-
1/26今回、集まった初代「ローレル」はセダンが3台、ハードトップ1台の計4台。セダンのうち2台は新車以来の「足立5」のシングルナンバー付きの「デラックスB」だった。手前のゴールドは最初期型である1968年式、シルバーはワイパーを通称“ケンカワイパー”こと対向式から平行式に改めるなどの年次変更が施された1969年式。
-
2/26ゲストの澁谷邦男さん。1940年生まれで、1963年から70年まで日産に在籍。その後2007年まで東海大学および北海道東海大学、札幌市立高等専門学校でデザイン教育に携わるいっぽうで、デザイン事務所を主宰。日産ディーゼルの大型トラックのデザインなどを手がけた。
-
3/26澁谷さんが作成、配布してくださったトークのレジュメと初代「ローレル」の開発タイムラインを中心とした年表。
-
4/26日産の公式サイトにある「LEGENDS」コーナーより。日産初の女性デザイナーだった島田京子氏の紹介ページに、日産在籍時の澁谷さんの姿がある(下段右から2人目、日産サイトよりスクリーンショット)。
-
5/26佐藤章蔵氏の代表作品のひとつである、1959年に登場した初代「ダットサン・ブルーバード(310)」。
-
日産 の中古車webCG中古車検索
-
6/261963年に登場した、ピニンファリーナデザインの2代目「ダットサン・ブルーバード(410)」。澁谷さんによると、ピニンファリーナのオリジナルデザインはすばらしかったが、当時の小型タクシー規格(全長4m、全幅1.5m)に収めるために車幅を狭め、サイドウィンドウを立てるなどのアレンジを日産側で施した結果、まったく違うクルマになってしまったという。
-
7/261965年に登場した2代目「日産セドリック(130)」。いかにも当時のピニンファリーナデザインだが、日本では好評とは言い難く、1968年にオリジナルの面影を残さないほど大幅な変更を施されてしまう。
-
8/261965年に登場した初代「日産プレジデント(150)」。戦後の日本車としては初の3ナンバー専用車であり、国産初のV8エンジン搭載車も用意された。これの外装部品のデザインが、入社間もない澁谷さんの初仕事だった。
-
9/26トークショーで公開された、初代「ローレル」のデザインスケッチを描く澁谷さん。本人によると、デザイン終了後に週刊誌の取材用に撮られた光景とのこと。
-
10/26同じく初代「ローレル」の1分の1クレイモデルを製作中のショット。「エラそうに指示しているのが私ですが、これも撮影用の演出です」。ちなみに1分の1クレイモデルを作り始めたのは初代「サニー」と初代ローレルからで、それまでは4分の1止まりだったという。
-
11/26生産型の初代「ローレル」(年次改良が施された1969年式)。重役プレゼンの際、当時の川又克二社長のコメントは「ちりとりみたいだけど、これでいいや」だったそうだ。
-
12/26トーク中の澁谷さん。質疑応答が始まるまでの1時間、立ちっぱなしで熱心に話された。
-
13/26「フォード・コルチナ」。オーソドックスな設計だが、バランスのよさで人気を博した英国製サルーン。
-
14/26「フォード・タウナス17M」。アメリカ本家の3代目「サンダーバード」風スタイルを持つサルーン。顔つきは別として、「コルチナ」やタウナスのサイドビューは参考になったという。
-
15/26「BMW 1500」。後の「5シリーズ」のルーツとなる高性能サルーンで、初代「ローレル」の性能比較用だった「1800」とはエンジンのサイズが異なるのみ。
-
16/26「プジョー404」。これもオーソドックスな設計だが信頼性・耐久性には定評があり、ラリーでも活躍した。
-
17/26「ジャガー・マークX」。全長5.1m、全幅1.9mの大型高級サルーンだが、パワートレインやサスペンションは「Eタイプ」に準じており、スポーティーな乗り味が特徴。
-
18/26天皇の御料車だった「日産プリンス・ロイヤル」。皇室と縁のあった旧プリンスで開発・製造されたが、日産との合併後の1966年秋に正式発表されたため、車名に「日産」を冠することとなった。市販車ではないが、合併の影響を受けた一台である。
-
19/263代目「セドリック(230)」の双子車となった4代目「グロリア」。デビューは合併からおよそ4年半後の1971年初頭だが、それを見越して「ローレル」の村山工場での生産が決められた。
-
20/26初代「ローレル」に搭載された1.8リッター直4 SOHCクロスフローのG18型エンジン。旧プリンスが開発し、「スカイライン1500」に積んでいた1.5リッターのG15型を拡大したものである。
-
21/263代目「トヨペット・コロナ(RT40)」。1964年9月にデビューし、翌65年1月には2代目「ブルーバード(410)」を蹴落としてベストセラーの座に就いた。小型車に絶対の自信を持っていた日産にとっては社運を揺るがす大事件だったが、反撃する有効な手段が見つからず、ブルーバードのフルモデルチェンジを急ぐこととなった。
-
22/26ひと足先にデビューした3代目「ブルーバード(510)」。写真は高性能版の「1600SSS」だが、初代「ローレル」に比べホイールベースが200mm、全長が230mm短く、全幅は45mm狭かった。
-
23/261970年8月にマイナーチェンジを受けた初代「ローレル」に加えられた、セダンのトップグレードである「GL」。「気品」というデザインコンセプトにふさわしい端正なたたずまいである。
-
24/26イベントに参加した1968年「ローレル デラックスB」のリアビュー。クリーンでガラス面積が広く、後方視界も良好。
-
25/261970年6月に加えられた「ローレル ハードトップ」。日産車では初となるセンターピラーのないハードトップだった。
-
26/261985年に登場した6代目「日産サニー(B12)」。キャッチフレーズは“トラッド・サニー”だったが、その伝統は初代「ローレル」から始まったといえるだろう。

沼田 亨
1958年、東京生まれ。大学卒業後勤め人になるも10年ほどで辞め、食いっぱぐれていたときに知人の紹介で自動車専門誌に寄稿するようになり、以後ライターを名乗って業界の片隅に寄生。ただし新車関係の仕事はほとんどなく、もっぱら旧車イベントのリポートなどを担当。
日産 の中古車webCG中古車検索
デイリーコラムの新着記事
-
トヨタ車はすべて“この顔”に!? 新定番「ハンマーヘッドデザイン」を考える 2025.10.20 “ハンマーヘッド”と呼ばれる特徴的なフロントデザインのトヨタ車が増えている。どうしてこのカタチが選ばれたのか? いずれはトヨタの全車種がこの顔になってしまうのか? 衝撃を受けた識者が、新たな定番デザインについて語る!
