ブランド創設40周年のメモリアル開催! 「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2024」の会場から
2024.12.05 画像・写真2024年12月1日、静岡県小山町の富士スピードウェイで「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2024」が開かれた。これは一年を締めくくる、恒例の日産/NISMOのモータースポーツファン感謝イベントである。25回目を迎えた今回は、9月に40周年を迎えたNISMOブランドを長年にわたって支えてくれたファンへの感謝を込めて、同ブランド40周年を記念した特別企画が実施された。
レーシングコースで行われるメインイベントであるNISMO HERITAGE RUNでは、1990年代にデイトナ24時間で総合優勝した「R91CP」やルマン24時間で総合3位に入賞した「R390 GT1」をはじめ、グループA仕様の「スカイラインGT-R」、SUPER GTのGT500クラスのチャンピオンマシンである「フェアレディZ」や「GT-R」、さらには近年のフォーミュラEなどの歴代のレーシングカーと、「NISMO 270R」から「日産アリアNISMO」に至る歴代のロードカーという、NISMOブランド40年の歩みを物語るマシンがデモランを披露。そのほかレーシングコースでは、「B110/B310サニー クーペ」によるNISSANヒストリックカーエキシビションレース、「Z33/Z34フェアレディZ」によるZ-Challengeエキシビションレース、前出したNISMO HERITAGE RUNの出走車両のデモランと同時進行したレーシングマシンの同乗走行やサーキットサファリ、NISMOロードカーによるパレードランなどのプログラムが実施された。
またピットウォークでは、現役ドライバーおよびレジェンドドライバーのサイン会を実施。パドックやメインスタンド裏のイベントエリアには、レーシングチーム、スポンサーやサプライヤー、ショップなどのブースやキッチンカーなどが多数出展され、ステージではNISMO40周年の歴史を知るドライバーや関係者によるトークショーが行われた。
出場ドライバーおよびチーム監督、そしてレースアンバサダーがメインストレートにそろってイベントを締めくくるフィナーレには、感動的なシーンが用意されていた。2005年から20年、2008年に日産陣営に加入してからは17年という長きにわたって国内最高峰のレースカテゴリーであるSUPER GTのGT500クラスで走り続け、4度のシリーズチャンピオンを獲得するという前人未到の偉業を成し遂げたイタリア出身のロニー・クインタレッリ選手。先日、今季限りでSUPER GTからの引退を発表した彼が、長年応援し続けてくれたファンへの感謝を伝える場が設けられたのだ。そのセレモニーを含むサーキットプログラムを中心に、2万8500人のファンが訪れて大盛況だったイベントの様子を写真で紹介しよう。
(文と写真=沼田 亨)
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1/40最初のサーキットプログラムはNISMOロードカーによるパレードラン。R35「GT-R NISMO」からK13「マーチNISMO」まで、参加台数は計132台!
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2/40NISSANヒストリックカーエキシビションレース。JCCA(日本クラシックカー協会)のTSレースに参戦している14台のB310「サニー クーペ」と、Fレースに参戦している8台のB110「サニー クーペ」の、合わせて22台のサニー クーペがエントリーした。
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3/40名目上はエキシビションレースとはいえ、エントラントはみな本気。これは序盤の1コーナーにおけるトップグループのバトルで、右端にいる黄色いB310サニー クーペのステアリングを握るのは、SUPER GTのGT500クラスのチャンピオン経験者であるレジェンドドライバーの影山正美氏。2位でフィニッシュした。
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4/40NISSANヒストリックカーエキシビションレースの最中の1コーナー付近から眺めた雪富士。当日は快晴で風もほとんどなく、絶好のイベント日和に恵まれた。
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5/40続いて行われたZ-Challengeエキシビションレース。Z-ChallengeはAT仕様を含むナンバー付きのノーマル車でも参加可能なZ33/Z34「フェアレディZ」によるワンメイクレース。ゲストの田中哲也氏(写真中央付近の白いZ33)を含めて10台が参加した。
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6/40メインイベントであるNISMO HERITAGE RUNに出走するマシンのウォームアップ走行より。長谷見昌弘氏が駆る「リーボック・スカイライン」。1989年の全日本ツーリングカー選手権(JTC)で王座を獲得したグループA仕様の「スカイライン GTS-R」(HR31)である。
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7/401990年の全日本ツーリングカー選手権(JTC)を制した「カルソニック・スカイライン」。「スカイラインGT-R」(BNR32)のグループA仕様で、ドライバーはもちろん星野一義氏。
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8/401995年のルマン24時間で総合10位に入った「NISMO GT-R LM」。ベースは「スカイラインGT-R」(BCNR33)で、ルマンで駆った近藤真彦氏がドライブ。
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9/401995年のバサースト12時間(オーストラリア)で総合優勝した「GT-R NISMO GT3」。今回は千代勝正選手がドライブした。
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10/401992年のデイトナ24時間で長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男組が駆り、日本人・日本車として初の総合優勝に輝いた「R91CP」。800PSを発生する3.5リッターV8ツインターボユニットを積んだ完全自社製のグループCカーで、今回は鈴木利男氏が走らせた。
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11/401998年のルマン24時間で、星野一義/鈴木亜久里/影山正彦組が日産のルマン挑戦における最上位となる総合3位表彰台を獲得した「R390 GT1」。影山正美氏がステアリングを握った。
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12/40SUPER GTとその前身の全日本GT選手権のGT500クラスのチャンピオンマシン。2008年「XANAVI NISMO GT-R」はチャンピオンを獲得した本山 哲氏、2004年「XANAVI NISMO Z」は柳田真孝氏がドライブ。
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13/402022年のフォーミュラEを戦った「フォーミュラE Gen2」。高星明誠選手がドライブした。
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14/40ウォームアップ走行と並行して、レーシングマシンへの同乗走行と大型バスによるサーキットサファリも実施された。
