「AT車の駐車はパーキングブレーキが不要?」

2010.11.13 クルマ生活Q&A 松本 英雄 トランスミッション
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「AT車の駐車はパーキングブレーキが不要?」

AT車で駐車する際に、セレクターをPレンジに入れておけば車両が動くことはないものの、それだけではATに負担がかかるため、パーキングブレーキもかけたほうがいいと聞きました。これは本当なのでしょうか? 本当である場合、Pレンジに入れてからパーキングブレーキをかけたほうがいいのか、それとも逆のほうがいいのかを教えてください。

お答えします。Pレンジで作動するパーキングのロックは、おそらくみなさんが想像しているよりずっと華奢(きゃしゃ)なものです。ですから、パーキングブレーキは必ずかけてください。順序としてはPレンジに入れてからパーキングブレーキをかけます。「締め」としてパーキングブレーキをかける、と覚えておいてください。

例外は厳寒地。パーキングブレーキをかけると、凍結して解除できなくなることがあると言われています。これはパーキングブレーキそのものではなく、ブレーキを作動させるワイヤーが凍結するために起きるのです。最近のクルマではワイヤーの防水性も高まっているので、昔に比べたら凍結の可能性は低くなってはいますが、それでも起きないとは言えません。スキー場の駐車場などで凍結の可能性がある場合は、AT車ならPレンジに、MT車ならギアを1速ないしリバースに入れ、タイヤに輪留めをかませます。
なお、パーキングブレーキがワイヤーではなく電気スイッチによる油圧作動式の場合は、凍結の心配はありません。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。