとして、下館あいさんと下川原利紗さんの、2人のカブ女子が参加。カブライフや愛車との思い出など熱いカブトークを展開した。
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9/45会場内には、下館あいさんと下川原利紗さんのそれぞれの愛車である「スーパーカブ」も展示された。
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10/452階のロビーは、休憩スペースとして開放され、オーナー同士の懇親の場としても活用されていた。またこちらにもホンダコレクションホール所有のクラシカルなマシンが展示されていた。
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11/452階ロビーに展示されていた「CT50」(1968年)。「スーパーカブC50」をベースに開発された派生車。二輪初の副変速機「スーパートルク」の採用により大量積載や登坂性能を磨いたモデル。山間部での使用を意識し、エンジンを守るクランクケースプロテクターや排気位置を高めたマフラーといった特徴的なエクステリアを持つ。
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12/45同じく2階ロビーにあった「スーパーカブ50カブラS限定バージョンキット装着車」(1996年)。ホンダアクセス開発の純正ドレスアップキット「カブラ」は、本来オプションパーツだが、同車は新車装着されていた限定モデル。なお現在は、カブラシリーズは絶版となっている。
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13/451階ショールームにもヒストリックモデルの姿が。「CR110カブレーシング」(1962年)は、量産市販車をベースとしたクラブマンレース向けモデル。展示車両は保安部品を装着したロード仕様だ。なんと最高速は100km/hを誇った。
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14/45「スーパーカブ110 60周年アニバーサリー」(2018年)は、その名の通り生誕60周年を記念した特別仕様車で、1963年に米国で展開された「ナイセスト・ピープル・キャンペーン」の広告に描かれたイメージイラストの一台をモチーフとしたものだ。日本から世界へと羽ばたいた歴史を物語る一台。
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15/45コンテストの受賞式では、最年少参加者として17歳の2人が表彰されるとともに、最年長賞を83歳の男性が獲得。幅広いユーザーから愛されていることを実感した。
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16/45イベントの締めくくりは、豪華賞品がプレゼントされるじゃんけん大会。思わぬお土産を手にした参加者たちの喜ぶ姿が見受けられた。
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17/45会場で見かけた参加者たちの「カブ」をご紹介。フロントグリルが特徴的な初代「スーパーカブ」。しっかりとメンテナンスされているようだが、塗装のやれをあえて(?)そのままにしているところに、歴史の長さを感じる。
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18/45個性的なカスタム車もたくさん見受けられた。こちらは変速用レバー付きの「スーパーカブ50スタンダード」。ユーザー独自のカスタムと思われるが、このほうが運転が楽?
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19/45「カブCM90」。1964年に登場した90ccモデルは、フロントエンブレムに「90」の文字が輝く。車体も燃料タンクも「スーパーカブ50」より大型化されていた。単に「Cub 90」のエンブレムが装着されることから、初期モデルと思われる。
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20/451969年登場の2代目「リトルホンダ」。軽量小型で気軽に乗れるモペットとして送り出された。足踏みペダルで助走し、エンジンを始動させる。安価であったことや海外ではモペットに無免許で乗れる地域もあるため、北米や欧州にも輸出された。
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21/45スクーター? と思いきや、これもれっきとした「カブ」の一員。1999年登場の「ジョルカブ」。ベスパをほうふつとさせるレトロ調デザインの原動機付自転車で、スクーターライクなデザインながら、変速操作が楽しめるのが特徴。不人気だったため、現在では貴重な存在だ。
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22/45「リトルカブ」は「スーパーカブ」の派生車としては、比較的新しい存在。タイヤを14インチまで小型化することで乗降性を向上させたが、堅ろうなつくりはしっかりと受け継ぐ。女性ユーザーを意識してか、華やかなカラーリングを採用していた。残念ながら2017年をもって生産終了。
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23/45“ハンターカブ”の愛称で親しまれる「CT」シリーズの最終型「CT110」。1981年に発売されたトレッキングバイクの第3弾。105ccのエンジンを搭載。トレッキングバイクとは、雄大な自然の周辺をゆったりとツーリングする自然の中を自由に走れるバイクとしてホンダが提唱したもの。
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24/45「スーパーカブ100カスタム」。タイ生産のスーパーカブ100をベースに、グラニットブルーメタリックの塗装とゴールドストライプを組み合わせたもので、1995年に登場。スクーターライクな角形ヘッドライトが特徴的だ。
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25/45「スポーツカブC110」は、1960年に登場したレース用マシン。独特のオーラを放つ本物のスポーツバイクだ。もちろんエンジンは「スーパーカブC100」と同じ50ccで、これをチューニング。カブ好きでなければ、これがカブとは思わないだろう。
