-
1/26
-
2/26“Series3”と呼ばれるナローボディーに、スズキ製の0.66リッター直3ターボエンジンを搭載した「セブン170S」。黄色ナンバーが示すとおり、軽自動車規格に収まるケータハムだ。
-
3/26ケータハムの社名は、同社が拠点を構える英サリー州ケータハムの地名に由来する。今は日本のVTホールディングスの傘下にあるが、かの地でスポーツカーを“手作り”する伝統は変わらない。
-
4/26シンプルを地でいく車内に、運転に必要なもの以外の装備はなし。それこそ、ヒーターや12Vソケットが備わる程度だ。
-
5/26「170」シリーズのラインナップは、今回試乗した「170S」と「170R」の2種類。前者は公道走行を主眼としたモデルで、ウインドスクリーンやソフトトップ、ドア、ヒーターなどを標準装備。後者はよりスポーツ走行寄りのモデルで、これらがオプション扱いとなる代わりに、スポーツサスや軽量ホイール、LSD、4点式シートベルトなどが標準装備される。
-
ケータハム セブン の中古車webCG中古車検索
-
6/26雨のなかでの試乗となった今回は、進化した「170S」の耐候性も実感した。英国車のワイパーがカランコロン鳴っていたのは昔の話で(とはいえ170Sのものも十分にぎやかだったが)、しかも170Sのものは2段階の速度調整付き。デフロスターの利きも申し分なく、もちろんソフトトップからの雨漏りもなかった。
-
7/26乗車については、オープン時はさておき“屋根付き”の状態ではいささか難儀する。お決まりの手順があり、まずはサイドシルをまたいで左足を車内に収め、腰を折って体を潜り込まる。次いでサイドシルとセンターコンソールに手をついて体を支えながら、右足を折り込み、ダッシュボード下に滑り込ませる。最後に座席にお尻を落として完了だ。
-
8/26ドアにはサイドシルの上をカバーするフラットなヒジ置きが! これまでもヒジを外に出せるくぼみはあったが(外から見たら、その部分だけドアが外側に膨らんでいる)、これにより一層快適性が増した。
-
9/26インテリアの快適性が向上した「170S」だが、足もとスペースの狭さは従来モデルと同じ。筆者はネグローニのドライブシューズを履いて取材に臨んだが、それでもブレーキング時にアクセルペダルにクツが引っ掛かった。お出かけの際はタイトなレーシングシューズが必須だ。
-
10/26外観における「160」との違いは少なめで、新たにデイライトが設置されたことと、スポークデザインのアルミホイールが標準装備された程度だ。
-
11/26パワーユニットには「スズキ・ジムニー」用のR06A型ターボエンジンを搭載。ロングストロークによる太い実用トルクと、低張力ピストンリングやピストンスカートの樹脂コーティングなどによるフリクションの小ささが特徴だ。ケータハムCOOのジャスティン・ガーディナー氏いわく、「昨今の『ジムニー』人気で、提供を受けられるようになるまで時間がかかってしまった」とのこと。
-
12/26エンジンルームには車両の組み立てを担うスタッフの名前が入った、プレートが貼られる。この淡いブルーの個体は、ダニエル・デイビス氏が組み立てたようだ。
-
13/26トランスミッションやデファレンシャルには「スズキ・エブリイ」のものを採用。5段MTのシフトストロークはまさに「手首で決まる」短さで、ゴリッとしたシフトフィールとも相まって、独特の操作感となっている。
-
14/26約500kgとボディーは軽く、見たところサスペンションストローク(特にリア)も小さそうな「170」シリーズだが、公道向けのサスペンションを備えた「170S」の走りは、ソフトかつ意外としっかりしている。段差を超えても、跳ねるような挙動は見られない。
-
15/26ダッシュボード上の操作系および計器類のレイアウトは、従来モデルと同じ。速度計、エンジン回転計、燃料計、水温計、油圧計はすべて機械式で、オド/トリップメーターは速度計の下部の小さなディスプレイに表示される。
-
16/26サスペンションは、前がダブルウイッシュボーン(写真)、後ろがマルチリンクライブアクスル……すなわちA字型のアームで車軸を支持するリジッドアクスルだ。
-
17/26タイヤの仕様は従来型と変わらず、155/65R14サイズの「エイヴォンZT7」である。ホイールがずいぶんモダンになったけど、ここだけは既存の“鉄チン”のほうがそれらしかったと思うのは、筆者だけ?
