-
1/27
-
2/271980年に登場した「R80G/S」を起源とするBMWのGSシリーズ。1994年には4バルブの「R1100GS」がデビューするなど、今日に至るまで間断なく進化が続いている。
-
3/272023年9月に発表、同年11月に日本でも発売された「R1300GS」。従来モデルから90%以上のパーツが刷新されており、操作性や走行安定性の向上、機能・装備の強化が図られている。
-
4/27新設計のマトリクスLEDヘッドライト。「ツーリング」仕様にはバンクに合わせてビームが動き、コーナリング中に進行方向の内側を照射する機能も備わっている。
-
5/27パフォーマンスの向上や装備の強化にともない、肥大化の一途をたどってきた「GS」シリーズ。新型ではそれを反省し、同等の装備内容で比較した場合、従来型より約12kgの軽量化を実現しているという(欧州仕様での比較)。
-
BMW の中古車webCG中古車検索
-
6/27ライダーに走行情報を伝える、フルカラーのTFT液晶ディスプレイ。「R1300GS」ではバイクの大幅な機能拡充もあって、表示内容が見直された。
-
7/27新採用のアクティブクルーズコントロールは、左のスイッチボックスで操作。30~160km/hの速度範囲で作動する。
-
8/27「SWW」(車線変更警告)の機能をつかさどる後方レーダー。後側方を走行する車両の有無を検知し、接近する車両がある場合はサイドミラー内のインジケーターでライダーに警告。車線変更時の接触事故を防ぐ。
-
9/27新設計の1.3リッター対向2気筒エンジンは、従来型よりパワーとトルクを高めつつ、同時に軽量化・小型化も実現。クラッチも強化され、より高い安定性と耐久性を実現した。
-
10/27ギアについては一次減速比およびトランスミッションの5速、6速をハイギアード化。日本仕様にはシフトダウン/アップの両方で使えるクイックシフターが標準で装備される。
-
11/27リアのサブフレームにはアルミダイキャスト製のモノコックを採用。スリムでシャープなデザインにも寄与している。
-
12/27デザイン面では、ハンドプロテクターに内蔵されたLEDウインカーも特徴(「GSスポーツ」を除く)。被視認性の向上を図っている。
-
13/27試乗会場にズラリと並べられた「R1300GS」。ベースグレードに加え、悪路走破性を高めた「GSスポーツ」や、ロングツーリングに好適な装備を追加した「ツーリング」などの仕様が用意される。
-
14/27こちらは「ツーリング」をベースによりプレミアムな仕様に仕立てた「Option 719」。「アウレリウスグリーンメタリック」の塗装やゴールドのクロススポークホイール、フライス加工のアルミニウムパーツが目を引く。
-
15/27自動式の車高調整機構は「ツーリング」仕様に設定。これにともない、従来モデルには用意のあったローダウンサスは廃止された。
-
16/27シート高は、ベースグレードは850mm、「GSスポーツ」は870mmとなっているのに対し、「ツーリング」は停車時には820mm、走行中は850mmとなる。
-
17/27文中で紹介されるハードウエアの改良に加え、「R1300GS」は電子制御も進化。ダイナミックブレーキコントロールやエンジンドラッグトルクコントロールに改良が加えられたほか、ブレーキ制御には新開発の「フルインテグラルABS Pro」が採用された。
-
18/27従来モデルより長さが増したスイングアームはトラクション性能の向上に寄与。内部に収まるドライブシャフトも、エンジンのトルクアップにともないユニバーサルジョイントを大型化するなどの改良が加えられている。
-
19/27ブレーキは前がφ310mmのダブルディスクに4ピストンラジアルキャリパーの組み合わせ、後ろがφ285mmのディスクに2ピストキャリパーの組み合わせ。フロントには、通常のものより100g軽量なスポーツキャリパーが使用されている。
-
20/27「テレレバー」とは、2本のフォークと車体をロワアームでつなぎ、そこにショックアブソーバーを設けたフロントのサスペンション機構。高い走行安定性と操作応答性が特徴だが、「R1300GS」では剛性とステアリング精度をより高めるべく、改良が加えられた。
-
21/27タイヤサイズは、前が120/70 R19、後ろが170/60 R17。舗装路で試乗した「ツーリング」仕様には、エンデューロタイヤのなかでもオンロードでの快適性や操作性、ウエットグリップ性能を重視した「メッツラー・ツアランス ネクスト2」が装着されていた。
-
22/27オフロード走行に臨む「R1300GS」。スマート路線へと趣を変えたデザインを、ファンがどう受け止めるかも気になるところである。
-
23/27タイヤには先述の「メッツラー・ツアランス ネクスト2」のほかに、オンロードとオフロードの性能をバランスさせた「ミシュラン・アナキー アドベンチャー」、悪路走破性を追求したブロックパターンの「メッツラー・カルー4」を設定。「Option 719」にはアナキー アドベンチャーが装着されていた。
-