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26/45カゴ付きのグリーンの「スーパーカブ」は、2000年代に広く販売されたモデル。2007年モデルからインジェクションシステム「PGM-FI」を採用している。
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27/45発売されたばかりの「スーパーカブC125」の参加車両。カブらしいスタイルを現代的にアレンジしたもので、かなりスタイリッシュな印象を受ける。タイ生産で125ccエンジンを搭載する。
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28/45ボディーパーツを省き、シンプルに仕立てたカスタム仕様の「カブ」。カスタムの奥深さを感じさせる一台だ。
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29/451966年登場の「CT90“トレイル90”」は、山岳地での使用を想定したオフロードタイプのカブ。後輪側のタンクは補助燃料用。
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30/452017年にモデルチェンジした「クロスカブ」。50ccと110ccモデルがあり、ネタ元は“ハンターカブ”。かつてのモデル同様に、日常の足からレジャーまで幅広く対応可能な自由さを備える。
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31/45一見、スクーターにも見える「ウエーブ125i」も、立派な「カブ」一族。いわゆるご当地カブだ。このタイ製のカブは、125ccエンジンを搭載。iはインジェクション仕様を意味する。日本には並行輸入で上陸しているようだ。
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32/45派手なレプソルカラーは、インドネシア製「カブ」である「ブレード125」。日本のカブにもレプソル仕様がほしくなるほどのカッコよさ。タイ製同様に125ccエンジンを搭載。こちらも専門業者の手で並行輸入されている。
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33/45ポケバイをベースに改造した「カブ」と思ったら、正真正銘の「スーパーカブ」だった。「スーパーカブ70」をベースに、フレームをチョップすることでサイズダウンしているそうだ。驚くべき仕事だが、オーナーがバイクショップの主人と聞いて納得。それでもここまで仕上げた情熱には脱帽せざるを得ない。
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34/45茶色の「カブ」はフルレザーカバー付き。なんとオーナーによる手縫いのお手製品で、ほとんどのパーツは牛のヌメ革でできている。ベース車は「スーパーカブ90デラックス」(2005年)だ。
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35/45商店街で活躍していた「カブ」を連想させる一台。「ホッピー」のケースや「牛乳石鹸」のイラスト入り金属ケースがいい味を出している。
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36/45「カブ」といえば出前。そばやラーメンなどの出前を行う飲食店の前には、出前機を装着したカブが必ず見られたものだが、最近ではスクーターや軽自動車に押され気味。実は、出前機は現在も販売されている。
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37/45会場で出会った「カブ」たちのエンブレムを紹介。1961年に登場した「スーパーカブC105」。50ccエンジンをボアアップしたことを示す「55」のエンブレムが誇らしい。中央のグリルバッジも第1世代の特徴だ。
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38/452008年発売の「スーパーカブ50 50周年スペシャル」のエンブレムは、通常のメッキ仕上げではなく、ゴールドメッキ仕様なのがポイント。デザイン自体はカタログモデルと同じだ。
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39/45二輪車初のポジションランプを搭載した1968年登場の「C90」は“ちょうちんカブ”の愛称で親しまれたが、1978年デビューの改良型には受け継がれなかったため、1970年前後の「カブ」の特徴となっている。撮影車は69年登場の「C70」。
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40/451997年に登場した「リトルカブ」。「14」の数字は、標準モデルの17インチよりも小さい14インチタイヤを装着していることを意味する。シート高が30mm低くなったことで、乗降性も向上している。
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41/451980年代の「カブ」のエンブレムはモダンなデザイン。写真は1986年登場の「スーパーカブ50スタンダード」のもの。
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42/451986年登場の「スーパーカブ70デラックス」。エンブレム全体のデザインは「50スタンダード」と同じだが、「70 DELUXE」が誇らしげだ。
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43/45「クロスカブ」のエンブレムはステッカータイプ。通常はクロスカブ(CC)と排気量を組み合わせた「CC50」もしくは「CC110」だが、撮影車は「Super Cub」となっていた。
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44/452002年登場のモデルに貼られたエンブレムは初期型を思い起こさせるデザインとなっている。2009年発売のモデルでエンブレムが消滅したが、2017年発売の現行型で復活した。
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45/45最新世代のフラッグシップ「スーパーカブC125」のエンブレムは、他のカブと異なる大きいサイズの専用デザインを採用する。