-
18/26車両形状は極端なまでのロングノーズ・ショートデッキで、乗員はリアアクスルの直前に座る格好となる。車検証に記載された「170S」の前・後軸重は、前:230kg、後ろ:260kgだ。
-
19/26標準装備されるMOMO製の小径ステアリングホイール。「170S」を含むケータハムの車両にはパワーステアリングやブレーキサーボは備わっておらず、ドライバーは自身の腕力と踏力だけでクルマを曲げ、制動することが求められる。
-
20/26シートの後方には申し訳程度の収納スペースが。トノカバーはレザー調のソフト素材で、バチンバチンとボタンで閉めるシンプルなつくりとなっている。
-
21/26マフラーは従来型と同じく左からのサイド出し。走った後はチリチリになるので、助手席に乗るとき、人を乗せるときは注意しよう。
-
22/26より上質に、少しだけ快適に進化した「170S」だが、軽さと臨場感を存在意義とするケータハムの本領は忘れていなかった。
-
23/26ケータハム・セブン170S
-
24/26
-
25/26
-
26/26

堀田 剛資
猫とバイクと文庫本、そして東京多摩地区をこよなく愛するwebCG編集者。好きな言葉は反骨、嫌いな言葉は権威主義。今日もダッジとトライアンフで、奥多摩かいわいをお散歩する。
ケータハム セブン の中古車webCG中古車検索
試乗記の新着記事
-
トヨタ・ランドクルーザー“FJ”VX(4WD/6AT)【試乗記】 2026.10.7 新たにシリーズに加わった「ランドクルーザー“FJ”」は、ポップな見た目から簡易版のように思われるかもしれないが、その中身は紛れもなく本物であり、道なき道をグイグイと突き進む。これもまた「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」を体現する一台である。
-
スバル・レヴォーグ レイバック プレミアムS:HEV EX(4WD/CVT)【試乗記】 2026.10.6 「スバル・レヴォーグ レイバック」にストロングハイブリッド搭載モデルが登場。高効率なパワーユニットが積まれたのはもちろんのこと、既存の純エンジン車とはデザインやボディーサイズも違っているというから興味深い。上位グレードの「プレミアムS:HEV EX」を試す。
-
アウディA6アバントTFSIクワトロ200kW(4WD/7AT)【試乗記】 2026.10.5 今も昔もアウディの中核を担うアッパーモデル「A6」。その最新世代の「アバント」に試乗した。堂々とした優雅なボディーに最新のハイブリッドシステムを搭載したステーションワゴンは、いかなる走りを見せてくれるのか。その実力をリポートする。
-
ホンダN-BOXカスタム ターボ コーディネートスタイル2トーン(FF/CVT)【試乗記】 2026.10.3 フロントグリルとメッキパーツの面積が大きくなって迫力が増した最新の「ホンダN-BOXカスタム ターボ」に試乗。マイナーチェンジで進化した内外装の仕上がりと、軽四輪車の販売で11年連続の首位を誇る“絶対王者”の走りを報告する。
-
日産エルグランドG e-4ORCE(4WD)【試乗記】 2026.9.30 日産のプレミアムミニバン「エルグランド」がフルモデルチェンジ。その動力を担う第3世代の「e-POWER」は優れたドライバビリティーとともに、懸案だった高速燃費の改善もうたう。ロングドライブで進化のほどを確かめた。
新着記事
-
NEW
パナソニックが市販カーナビを終売! 巨人の撤退からカーエレクトロニクスの変化を読み解く
2026.10.9デイリーコラムパナソニックが、市販市場向けカーナビゲーション、ドライブレコーダー、リアビューカメラの終売を発表! カーエレクトロニクス界の巨人は、なぜ市場からの撤退を選んだのか? 変化し続けるマーケットの在りようを振り返り、車載機器の未来を考察した。 -
フェラーリ・プロサングエ ハンドリング スペチアーレ仕様(4WD/8AT)【海外試乗記】
2026.10.8試乗記フェラーリの4ドア4シーターモデル「プロサングエ」に、「ハンドリング スペチアーレ」を名乗るスペシャルバージョンが登場。その走りは従来モデルからどのように変わったのか? 跳ね馬の原産国、イタリアで確かめた。 -
「アプライドD」で何が変わった? スバルの「インプレッサ」と「クロストレック」の進化を探る
2026.10.8デイリーコラムスバルが「インプレッサ」と「クロストレック」の改良モデル「アプライドD」を発表した。モデルライフの折り返し地点となる今回の改良では、ラインナップの刷新がトピック。その内容とスバルの狙いを、スバリスト玉川ニコ氏が解説する。 -
“クルマづくりのプロ”の話をライブで配信! 「あの多田哲哉のクルマQ&A」公開収録のお知らせ
2026.10.7From Our Staff元トヨタの多田哲哉さんが、自動車に関するさまざまな疑問・質問に答える「あの多田哲哉のクルマQ&A」。その話がライブで聞けて質問もできる公開収録を、10月15日(木)の夜、19時半から実施します。 -
咆哮なき電気自動車「ジャガーTYPE 01(タイプ01)」に“ジャガーの魂”は宿るのか?
2026.10.7デイリーコラムいよいよ正式デビューを飾った、新生ジャガーのラグジュアリー4ドアGT「TYPE 01(タイプ01)」。いったいどんなクルマなのか、従来のファンも納得できる“ジャガーらしさ”はあるのか? 先行チェックした西川 淳がリポートする。 -
トヨタ・ランドクルーザー“FJ”VX(4WD/6AT)【試乗記】
2026.10.7試乗記新たにシリーズに加わった「ランドクルーザー“FJ”」は、ポップな見た目から簡易版のように思われるかもしれないが、その中身は紛れもなく本物であり、道なき道をグイグイと突き進む。これもまた「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」を体現する一台である。





