24/27燃料タンクの容量は約19リッター(リザーブ容量が約4リッター)。アルミ製とすることで、軽量化にも貢献している。
-
25/27従来モデルより大きな進化を遂げた「R1300GS」だが、そのぶん価格は284万3000円からと、およそ40万円アップ。上質な意匠が魅力の「Option 719」仕様ともなると、その価格は車体だけで336万8000円である。
-
26/27BMW R1300GS
-
27/27

伊丹 孝裕
モーターサイクルジャーナリスト。二輪専門誌の編集長を務めた後、フリーランスとして独立。マン島TTレースや鈴鹿8時間耐久レース、パイクスピークヒルクライムなど、世界各地の名だたるレースやモータスポーツに参戦。その経験を生かしたバイクの批評を得意とする。
BMW の中古車webCG中古車検索
試乗記の新着記事
-
プジョー408 GTハイブリッド(FF/6AT)【試乗記】 2025.9.19 プジョーのクーペSUV「408」に1.2リッター直3ターボエンジンを核とするマイルドハイブリッド車(MHEV)が追加された。ステランティスが搭載を推進する最新のパワーユニットと、スタイリッシュなフレンチクロスオーバーが織りなす走りを確かめた。
-
アウディSQ6 e-tron(4WD)【試乗記】 2025.9.17 最高出力517PSの、電気で走るハイパフォーマンスSUV「アウディSQ6 e-tron」に試乗。電気自動車(BEV)版のアウディSモデルは、どのようなマシンに仕上がっており、また既存のSとはどう違うのか? 電動時代の高性能スポーツモデルの在り方に思いをはせた。
-
トヨタ・ハリアーZ“レザーパッケージ・ナイトシェード”(4WD/CVT)【試乗記】 2025.9.16 人気SUVの「トヨタ・ハリアー」が改良でさらなる進化を遂げた。そもそも人気なのにライバル車との差を広げようというのだから、その貪欲さにはまことに頭が下がる思いだ。それはともかく特別仕様車「Z“レザーパッケージ・ナイトシェード”」を試す。
-
BMW M235 xDriveグランクーペ(4WD/7AT)【試乗記】 2025.9.15 フルモデルチェンジによってF74の開発コードを得た新型「BMW 2シリーズ グランクーペ」。ラインナップのなかでハイパフォーマンスモデルに位置づけられる「M235 xDrive」を郊外に連れ出し、アップデートされた第2世代の仕上がりと、その走りを確かめた。
-
スズキ・アルト ハイブリッドX(FF/CVT)【試乗記】 2025.9.13 「スズキ・アルト」のマイナーチェンジモデルが登場。前後のバンパーデザインなどの目に見える部分はもちろんのこと、見えないところも大きく変えてくるのが最新のスズキ流アップデートだ。最上級グレード「ハイブリッドX」の仕上がりをリポートする。
新着記事
-
NEW
ランボルギーニ・ウルスSE(前編)
2025.9.21思考するドライバー 山野哲也の“目”レーシングドライバー山野哲也が「ランボルギーニ・ウルスSE」に試乗。時代の要請を受け、ブランド史上最大のヒットモデルをプラグインハイブリッド車に仕立て直した最新モデルだ。箱根のワインディングロードでの印象を聞いた。 -
ヤマハ・トレーサー9 GT+ Y-AMT ABS(6AT)【レビュー】
2025.9.20試乗記日本のモーターサイクルのなかでも、屈指のハイテクマシンである「ヤマハ・トレーサー9 GT+ Y-AMT」に試乗。高度な運転支援システムに、電子制御トランスミッション「Y-AMT」まで備えた先進のスポーツツアラーは、ライダーを旅へといざなう一台に仕上がっていた。 -
あの多田哲哉の自動車放談――ポルシェ911カレラGTS編
2025.9.19webCG Moviesトヨタ在籍時から、「ポルシェ911」には敬意を持って接してきたというエンジニアの多田哲哉さん。では、ハイブリッド化した911にどんなことを思ったか? 試乗した印象を存分に語ってもらった。 -
メルセデス・マイバッハS680エディションノーザンライツ
2025.9.19画像・写真2025年9月19日に国内での受注が始まった「メルセデス・マイバッハS680エディションノーザンライツ」は、販売台数5台限定、価格は5700万円という高級サルーン。その特別仕立ての外装・内装を写真で紹介する。 -
「マツダEZ-6」に「トヨタbZ3X」「日産N7」…… メイド・イン・チャイナの日本車は日本に来るのか?
2025.9.19デイリーコラム中国でふたたび攻勢に出る日本の自動車メーカーだが、「マツダEZ-6」に「トヨタbZ3X」「日産N7」と、その主役は開発、部品調達、製造のすべてが中国で行われる車種だ。驚きのコストパフォーマンスを誇るこれらのモデルが、日本に来ることはあるのだろうか? -
プジョー408 GTハイブリッド(FF/6AT)【試乗記】
2025.9.19試乗記プジョーのクーペSUV「408」に1.2リッター直3ターボエンジンを核とするマイルドハイブリッド車(MHEV)が追加された。ステランティスが搭載を推進する最新のパワーユニットと、スタイリッシュなフレンチクロスオーバーが織りなす走りを確かめた。