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15/40正午過ぎに行われたウエルカムセレモニー。出場全ドライバーと監督、そしてレジェンドドライバーがメインストレートに整列し、日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社の専務執行役員にしてSUPER GT GT500クラスの総監督を務める木賀新一氏があいさつ。
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16/40ドライバーを代表してあいさつしたのは、SUPER GT GT500クラスでロニー・クインタレッリ選手とともにエースナンバー「23」(ニッサン)を付けた「MOTUL AUTECH Z」をドライブする千代勝正選手。
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17/40走行はしなかった、ピット内の展示車両。1999年の全日本GT選手権のGT500クラスを制した「PENNZOIL NISMO GT-R」(手前)と1991年のスパ・フランコルシャン24時間で総合優勝した「ZEXELスカイライン」(奥)。
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18/401986年、日産がワークスとしてルマン24時間に初参戦した「R85V」。「フェアレディZ 300ZX」(Z31)用の3リッターV6 SOHCツインターボユニットをチューンして搭載し、総合16位で完走した。
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19/40日産社内の有志による日産名車再生クラブによってレストアされ、この場でお披露目された「フェアレディZ 300ZX」(Z31)。1985年全日本ラリー選手権のチャンピオンマシンで、NISSANヒストリックカーエキシビションレースのセーフティーカーも務めた。
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20/40手前の「NISMO R34 GT-R Z-tune」をはじめとするNISMOの歴代ロードカー。これらもデモランを行った。
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21/401965年に「ブルーバードSS」でデビューして以来、長らく日産のワークスドライバーとして活躍し、今年4月に亡くなった都平健二氏(享年83)。ピットには“トッペイさん”の愛称でファンから親しまれた彼のメモリアルコーナーも設けられていた。
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22/40レーシングチーム、スポンサーやサプライヤー、ショップなどのブースやキッチンカーなどが多数出店し、大盛況だったパドック。
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23/40パドックでひときわ多くの来場者を集めていたMOTULオイルとNGKスパークプラグのテント。GT500ドライバーのトークショーを行っていた。
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24/40ピットビルで行われていた、実際のGT500マシンを使ったピットワークシミュレーション。来場者がエアツールを握ってタイヤ交換を体験。
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25/40約1時間にわたって行われたピットウォーク。現役およびレジェンドドライバーのサイン会には長蛇の列ができていた。
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26/40サインする手をちょっと止めてカメラ目線をくれたのは、“Zの柳田”こと柳田春人氏、2011-12年のSUPER GT GT500クラスを連覇した柳田真孝氏の柳田父子。
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27/40今季のSUPER GT GT500クラスに「Niterra MOTUL Z」で参戦、1勝を挙げている高星明誠(写真右)と三宅淳詞(同左)の両選手。
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28/40ちびっ子ファンに対応するロニー・クインタレッリ選手と千代勝正選手の「MOTUL AUTECH Z」コンビ。
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29/40レースクイーン? キャンギャル? いいえ、SUPER GTでは今季から“レースアンバサダー”と呼ぶことにしたそうです。
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30/40メインイベントのNISMO HERITAGE RUNに出走すべく、NISMOレーシングカーとロードカーがピットロードに整列。
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31/40後方から眺めたNISMO HERITAGE RUN出走車両。
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32/40NISMO HERITAGE RUNを終え、年代順にピットロードに並んだNISMOレーシングカーとロードカー。
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33/40NISMO HERITAGE RUN終了後、インタビューに答えた6人のレジェンドドライバー。左から長谷見昌弘、星野一義、鈴木利男、近藤真彦、影山正美、本山 哲の各氏。筆者の声の掛け方がマズくて、本山氏が戻りかけたタイミングでシャッターを押してしまった。申し訳ありません。
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34/40フィナーレのデモランに備えてピットでウオームアップする、今季のGT500に参戦中の「MOTUL AUTECH Z」。
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35/40フィナーレでメインストレートを駆け抜ける前出の「MOTUL AUTECH Z」。ステアリングを握るのは、もちろんロニー・クインタレッリ選手。
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36/40フィナーレの主役だった、「MOTUL AUTECH Z」から降りてきたロニー・クインタレッリ選手を、ともにGT500クラスを戦った歴代のパートナーが囲む。右から2011-12年を連覇した際の柳田真孝氏、2014-15年の連覇を含み10年間ペアを組んだ松田次生選手、そして2024年の相棒である千代勝正選手。
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37/40松田次生選手からロニー・クインタレッリ選手への花束贈呈の後、サプライズとしてロニーの奥さんとお嬢さんが登場。彼女らからも花束が贈られた。
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38/40あいさつするロニー・クインタレッリ選手。日産陣営に加わった2008年から17年間もの長きにわたって応援してくれたファンへの感謝と、ラストランとなる2024年12月7日・8日に鈴鹿サーキットで行われるSUPER GT最終戦への決意を流ちょうな日本語で述べた。
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39/40メインスタンドのファンからロニーに向けられた感謝の横断幕。
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40/40フィナーレのデモランを終えた参加車両が整列した、西日が差すメインストレートで全プログラムが終了。