シフトが入らないのはオイルのせい?
2007.05.19 クルマ生活Q&A トランスミッションシフトが入らないのはオイルのせい?
MT車のトランスミッションオイルを交換したところ、クラッチペダルを完全に踏んでいても1〜3速にまったく入らない状態になってしまいました。もう一度オイル交換したらスムーズになり、「オイルのなじみが悪かったのでは」と説明されました。こんなことってあるのでしょうか?
お答えします。たしかにオイルの粘度が高いと、油膜が厚くなってギアが入りにくくなることがあります。でも、まったく入らないというのは、ちょっと症状が重すぎますね。
だとすると、自動調整がうまく働いていないなどの理由で、クラッチの切れが悪くなっていた可能性があります。力まかせにシフトをすることでギアが傷みやすくなっていたでしょうから、まずオイル交換をしたのはよかったと思います。
もう一度交換したらスムーズになったということは、その際にオイル交換だけでなく、ほかのところの点検も済ませておいてくれたのかもしれませんね。
とりあえず、現在症状が治まっているようでしたら、しばらくは心配せずに乗っていてもいいと思います。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。