-
スバルのBEV戦略を大解剖! 4台の次世代モデルの全容と日本導入予定を解説する 2025.10.17 改良型「ソルテラ」に新型車「トレイルシーカー」と、ジャパンモビリティショーに2台の電気自動車(BEV)を出展すると発表したスバル。しかし、彼らの次世代BEVはこれだけではない。4台を数える将来のラインナップと、日本導入予定モデルの概要を解説する。
-
ミシュランもオールシーズンタイヤに本腰 全天候型タイヤは次代のスタンダードになるか? 2025.10.16 季節や天候を問わず、多くの道を走れるオールシーズンタイヤ。かつての「雪道も走れる」から、いまや快適性や低燃費性能がセリングポイントになるほどに進化を遂げている。注目のニューフェイスとオールシーズンタイヤの最新トレンドをリポートする。
-
マイルドハイブリッドとストロングハイブリッドはどこが違うのか? 2025.10.15 ハイブリッド車の多様化が進んでいる。システムは大きく「ストロングハイブリッド」と「マイルドハイブリッド」に分けられるわけだが、具体的にどんな違いがあり、機能的にはどんな差があるのだろうか。線引きできるポイントを考える。
-
ただいま鋭意開発中!? 次期「ダイハツ・コペン」を予想する 2025.10.13 ダイハツが軽スポーツカー「コペン」の生産終了を宣言。しかしその一方で、新たなコペンの開発にも取り組んでいるという。実現した際には、どんなクルマになるだろうか? 同モデルに詳しい工藤貴宏は、こう考える。
新着記事
-
NEW
トヨタ・カローラ クロスGRスポーツ(4WD/CVT)【試乗記】
2025.10.21試乗記「トヨタ・カローラ クロス」のマイナーチェンジに合わせて追加設定された、初のスポーティーグレード「GRスポーツ」に試乗。排気量をアップしたハイブリッドパワートレインや強化されたボディー、そして専用セッティングのリアサスが織りなす走りの印象を報告する。 -
NEW
SUVやミニバンに備わるリアワイパーがセダンに少ないのはなぜ?
2025.10.21あの多田哲哉のクルマQ&ASUVやミニバンではリアウィンドウにワイパーが装着されているのが一般的なのに、セダンでの装着例は非常に少ない。その理由は? トヨタでさまざまな車両を開発してきた多田哲哉さんに聞いた。 -
2025-2026 Winter webCGタイヤセレクション
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>2025-2026 Winterシーズンに注目のタイヤをwebCGが独自にリポート。一年を通して履き替えいらずのオールシーズンタイヤか、それともスノー/アイス性能に磨きをかけ、より進化したスタッドレスタイヤか。最新ラインナップを詳しく紹介する。 -
進化したオールシーズンタイヤ「N-BLUE 4Season 2」の走りを体感
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>欧州・北米に続き、ネクセンの最新オールシーズンタイヤ「N-BLUE 4Season 2(エヌブルー4シーズン2)」が日本にも上陸。進化したその性能は、いかなるものなのか。「ルノー・カングー」に装着したオーナーのロングドライブに同行し、リアルな評価を聞いた。 -
ウインターライフが変わる・広がる ダンロップ「シンクロウェザー」の真価
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>あらゆる路面にシンクロし、四季を通して高い性能を発揮する、ダンロップのオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」。そのウインター性能はどれほどのものか? 横浜、河口湖、八ヶ岳の3拠点生活を送る自動車ヘビーユーザーが、冬の八ヶ岳でその真価に触れた。 -
第321回:私の名前を覚えていますか
2025.10.20カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。24年ぶりに復活したホンダの新型「プレリュード」がリバイバルヒットを飛ばすなか、その陰でひっそりと消えていく2ドアクーペがある。今回はスペシャリティークーペについて、カーマニア的に考察した。
注目のキーワード
注目の記事
-
クルマ好きなら試してみたい旬のタイヤとアクセサリー。webCGのイチオシはこれだ! 特集
-
この冬注目のオールシーズンタイヤと最新スタッドレスタイヤをwebCGが独自にリポート。 特集
-
ルノーは燃費だけのハイブリッドはつくらない。最新の「ルーテシア」をドライブした。 特集
キャンペーン・お得な情報
週間アクセスランキング日産
関連キーワード