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【スペック】全長×全幅×全高=4854×1856×1773mm/ホイールベース=2763mm/駆動方式=4WD/4リッターV6SOHC24バルブ(260ps/6000rpm、36.7kgm/4000rpm)(欧州仕様)

ダッジ・ナイトロ R/T(4WD/5AT)【海外試乗記】

濃厚なアメリカ風味 2007.05.02 試乗記 森口 将之 ダッジ・ナイトロ R/T(4WD/5AT)


2007年6月より導入が開始される「ダッジ」。そのミドルクラスSUV「ナイトロ」のスポーツグレードにスペインで試乗した。その走りとは。
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チェロキーの従姉妹

2007年4月に日本上陸を果たしたクライスラー・グループ3番目のブランド、ダッジ。北米市場では、GM(ゼネラルモーターズ)のシボレーやフォードと同じように、コマーシャルビークルをラインナップに持つことでも知られる。そのためSUVも、これまではピックアップベースのモデルが主流だった。

ところが日本に導入されることになったミドルクラスSUV「ナイトロ」は、それらとは違う成り立ちを持つ。アメリカで発表されたばかりの新型「ジープ・チェロキー」と同じプラットフォームを使うからだ。よってボディは独立したフレームを持たないモノコックとなる。ダッジのSUVでは初の乗用車専用設計だ。

スペインで行われた国際試乗会で初対面したナイトロは、まぎれもないダッジスタイルをしていた。十字グリルとワイドなホイールアーチが特徴のフォルムは、とにかく堂々としている。しかも試乗したダッジ伝統のスポーツグレードR/T(ロード&トラックの略)は、20インチのホイール/タイヤを履く。こういう演出をさせたら、やはりアメリカ人にはかなわない。

インテリアはシンプルな直線を基調に、メーターやドアオープナーなどに円をあしらったもので、エクステリア同様力強い。フロントシートの着座位置は最近のSUVとしては高めで、インパネの奥行きは浅く、フロントウィンドウは立ち気味と、オーセンティックなSUVの雰囲気がただよう。シートサイズは大きくてクッションは厚く、座り心地はいい。リアシートはかなり広く、身長170cmの僕が前後に座った場合、ひざの前には約20cmもの空間が残った。

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クライスラー300Cみたい!!

ダッジは「キャリバー」や「アベンジャー」でもアイデア溢れる装備が特徴で、このナイトロの場合「ロードンゴー」(Load'n Go)がある。ラゲッジスペースのフロアを手前に457mm引き出せるので、重い荷物の積み下ろしがラク。しかもボードは耐荷重180kgなのでベンチ代わりにも使える。リアシートだけでなく助手席の背もたれまで前に倒せるのも特徴で、マルチパーパス性はかなり高そうだ。

エンジンはガソリンが3.7リッター12バルブと4リッター24バルブのV型6気筒SOHC、ヨーロッパ向けのディーゼルターボが2.8リッター直列4気筒DOHC16バルブ。日本へは3.7リッターV6が導入される予定だが、乗ったのは4リッターで、トランスミッションは5段ATだった。

日本仕様のチェロキーにも積まれる3.7リッターと300ccしか差がないわけだが、最高出力はチェロキーの205ps/5200rpmと比較して、ナイトロは260ps/6000rpmと、回転数も含めてかなり違う。スタートした瞬間からそれを実感した。低回転からの太いトルクと低いサウンドが迫力の加速を演じるという、濃厚なアメリカ風味なのだ。踏めばレブリミットまで気持ちよく回るが、そこまでしなくともじゅうぶん速い。

足まわりにも好感を持った。サスペンションはジープと共通らしく、しっとりしたストロークを持ち、路面からのショックをたくみにやわらげる。それでいて高速道路ではフラットな乗り心地を示し、コーナーではロールが一気に進まないので安心してペースを上げられる。素直な反応を示すステアリングのおかげもあって、姿から想像できないほどオンロードの走りを楽しめた。

4WDシステムは2WDと直結4WDをダイヤルで切り替えるシンプルな方式。ローレンジを持たないのはジープとの差別化を図るためだという。用意されたオフロードコースは荒れたダートというレベルだったので、パートタイム4WDの信頼感と200mmを越える最低地上高をもってすれば、難なくパスできた。

見た目どおりの豪快な加速でドライバーを楽しませながら、乗り心地やハンドリングは意外に洗練されている。ナイトロの走りは、HEMIエンジンを積んだ「クライスラー300C」に似ていた。アメリカンSUVの魅力をアメリカ以外でアピールする。そのための落としどころが絶妙に思えた。

(文=森口将之/写真=ダイムラー・クライスラー日本)

森口 将之

森口 将之

モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。ヒストリックカーから自動運転車まで、さらにはモーターサイクルに自転車、公共交通、そして道路と、モビリティーにまつわる全般を分け隔てなく取材し、さまざまなメディアを通して発信する。グッドデザイン賞の審査委員を長年務めている関係もあり、デザインへの造詣も深い。プライベートではフランスおよびフランス車をこよなく愛しており、現在の所有車はルノーの「アヴァンタイム」と「トゥインゴ」。

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